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Trademark Appeal Case

商標使用証拠の有効性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第30559号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2591211号商標の「遊園地用機械器具,販売機,これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2591211号商標(以下、「本件商標」という。)は、「ROBOLYMPIC」の欧文字と「ロボリンピック」の片仮名文字を二段併記してなり、第9類「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く)風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品として、平成3年4月10日に登録出願され、平成5年10月29日に登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由及び請求人の答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証の1ないし同第1号証の2を提出している。

(1) 本件商標は、その指定商品中「遊園地用機械器具、販売機、これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)」について継続して3年以上日本国内において使用された事実が存在しない。

(2) 本件商標には登録原簿を見るも、専用使用権及び通常使用権のいずれも設定登録されておらず、専用使用権者及び通常使用権者が存在しないものと推定される(甲第1号証)。

(3) 被請求人は、平成10年9月7日付答弁書において、登録商標「ROBOLYMPIC/ロボリンピック」を商品「投てき遊技具」「ポップコーン自動販売機」および「ルーレット用遊技具」に使用している旨主張している。しかし、商号商標でもない登録商標を、全く種類の異なる商品に同時に使用することは、業界の常識として考えられないところであって、信憑性が疑わしいといわざるをえない。

(4) 以下に個々の書証について検討する。

(a) 乙第1号証について

使用許諾契約書の存在のみでは使用義務を果たしているとは認められない。

(b) 乙第2号証について

「投てき遊技具」は、旧第24類「おもちゃ」に属する商品である。また、写真の撮影者が表示されていない。しかも、発売時期、販売数量、販売価格、販売先など登録商標の使用を証明するに必要な取引書類が何ら示されていない。

(c) 乙第3号証について

使用許諾契約書の存在のみでは使用義務を果たしているとは認められない。

(d) 乙第4号証について

登録商標と「ポップコーン自動販売機」との結びつきが不自然である。また、写真の撮影者が表示されていない。

しかも、発売時期、販売数量、販売価格、販売先など登録商標の使用を証明するに必要な取引書類が何ら示されていない。

(e) 乙第5号証について

使用許諾契約書の存在のみでは使用義務を果たしているとは認められない。

(f) 乙第6号証について

「ルーレット用遊技具」の発売時期、販売数量、販売価格、販売先など登録商標の使用を証明するに必要な取引書類が何ら示されていない。

(5) 平成10年12月14日付弁駁書においても述べたとおり、乙第1号証ないし同第6号証は、いずれもその成立の信憑性が極めて疑わしいものである。

(6) 被請求人は、乙第1号証ないし同第6号証をもって、本件商標が遊園地等で設置・使用される商品に使用されたものと主張するが、乙第2号証、同第4号証及び同第6号証に表された写真は、いずれも事務所内あるいは工場内で撮影されたものであり、遊園地で撮影されたものでないことは明らかである。現実に使用されているのであれば、遊園地等で実際に設置・使用された状態を表す写真によって、その使用は極めて容易に立証できるものである。

(7) 被請求人は、乙第1号証ないし同第6号証以外には、本件登録商標の使用の事実を主張・立証していない。

したがって、本件登録商標は指定商品中の「遊園地用機械器具、販売機、これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)」について、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

3 被請求人の答弁

(答弁の趣旨)

本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。との審決を求め、答弁書においてその理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第6号証を提出している。

(1) 被請求人は、乙第1号証(契約書)に示すように、被請求人の所有する登録第2591211号商標の指定商品中「遊園地用機械器具」について、本件商標「ROBOLYMPIC/ロボリンピック」の通常使用権を大阪市北区天満2丁目1番29号に本店の所在するエース設計産業株式会社(代表者西樫費氏)に平成8年9月1日に許諾している。

