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Trademark Appeal Case

ウルトラストレッチギャザーの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−15456(T2013−15456/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ウルトラストレッチギャザー」の文字を標準文字で表してなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年11月12日に登録出願されたものである。

その後、指定商品については、原審における平成25年1月8日受付の手続補正書により、第5類「紙製幼児用おしめ,使い捨て(紙製)乳幼児用おしめ(パンツ式のものを含む)」に補正された。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、名詞の上について『過度の、極度の、超』等の意味を表す『ウルトラ』の文字、『伸縮する』を意味する『ストレッチ』の文字及び『衣類などのひだ』を意味する『ギャザー』の文字を一連に『ウルトラストレッチギャザー』と標準文字で表してなるところ、全体として『ものすごくよく伸縮するギャザー』程の意味合いを容易に認識させるものとみるのが相当である。そして、インターネット情報によれば、本願の指定商品である紙オムツを取り扱う業界においては、伸縮性のあるギャザーが付いた商品が存在し、さらに、その中には、伸縮するギャザーのことを「ストレッチギャザー」と称しているものもある。また、「ものすごくよく伸縮する」という意味で「ウルトラストレッチ」の語が使用されている実情もある。そうすると、本願商標は、これをその指定商品中、伸縮するギャザー付きの商品に使用しても、単に商品の品質、機能を表示してなるにすぎないものとみるのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号について

本願商標は、「ウルトラストレッチギャザー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「ウルトラ」の文字は、「超、過度、極端」の意味を有し、「ストレッチ」の文字は、「伸縮する。」の意味を有し、「ギャザー」の文字は、「洋裁で、布を縫い縮めて美しく皺をよせること。また、その皺をよせたもの。」の意味を有するものであって、それぞれ親しまれた語であるから、これよりは、全体として「ものすごくよく伸縮するギャザー」程の意味合いを理解させるものというのが相当である。

そして、該「ウルトラ」と「ストレッチ」を結合した「ウルトラストレッチ」の文字は、伸縮性を特長とする商品について、その伸縮度合いが優れていることを強調する語として、一般に使用されているものであって、その事実については、別掲(1)のインターネット情報からも窺えるものである。

また、「ギャザー」の文字は、本願の指定商品を扱う分野において、商品の腰回りや足回りの皺を寄せた部分を表示する語として、普通に使用されており、そのギャザー(皺を寄せた部分)は、乳幼児の動きを妨げない一方で、体にフィットさせることが目的であり、伸縮性が必要とされているものであって、その事実については、別掲(2)のインターネット情報からも窺えるものである。

そうすると、「ウルトラ」、「ストレッチ」、「ギャザー」の文字を結合した構成からなる本願商標は、上記の実情からしても、「ものすごくよく伸縮するギャザー」の意味合いが理解されるものというべきである。

してみると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「ものすごくよく伸縮するギャザーを有する商品」であることを理解させるものであって、その商品の品質を表示したものと認識されるに止どまるものであるから、自他商品の識別標識として認識し得ないものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、「本願商標は、造語商標であること、本願の指定商品を取り扱う分野では、需要者に品質等を伝える際は具体的かつ明確な表現を採用しなければならないこと、本願指定商品の購入対象者への本願商標の理解、認識についての聞き取り調査の結果から、本願商標がその指定商品の品質、機能を直接的ないし具体的に表示しているとはいえない。」旨、述べている。

しかしながら、当該商標が商品の品質を表すものであるか否かの判断に当たっては、その語の意味合い及び指定商品を取り扱う業界における取引の実情等よりみて、その語を当該商品に表示した場合における、取引者、需要者の理解、認識の度合いをもって、その語が品質を表示するものであるか否かを判断すべきものである。

そして、別掲のインターネット情報によれば、商品の機能として伸縮性が優れていることを「ウルトラストレッチ」と普通に表していること、また、本願指定商品について、伸縮することが求められる「ギャザー」を有する商品が多数流通していることが認められる。

してみれば、本願商標に接する取引者、需要者は、「ものすごくよく伸縮するギャザー」の意味合いを理解し、本願商標を品質表示として認識するものといい得るものであるから、請求人の主張は、採用することができない。

また、請求人は、過去の登録例について述べているが、それらの登録例は、商標の構成において本願とは事案を異にするものであり、さらに、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時における、指定商品・役務や取引の実情等を勘案して個別具体的に判断されるべきものであるから、請求人の主張は、採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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