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Trademark Appeal Case

引用商標との類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−197(T2014−197/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「UNJOUR STRAWBERRY FIELDS」の欧文字を書してなり,第14類「キーホルダー,身飾品,貴金属製靴飾り,時計」,第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,愛玩動物用被服類」,第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),サンダルげた,スリッパ,その他の草履類」及び第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として,平成25年1月30日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,次の(1)及び(2)のとおり判断し,本願を拒絶したものである。

(1)商標登録を受けることができる商標は,現在使用をしているもの又は近い将来使用をするものと解されるところ,本願において指定している小売等役務は,全く業種が異なり,類似の関係にもないものであるから,このような状況の下では,出願人が本願商標をこれらの指定した小売等役務のいずれにも使用しているか又は近い将来使用をすることについて疑義がある。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項柱書の要件を具備していない。

(2)本願商標は,次のとおりの登録第4007047号商標(以下「引用商標1」という。),登録第4043258号商標(以下「引用商標2」という。),登録第4043260号商標(以下「引用商標3」という。),登録第4413010号商標(以下「引用商標4」という。)及び登録第5101237号商標(以下「引用商標5」という。)と類似の商標であって,これら登録商標に係る指定商品と同一又は類似の商品及び役務について使用するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。

ア 引用商標1は,「ENJOUR」の欧文字を書してなり,平成7年12月21日に登録出願,第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成9年6月6日に設定登録され,その後,平成19年6月12日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり,その商標権は現に有効に存続しているものである。

イ 引用商標2は,「アンジュール」の片仮名及び「Enjour」の欧文字を二段に書してなり,平成8年2月23日に登録出願,第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成9年8月15日に設定登録され,その後,平成19年8月14日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり,その商標権は現に有効に存続しているものである。

ウ 引用商標3は,「アンジュール」の片仮名及び「Enjour」の欧文字を二段に書してなり,平成8年2月23日に登録出願,第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成9年8月15日に設定登録され,その後,平成19年8月14日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり,その商標権は現に有効に存続しているものである。

エ 引用商標4は,「enjour」の欧文字を書してなり,平成11年10月15日に登録出願,第18類,第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成12年9月1日に設定登録され,その後,平成22年9月7日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり,その商標権は現に有効に存続しているものである。

オ 引用商標5は,別掲のとおりの構成からなり,平成19年3月26日に登録出願,第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,平成19年12月28日に設定登録されたものであり,その商標権は現に有効に存続しているものである。

以下,引用商標1ないし引用商標5をまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項柱書の要件の具備について

審判請求書において援用する,請求人の商願2013−5671に係る平成25年10月25日付け手続補正書をもって提出された「事業計画書」及び,当審において,請求人が平成26年1月7日付け手続補足書をもって提出した「商標の使用を開始する意思」によれば,本願の指定役務(小売等役務)について,請求人が本願商標を使用していること又は近い将来使用をすることについて疑義がなくなったものと認められる。

したがって,本願商標が商標法第3条第1項柱書の要件を具備していないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は,解消した。

(2)商標法第4条第1項第11号該当性について

本願商標は,「UNJOUR STRAWBERRY FIELDS」の欧文字を書してなり,その構成文字は,同書,同大で外観上まとまりよく一体的に表されているものである。

また,本願商標の構成中,「STRAWBERRY」の欧文字及び「FIELDS」の欧文字は,それぞれ「イチゴ」及び「畑」の意味を有する英語である一方,その構成中の「UNJOUR」の欧文字は,英語の成語とは認められないものの,本願の指定商品及び指定役務と関連の深いファッション業界において少なからず用いられることのあるフランス語に「un jour」(「アンジュール」の読み及び「ある日,いつか,そのうちに」の意味を有するもの)の成語があることに鑑みれば,本願商標に接する取引者,需要者が,本願商標の構成中の「UNJOUR」の欧文字部分を上記フランス語の成語を表したものとして看取,理解する場合もあるとみるのが相当である。そして,本願商標が上記フランス語及び英語の組合せからなるものと認識されるとしても,そのいずれかが,本願の指定商品及び指定役務との関係において,取引者,需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとは認められず,また,出所識別標識としての称呼,観念を生じないものと認めることもできない。

そうすると,上記のとおり,外観上まとまりよく一体的に表されてなる本願商標について,殊更,その構成中の「STRAWBERRY FIELDS」の欧文字部分を捨象し,「UNJOUR」の欧文字部分のみをもって取引に資される場合があるとは認められない。

してみれば,本願商標は,その構成全体が一体不可分の造語からなるものとして認識されるものであって,「アンジュールストロベリーフィールズ」の一連の称呼のみを生じるものであり,また,その構成中の各語の有する意味からすれば,その構成全体から「ある日のイチゴ畑」程の意味合いを生じ得るものといえる。

したがって,本願商標から「UNJOUR」の欧文字部分のみを分離,抽出し,その上で,本願商標と引用商標とが類似するものとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,妥当なものということはできない。

(3)まとめ

以上のとおりであるから,本願商標が商標法第3条第1項柱書の要件を具備せず,かつ,同法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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