(2) 乙第2号証(使用証明書)に示すように、上記通常使用権の許諾に基づいて、エース設計産業株式会社は、遊園地等でよく使用される投てき遊技具に愛称として「ROBOLYMPIC」の登録商標を表示し、これを平成8年9月中旬以降、現在に至るまで継続して使用している。「投てき遊技具」とは、遊園地等で設置されている遊技用テーブル上に投てき遊技具を設置し、子供等の使用者がレバー操作によって、あたかもロボットのようにアームに軽く保持されたボールを、目的とする標的または、できるだけ遠くに投てきし、標的に当たったり、遠方への投てき距離を争うことによって点数を上げるなどして遊技するためのもので、遊園地用機械器具の一種に当たる。

(3) 乙第3号証(契約書)に示すように、被請求人の所有する登録第2591211号商標の指定商品中「販売機」について、本件商標「ROBOLYMPIC/ロボリンピック」の通常使用権を和歌山市延時136番地の3に本社の所在する株式会社電創(代表者森和夫氏)に平成9年5月10日に許諾している。

そして乙第4号証(使用証書書)に示すように、上記通常使用権の許諾に基づいて、株式会社電創は、ポップコーン自動販売機に愛称として「ROBOLYMPIC」の登録商標を表示し、これを平成9年5月10日以降、現在に至るまで継続して使用している。

(4) 乙第5号証(契約書)に示すように、被請求人の所有する登録第2591211号商標の指定商品中「遊園地用機械器具」について、本件商標「ROBOLYMPIC/ロボリンピック」の通常使用権を和歌山市延時186番地の3に本社の所在する株式会社電創(代表者森和夫氏)に平成9年5月10日に許諾している。

そして、乙第6号証(使用証書書)に示すように、上記通常使用権の許諾に基づいて、株式会社電創は、ルーレット用遊技具に愛称として「ROBOLYMPIC」の登録商標を表示し、これを平成9年5月10日以降、現在に至るまで継続して使用している。

なお、このルーレット用遊技具は、使用者が例えば当該器具に200円硬貨を投入することによって画面中心の矢印がルーレットのようにして数字を円状に配列した部分を回転し、矢印が所要の数字の部分で止まったところの景品を例えば「おさるさん」がつかんで「とりだしぐち」まではこび外部放出するようにして遊ぶもので、当たる数字によって景品の価格が変わり、一種のルーレットのような射幸心を持たせて遊技する遊園地等に設置する遊技具である。

(5) 請求人は、商号商標でもない登録商標を、全く種類の異なる商品に同時に使用することは、業界の常識として考えられないところであって、信憑性が疑わしいといわざるをえない、と主張するが、乙第4号証の使用証明書に示されるポップコーン自動販売機も、乙第6号証の使用証明書に示されるルーレット用遊戯具も、共に遊園地で使用されるものであり、これを共通の遊園地用販売機および遊戯具の愛称として共通の登録商標を付すことは、むしろ登録商標の知名度を高める意味で良好な使用方法であって、当該通常使用権者は、遊園地用として共通の当該登録商標を使用しているのである。したがって、請求人の主張は当たらない。

(6) 請求人は、乙第1号証の使用許諾契約書の存在のみでは使用義務を果たしているとは認められない、と主張するが、そのために乙第1号証の裏付けとして乙第2号証の使用証明書を提出しているのである。この乙第2号証には、乙第1号証(契約書)による通常使用権の許諾に基づいて、当該通常使用権者は、遊園地等でよく使用される投てき遊技具に愛称として「ROBOLYMPIC」の登録商標を表示し、これを平成8年9月初旬以降、現在に至るまで継続して使用していることが明白に示されている。即ち乙第1号証及び同第2号証によって、登録商標の指定商品との具体的な使用関係がその使用時期と共に明瞭に示されており、当該登録商標の使用が立証されている。なお、「投てき遊技具」とは、遊園地等で設置されている遊技用テーブル上に投てき遊技具を設置し、子供等の使用者がレバー操作によって、あたかもロボットのようにアームに軽く保持されたボールを、目的とする標的または、できるだけ遠くに投てきし、標的に当たったり、遠方への投てき距離を争うことによって点数を上げるなどして遊技するためのもので、遊園地用機械器具の一種に当たるものである。

