結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成10年審判第35573号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4135139号商標(以下、「本件商標」という。)は、「リョウメン」と「涼麺」の文字を横書きにて二段併記してなり、第29類「ラーメンスープのもと、その他の麺用スープのもと」を指定商品として平成8年4月1日に登録出願され、同10年4月10日に設定登録がなされたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、要旨次のとおり主張し、証拠方法として、甲第1号証乃至同第15号証を提出した。
(1) 本件商標の「涼麺」の語は、中華麺の料理の一つである冷やし中華麺を表示するものとして普通に使用されている事実がある。(甲第4号証から甲第15号証)
(2) 平成8年商標登録願第17660号は、商標「涼めん」を横書きして、第30類「米,脱穀済みの大麦,食用粉類,穀物の加工品,菓子及びパン」を指定商品として出願されたが、「中華そばの料理で冷やしそばを認識させる「涼めん」の文字を書してなるから、これを本願指定商品中、冷やし中華用の中華そばのめんに使用するときは、単に商品の品質、用途を表示するにすぎない。」(甲第3号証)として商標法第3条第1項第3号該当し、商標登録を受けることができなかったものである。
(3) 本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「冷やし中華麺用のスープ」として、単に商品の品質を表示した語と認識するに止まるから、該文字は自他商品識別標識としての機能を果たし得ないというべきであり、かつ、上記の商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。
(4) したがって、全体として、本件商標を上記指定商品について用いることは、商品の品質、用途を普通に用いられる方法で表示したものにすぎず、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
被請求人は、何ら答弁するところがない。
(1) よって判断するに、本件商標は、「リョウメン」と「涼麺」の文字を横書きにて二段併記してなるところ、請求人提出に係る甲第4号証によると、「涼麺」の文字は、「リャンミエン」とも読まれているものの、『冷やし中華といわれており、そのスープは酸味をほどよく効かせてあって、「什錦涼麺」のように五目風のものと「蝦仁涼麺」、「鶏絲涼麺」のように一種類の具を主体にするものに大別され、「涼拌麺」は、モヤシ、キウリからクラゲ、ハム、叉焼まで具はとりどりで涼麺の代表的なものである。』の記載が認められる。
(2) 請求人の提出に係る甲第14号証の旭屋出版のホームページ(http://www.asahiya-jp.com/index)の中に『「専門誌・専門書籍」の欄に専門誌「中華料理の調理技術<麺・点心編>」●有名店の湯麺、炒麺、涼麺の作り方、そして・・・・・』が記載されている。
(3) 請求人の提出に係る甲第15号証の5きげんテレビのホームページ(http://www.tvi.co.jp/5kigen/)の中に「今日のレシビ!に今日の料理は7月31日放送分の涼麺です。涼麺。材料4人分。作り方」が掲載されている。
(4) また、新聞には、1989年3月10日付け読売新聞の東京版朝刊の9頁に「新インスタント麺、2種を発売/○○食品」の見出しで「○○食品は、冷やし中華の新製品『上海風涼麺』(百二十円)を十五日から九州地区で、・・・・・『上海風涼麺』は、高級インスタント中華『×××××』シリーズの新製品で、なめらかでコシの強いノンフライ麺(めん)を使っている。『冷し中華』はインスタントラーメンシリーズの新製品で、チキンとホタテ貝を加えた清涼感のあるスープが特徴。」と、 1994年9月14日発行の日本食糧新聞には、「和風中華風スープ類特集」北海道地区=ホット物低迷、冷やし中華のたれ大幅伸長、記事中に「道内の和・中華スープ業界は、今年の猛暑でラーメンスープなどホットものは低迷した半面、冷やし中華のたれが際立って動き、全体ではベースの大きいものが伸び悩んだだけに総じて横ばい。・・・・・」と、 1997年2月10日発行には、「和風・中華スープ特集」通年商品徐々にウエート増す「つゆの素」6〜7%増、の記事中に、『・・・・・「冷やし中華」のトッピングにカイワレ大根を使うことがあって、関西地区での冷やし中華スープはみる影もなかったという。・・・・・』と掲載されている。
しかして、「涼麺」は、「冷やし中華」といわれていること、「冷やし中華スープ」が市販されていること、中華スープ業界では、「冷やし中華スープ」の生産も少なくなく、夏場の商品となっているものと認められる。
そうとすれば、「涼麺」なる文字は、「冷やし中華麺用のスープ」なる商品の品質を表すものとして同業者間で普通に用いられていたものと判断するのが相当である。この点について被請求人は、何ら答弁するところがない。
してみれば、本件商標は、「リョウメン」と「涼麺」の文字を横書きにて二段併記してなるところ、指定商品「ラーメンスープのもと、その他の麺用スープのもと」との関係では、「冷やし中華麺用スープのもと」を表示するものであるから、これをその指定商品に使用しても、単に商品の品質、用途を表すにすぎないものであり、商標法第3条第1項第3号に該当し、冷やし中華麺用のスープのもと以外の商品に使用するときは、商品の品質に誤認を生じるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してなされたものであるから、同法第46条の規定により、その登録を無効とすべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。