Trademark Appeal Case
商標の類否と商品役務
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2013−900246(T2013−900246/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5576261号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、2012年3月20日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成24年8月27日に登録出願、第9類「レーザー光発生装置(医療用のものを除く。),電力供給装置・制御器並びにそれらの部品及び附属品,自動車産業・半導体産業・電子機械器具産業・分析装置産業・理化学機械器具産業・その他の産業用機械器具産業に使用される材料・電子部品の切削・掘削・穿孔・溶接・マーキング・製造・修理・コーディング・トリミング・検査・機械加工のためのレーザー光発生装置の部品及び附属品,レンズ,プリズム,フィルター,光ファイバー,電圧計,流速計,検流計,サーボコントローラ,ガルバノメータスキャナ,レゾナントスキャナ,光学的又は静電容量式位置検出装置,モータ,レーザー又はレーザーを用いてなる装置を操作するための電気式コントローラ、コンピュータ及びコンピュータソフトウェア,グレースケールのスキャンイメージをハーフトーンに変換するコンピュータソフトウェア,カメラからのイメージデータの取り込み用・解析用・送信用のコンピュータソフトウェア,レーザープリンタ,サーマルプリンタ,電子式熱チャートレコーダー,電子回路の工業生産・RFコンポーネントの工業生産に利用されるレーザー発生装置用コンピュータソフトウェア,光学式読取装置を基礎にしたコンピュータ,ビームポジショニングのための光学スキャンヘッド,光学センサ,製造・機械・計測において使用される計測・動作制御・ポジショニングのための干渉エンコーダ及びポジショナー,光学送受信機,よく研磨された光学ミラー,光学部品組立品に使用されるよく研磨された光学ウィンドウ,光学部品組立品に使用される1オングストロームRMSよりよく研磨された回路基板,偏光ビームスプリッタ,写真機械器具,映画機械器具,その他の光学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,その他の電気磁気測定器,電気通信機械器具,その他の電子応用機械器具及びその部品,理化学機械器具」、第10類「医療用及び生命科学産業用レーザー,医療用及び生命科学産業用の位置エンコーダ・スキャナー及び放射線ビームスキャナー,医療用イメージレコーダー,医療用及び生命科学用イメージスキャナー,医療用機械器具,おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,哺乳用具,魔法哺乳器,綿棒,指サック,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),睡眠用耳栓,防音用耳栓,業務用美容マッサージ器,家庭用電気マッサージ器」及び第40類「回路基板の切断のためのプリント回路基板のレーザー加工,電気通信・電子工学・医療・生命科学・解析・科学・航空宇宙・半導体・工業生産の産業におけるレーザー・光学式の装置・制御装置の受託による設計・製造,金属の加工,ゴムの加工,プラスチックの加工,セラミックの加工,木材の加工,印刷」を指定商品及び指定役務として、同25年3月19日に登録査定、同年4月19日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第9類に属する全指定商品については、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法第43条の2第1項によって取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第25号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、以下のア及びイに述べる登録商標(以下、両商標をまとめて「引用商標」という。)と「GS」の文字を含む外観及び「ジイエス」の称呼を共通にする類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
ア 登録第2292884号商標は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和62年6月4日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年12月26日に設定登録、同13年5月2日に指定商品を第9類「電池,配電用又は制御用の機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」及び第11類「電球類及び照明用器具」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
イ 登録第4863228号商標は、別掲3のとおりの構成よりなり、平成16年3月8日に登録出願、第9類「オゾン発生器,電解槽,救命用具,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,火災報知器,ガス漏れ警報器,盗難警報器,保安用ヘルメット,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,電子出版物」のほか、第1類、第4類、第6類、第7類、第10類ないし第12類、第16類、第17類、第21類、第24類及び第35類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同17年5月13日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の使用する商標「GS」は、少なくとも本件商標の登録出願時である平成24年8月27日時点で、電池及び電池を用いた事業において、著名性を獲得していた。
