Trademark Appeal Case
天端レベラーの記述性と周知性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−1988(T2013−1988/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「天端レベラー」の文字を標準文字で表してなり、第19類「建築用又は構築用の非金属鉱物,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,セメントを主たる材料とする布基礎用仕上材・その他のセメント及びその製品,石材,鉱物性基礎材料」を指定商品として、平成23年12月15日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『天端レベラー』の文字を標準文字で表してなるところ、本願指定商品との関係において、その構成中の『天端』の文字は、『部材などの最上面または上の端』の意味を表すものであって、『レベラー』の文字は、『床面や布基礎上端を水平に施工するための資材、セルフレベリング材』ほどの意味合いを表すものとして使用されているものであるから、本願商標全体からは、『床面や布基礎の最上面の仕上げに使うセルフレベリング材』ほどの意味合いが容易に認識されるというのが相当である。また、本願指定商品に係る業界において、『天端レベラー』の文字が『床面や布基礎上端を水平に施工するためのセルフレベリング材』として、普通に使用されている実情も考慮すると、本願商標を、その指定商品中、例えば、『石こう・セメントを主たる材料とするセルフレベリング材』等に使用しても、これに接する需要者等は、単に商品の品質を表示するものとして認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識しないというのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、 上記1のとおり、「天端レベラー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中「天端」の文字は、「建築,造園,工芸などで物の頭頂部の面を示す一般用語。」(建築大辞典 第2版 株式会社彰国社発行)の意味を有するものである。
そして、本願の指定商品を取り扱う分野においては、原審で示した証拠及び別掲に示すとおり、「天端レベラー」の文字が「天端を平らに仕上げるための材料」ほどの意味合いで使用されている実情が認められる。また、「レベラー」の文字は、「水平【平ら】にする人【もの】」の意味を有する「leveler」(ランダムハウス英和大辞典第2版 小学館発行)に通じるものであることに加え、別掲に示した「NPレベラー」、「太平洋基礎レベラー」及び「フローレベラー」などの使用例からすれば、「セルフレベリング材」(「レベリング材」及び「SL材」と略して使用される場合もある。)ほどの意味合いで取引上普通に使用されている実情も窺い知ることができる。
そうとすれば、上記のとおり、「天端」の文字が建築分野において物の頭頂部の面を示す一般用語であることに加え、該業界において、「天端レベラー」及び「レベラー」の文字が上記のように使用されていることから、「天端レベラー」の文字からなる本願商標をその指定商品中、「基礎用天端仕上材」に使用するときは、単に商品の品質を表したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識し得ないというべきであり、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、その商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
また、請求人は、昭和63年から「天端レベラー」なる商品を製造・販売し、業界においてもトップシェアを誇る商品であるから、需要者・取引者に周知され、「天端レベラー」といえば、請求人に係る商品の商品名であると認識され、商標としての識別力を有する旨主張する。
しかしながら、請求人が提出する各号証は、使用地域、当該商品の生産又は販売の実績、並びに広告宣伝の方法、回数等について、請求人の商標としての周知性を客観的に示すものとして十分なものと認めるに足るものがなく、本願商標がその指定商品について使用された結果、請求人の業務に係る商品であることが、取引者、需要者間に広く認識されるに至ったものと認めることはできないから、請求人のこの主張は採用できない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであり、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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