sokuhyo

Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−15459(T2013−15459/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「伸縮フィットギャザー」の文字を標準文字で表してなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年12月3日に登録出願されたものである。

その後、指定商品については、原審における平成25年1月8日受付の手続補正書により、第5類「紙製幼児用おしめ,使い捨て(紙製)乳幼児用おしめ(パンツ式のものを含む)」に補正された。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『のびることとちぢむこと』の意味を有する『伸縮』の文字、『服などが体にぴったり合うこと、うまく適合すること』等の意味を有する『フィット』の文字、及び『衣類などのこまかいひだ』を意味を有する『ギャザー』の文字を一連に『伸縮フィットギャザー』と標準文字で表してなるものであるから、全体として『伸び縮んで体にうまく適合するギャザー』程の意味合いを容易に認識させるものである。そして、本願の指定商品を取り扱う業界において、伸縮性を有しうまく適合するギャザーが付いた商品が存在することがインターネット情報からうかがえる。そうすると、『伸縮フィットギャザー』の文字からなる本願商標をその指定商品中、伸縮性を有し体にうまく適合するギャザー付きの商品に使用しても、これに接する取引者・需要者に前記意味合いを理解させるに止まり、単に商品の品質、機能を表示してなるにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号について

本願商標は、「伸縮フィットギャザー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「伸縮」の文字は、「のびることとちぢむこと」の意味を有し、「フィット」の文字は、「服などが体にぴったり合うこと、うまく適合すること」等の意味を有し、「ギャザー」の文字は、「洋裁で、布を縫い縮めて美しく皺をよせること。また、その皺をよせたもの。」の意味を有するものであって、それぞれ親しまれた語であるから、これよりは、全体として「伸縮する体にぴったり合うギャザー」程の意味合いを理解させるものというのが相当である。

そして、該「ギャザー」の文字は、本願の指定商品を扱う分野において、商品の皺を寄せた部分を表示する語として、普通に使用されており、このギャザー部分は、商品の利用者の動きを妨げない一方で、体にフィットさせることが目的であり、伸縮性が必要とされているものであって、その事実については、別掲(1)のインターネット情報からも窺えるものである。

また、該「フィット」と「ギャザー」を結合した「フィットギャザー」の文字は、本願の指定商品を扱う分野において、体にぴったり合うことを目的とした腰回りや足回りの商品の皺を寄せた部分を表示する語として、普通に使用されているものであって、その事実については、別掲(2)の新聞記事情報、インターネット情報からも窺えるものである。

そうすると、「伸縮」、「フィット」、「ギャザー」の文字を結合した構成からなる本願商標は、上記の実情からしても、「伸縮する体にぴったり合うギャザー」の意味合いが理解されるものというべきである。

してみると、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「伸縮する体にぴったり合うギャザーを有する商品」であることを理解させるものであって、その商品の品質を表示したものと認識されるに止まるものであるから、自他商品の識別標識として認識し得ないものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、「本願商標は、造語商標であること、本願の指定商品を取り扱う分野では、需要者に品質等を伝える際は具体的かつ明確な表現を採用しなければならないこと、本願指定商品の購入対象者への本願商標の理解、認識についての聞き取り調査の結果から、本願商標がその指定商品の品質、機能を直接的ないし具体的に表示しているとはいえない。」旨、述べている。

しかしながら、当該商標が商品の品質を表すものであるか否かの判断に当たっては、その語の意味合い及び指定商品を取り扱う業界における取引の実情等よりみて、その語を当該商品に表示した場合における、取引者、需要者の理解、認識の度合いをもって、その語が品質を表示するものであるか否かを判断すべきものである。

そして、別掲のインターネット情報、新聞記事情報によれば、本願の指定商品を扱う分野では、商品の一部の機能として、伸縮する「ギャザー」を有する商品が多数流通していること、また、体にぴったり合うことを目的としたギャザーについて、「フィットギャザー」の語が、普通に使用されていることが認められる。

してみれば、本願商標に接する取引者、需要者は、「伸縮する体にぴったり合うギャザー」の意味合いを理解し、本願商標を品質表示として認識するものといい得るものであるから、請求人の主張は、採用することができない。

また、請求人は、過去の登録例について述べているが、それらの登録例は、商標の構成において本願とは事案を異にするものであり、さらに、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かは、当該登録出願の査定時又は審決時における、指定商品・役務や取引の実情等を勘案して個別具体的に判断されるべきものであるから、請求人の主張は、採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。