本件商標は、その指定商品について使用された場合、需要者において出所の混同を生ずるおそれがあることは明らかであり、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は、別掲1のとおりであるところ、これは「GSI」の文字に、そのうちの「I」の文字の上部に十字状の星形のような輪郭図形を配してなるものと容易に把握、理解し得るものである。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「ジイエスアイ」の称呼を生ずるとともに、「GSI」の文字が特定の意味を有しないものであるから、一種の造語を表したものと認識されるものといえる。
そして、本件商標は、その構成文字が3文字という簡潔なものであり、その称呼も冗長でなく一気一連に称呼し得るものであることを踏まえると、取引者、需要者は、これを一体不可分のものとして把握するというのが自然であり、ことさらに「GS」の文字部分のみに注目し、該文字部分をもって取引に資するものとは考え難いものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、上記(1)のとおり、「ジイエスアイ」の称呼を生じ、特定の意味を有しない造語として認識されるものといえる。他方、引用商標は、別掲2及び3のとおりであり、いずれも「GS」の文字を含むものである。 そこで、両商標を比較してみると、両者は、図形や「GS」以外の文字の相違により、外観上、明らかに区別し得るものであり、称呼上も、仮に、引用商標より「ジイエス」の称呼が生じるとしても、本件商標より生ずる「ジイエスアイ」の称呼とは、「アイ」の音の有無を異にするという大きな差異を有するものである。観念上も、上記のとおり、本件商標は、特定の観念を生ずるとはいえないものであるから、観念において引用商標と相紛れるおそれがあるということはできない。
してみれば,本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれがない非類似の商標といえるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。
なお、申立人は、本件商標と引用商標について、外観上、全体として丸みを帯びた字体の欧文字「GS」を共通としている旨主張しているが、そもそも「G」及び「S」の文字自体が湾曲した線で構成される丸みを帯びた文字であるのに加え、引用各商標中の「G」及び「S」の文字の字体も異なっていて、統一された字体でないことをも踏まえると、申立人が主張する「GS」の文字の特徴が、取引者、需要者の注意を惹くような顕著なものということはできないから、その主張を採用することはできない。
また、申立人は、本件商標は、欧文字「GS」と図形よりなるものであって、図形部分については、特定の称呼を生じないから、本件商標は「GS」の文字部分から「ジイエス」のみの称呼が生じることを前提に引用商標と類似する旨を主張しているが、本件商標は、「GSI」の文字に図形を配したものと容易に把握、理解し得るものであって、これよりは「ジイエスアイ」の称呼が生じ、引用商標の「ジイエス」の称呼とは大きな差異を有すること、上記(1)のとおりであるから、その主張を採用することはできない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人が提出した甲号証には、引用商標や「GS」の文字よりなる標章(以下「GS標章」という。)の使用が認められるところ、これらと本件商標を比較してみると、そのうち、引用商標と本件商標は、上記(2)のとおり、非類似の商標である。
また、GS標章と本件商標は、外観上は3文字目の「I」(星形図形が被っている)の有無、称呼上も「ジイエス」の称呼を生じ得るGS標章とは「アイ」の音の有無が異なるという大きな差異を有するものであり、しかも、観念上も、本件商標が特定の観念を生ずるとはいえないものであるから、相紛れるおそれがないものといえる。そうすると、GS標章と本件商標も、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれがない非類似のものである。
申立人は、「申立人は、電池事業で長い歴史を持ち、市場での高いシェアを獲得しており、産業用鉛蓄電池は、据置用として、電話、予備電源、防災設備、インバータ、機器操作等にも使用されている。そして、これらのなかには、本件の指定商品中『電力供給装置・制御器並びにそれらの部品及び附属品,配電用又は制御用の機械器具,電気通信機械器具,その他の電子応用機械器具及びその部品』等が含まれる。『GS標章』の著名性から、需要者が本件商標に接したときには、本件商標を申立人に関係する『GS』であると直感的に誤認をするおそれ、あるいは、本件商標の使用者と申立人との間に、親子関係や系列会社等の緊密な営業上の関係があると誤認するおそれがある。」旨述べた上で、本件商標が出所の混同を生ずるおそれがあると主張している。しかしながら、本件商標と引用商標やGS標章とは、上記のとおり、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても大きな差異があり、相紛れるおそれのないものであるから、たとえ本件商標の指定商品に電池を利用するものがあったとしても、それをもって、取引者、需要者が商品の出所について混同を生ずるとは考え難い。
してみれば、本件商標と引用商標及びGS標章は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれはなく、本件商標を本件登録異議の申立てに係る指定商品に使用しても、取引者、需要者がその商品の出所について混同を生じるおそれがある商標ということはできないから、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するということはできない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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