(7) 請求人は、乙第3号証の使用許諾契約書の存在のみでは使用義務を果たしているとは認められない、と主張するが、そのために乙第3号証の裏付けとして乙第4号証の使用証明書を提出しているのである。この乙第4号証には、乙第3号証(契約書)による通常使用権の許諾に基づいて、当該通常使用権者は、遊園地等でよく使用されるポップコーン自動販売機に愛称として「ROBOLYMPIC」の登録商標を表示し、これを平成9年5月中旬以降、現在に至るまで継続して使用していることが明白に示されている。即ち乙第3号証及び同第4号証によって、登録商標の指定商品との具体的な使用関係がその使用時期と共に明瞭に示されており、当該登録商標の使用が立証されている。

(8) 請求人は、乙第5号証の使用許諾契約書の存在のみでは使用義務を果たしているとは認められない、と主張するが、そのために乙第5号証の裏付けとして乙第6号証の使用証明書を提出しているのである。この乙第6号証には、乙第5号証(契約書)による通常使用権の許諾に基づいて、当該通常使用権者は、遊園地等でよく使用されるルーレット用遊戯具に愛称として「ROBOLYMPIC」の登録商標を表示し、これを平成9年5月中旬以降、現在に至るまで継続して使用していることが明白に示されている。即ち乙第5号証及び同第6号証によって、登録商標の指定商品との具体的な使用関係がその使用時期と共に明瞭に示されており、当該登録商標の使用が立証されている。

(9) したがって、被請求人の提出した乙第1号証及び同第6号証から明らかなように、被請求人は、当該登録商標について、商標法第50条の要求する使用義務を充分に履行している。

よって、答弁の趣旨のとおりの審決を求める。

4 当審の判断

そこで判断するに、被請求人の提出に係る乙第1号証ないし同第6号証についてみるに、乙第1号証、同第3号証及び同第5号証は、被請求人と通常使用権者との商標権の通常使用権の許諾契約書の写しであり、また、乙第2号証、同第4号証及び同第6号証は、通常使用権者が商標権の通常使用権に基づいて商品「遊園地用機械器具、販売機」に商標「ROBOLYMPIC」を使用していることの通常使用権者の証明書と商品「遊園地用機械器具、販売機」に本件商標「ROBOLYMPIC」を付したものの写真と認められるものである。

そして、被請求人は、「投てき遊技具」ついては、平成8年9月1日以降、現在に至るまで継続して本件商標を使用している旨、また、「ポップコーン自動販売機」及び「ルーレット用遊技具」については、平成9年5月10日以降、現在に至るまで継続して本件商標を使用している旨主張しているものである。

これに対して、請求人は、「投てき遊技具」、「ポップコーン自動販売機」及び「ルーレット用遊技具」の写真について、撮影者が表示されていない。しかも、発売時期、販売数量、販売価格、販売先など登録商標の使用を証明するに必要な取引書類が何ら示されていない旨を主張しているところ、被請求人は、何ら答弁することもなく、登録商標の使用を証明するに必要な取引書類の提出がないものである。

しかして、被請求人は、本件商標をその指定商品である「遊園地用機械器具、販売機」に使用しているのであれば、その取引時に取り交わした取引書類を提出できるものであると認められるし、また、「投てき遊技具」、「ポップコーン自動販売機」及び「ルーレット用遊技具」の写真についてみるに、撮影日及び撮影者の表示について、撮影日及び撮影者の表示を補充できるものであるが、補充もされていないものである。

そうすると、これらの証拠によっては、本件商標の指定商品「遊園地用機械器具、販売機、これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)」に本件商標が使用されているものとは認められない。

してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、請求人によりその指定商品に使用されていたものとは認められず、かつ、使用をしていないことについて正当な理由があったものとは認められない。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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