Trademark Appeal Case
結合商標の要部認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−13531(T2013−13531/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,「フェイスフィットネス」及び「FACE FITNESS」の文字を上下2段に横書きしてなり,第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」を指定商品として,平成24年2月10日に登録出願された商願2012−9226号に係る商標法10条1項の規定による商標登録出願として,平成24年12月14日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において,本願の拒絶の理由に引用した登録第4428964号商標(以下「引用商標」という。)は,「RALPH LAUREN」及び「FACE FITNESS」の文字を上下2段に横書きしてなり,平成11年12月20日に登録出願され,第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,つけまつ毛用接着剤,歯磨き」を指定商品として,同12年10月27日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,前記1のとおり,「フェイスフィットネス」及び「FACE FITNESS」の文字を上下2段に横書きしてなるものであるところ,構成文字に相応して「フェイスフィットネス」の称呼を生じ,「フェイスフィットネス」又は「FACE FITNESS」は,辞書等に掲載の見受けられない一種の造語と認められ,特段の観念を生じないものと認められる。
(2)引用商標について
引用商標は,前記2のとおり,「RALPH LAUREN」及び「FACE FITNESS」の文字を上下2段に横書きしてなるものであるところ,構成全体として特定の意味合いを生じるものではなく,上段と下段の間には一段に相当する空きがあることから,視覚上,上下それぞれの段が分離して看取される構成といい得るものである。
そして,その構成中,上段の「RALPH LAUREN」は,「ポロ・ラルフローレンコーポレーション(Polo Ralph Lauren Corporation)の基幹ブランド。紳士・婦人・子供用既製服,靴,バッグ,アクセサリー,下着,香水,ホームコレクション,テーブルトップコレクション。1967年,ラルフ・ローレンが『ポロ・ラルフ・ローレン』を立ち上げた。」(http://kotobank.jp/word/%E3%83%A9%E3%83%AB%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3)もので,日本全国に店舗を展開する(http://www.ralphlauren.co.jp/store-locator)ブランドを理解させるものであり,例えば,「ラルフ・ローレン ...1967年に始まった,米国で最も成功したブランド」(2012.12.01朝日新聞),「9月半ばに開かれた2011年ニューヨーク春夏コレクション。...米国ファッション界の層の厚さを感じさせた。その中心的なブランドの一つが,ラルフ・ローレン」(2010.10.06読売新聞),「ファッションに興味のない人でも,胸にポロプレイヤーのマークが入ったシャツは知っているはずだ。日本のブランドかと錯覚するほど,日本人にとっては年齢,性別に関係なくなじみが深い。そのマークで有名なアメリカを代表するブランドRALPH LAURENは今年ブランド設立40周年をむかえた。」(2007年11月の記事)(http://adv.yomiuri.co.jp/ojo/02number/200711/11fashion.html)との記載からも分かるように,被服等の著名なブランドとして,需要者の間に広く認識されていることが認められる。
また,「RALPH LAUREN」(ラルフ・ローレン)のブランドを付した香水が製造,販売されていることが認められる上(http://www.wwdjapan.com/beauty/2013/06/18/00005055.html),引用商標の指定商品は,「香水」を含め,ファッションの分野に密接な関連性があるものといえるから,「RALPH LAUREN」は,引用商標の指定商品の分野においても,著名なブランドとして,需要者の間に広く認識されているといえる。加えて,「RALPH LAUREN」(ラルフ・ローレン)のブランドを付した香水において,「POLO SPORT」「ROMANCE」などの個別の標章が展開されていることも認められる(http://www.beautyfactory.jp/ralph_lauren.html)。
一方,下段に書された「FACE FITNESS」の文字部分は,特段の観念を生じない一種の造語であって,自他商品の識別標識として十分に機能し得るものといえる。
そうすると,引用商標は,上段に書された「RALPH LAUREN」の文字部分と,下段に書された「FACE FITNESS」の文字部分がそれぞれ独立して取引に資される場合も少なくないといえるものであり,引用商標がその指定商品に使用された場合,これに接する需要者は,「RALPH LAUREN」の文字部分をいわゆるハウスマークと捉えた上で,「FACE FITNESS」の文字部分を,個別の商品に付された標章(いわゆるペットネーム)と認識し,簡易,迅速を尊ぶ取引の実際にあって,その部分のみをもって取引することも決して少なくないというのが相当である。
してみれば,引用商標は,「FACE FITNESS」の文字部分から「フェイスフィットネス」の称呼をも生じ,特段の観念は生じない。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較すると,両商標は,外観において,全体としては差異を有するが,引用商標のうち独立して取引に資される「FACE FITNESS」の部分と,本願商標中の下段の文字部分とは,文字の配列構成を共通にしているから,一定程度の類似性を有するものであり,称呼においては,「フェイスフィットネス」の音を共通にすることからすると,観念においては比較することができないものの,これらを総合的に勘案すれば,互いに類似の商標というのが相当である。
(4)本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について
本願商標及び引用商標の指定商品は,前記1及び2のとおりであるところ,本願商標の指定商品「化粧用具(「電気歯ブラシ」を除く。)」と,引用商標の指定商品中「つけづめ,つけまつ毛」とは,それぞれの販売者,用途,需要者などを共通にすることがあるから,互いに類似するものである。
(5)小括
以上からすれば,本願商標は,引用商標に類似する商標であり,かつ,引用商標の指定商品と類似の商品について使用をするものであるから,商標法4条1項11号に該当する。
(6)請求人の主張について
請求人は,引用商標における「RALPH LAUREN」の部分は,被服等のファッションの分野において,我が国で周知著名なブランドであり,引用商標の指定商品の分野はファッションの分野と密接な関連性があるから,極めて強い自他商品識別機能を発揮するものである一方で,「FACE FITNESS」の部分は,自他商品識別標識としては極めて弱いことからすると,引用商標から生ずる称呼は,「ラルフローレンフェイスフィットネス」又は「ラルフローレン」であって,「フェイスフィットネス」の称呼のみが生ずることはない旨主張する。
しかしながら,引用商標の構成中「FACE FITNESS」の文字部分は,特段の観念を生じない一種の造語と認められるものであり,指定商品との関係において自他商品の識別力が弱いというべき特段の事情も見いだせないことから,自他商品の識別標識として十分に機能し得るものといえる。
そして,「RALPH LAUREN」は,請求人も認めるとおり,引用商標の指定商品の分野においても,著名なブランドとして,需要者の間に広く認識されているものであることからして,引用商標は,上記(2)のとおり,上段の「RALPH LAUREN」の文字部分と下段の「FACE FITNESS」の文字部分がそれぞれ独立して取引に資されることが少なくないものであり,「FACE FITNESS」の文字部分から生ずる「フェイスフィットネス」の称呼が生ずることもあるというべきある。
したがって,請求人の上記主張は採用できない。
(7)結語
以上のとおりであるから,本願商標が商標法4条1項11号に該当するとして本願を拒絶した原審の判断は,妥当であって,原査定を取り消すことはできない。
よって,結論のとおり審決する。
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