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Trademark Appeal Case

商標使用証拠の真偽

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2011−301114(T2011−301114/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第3288564号商標(以下「本件商標」という。)は、「ウイルス」の片仮名と「VIRUS」の欧文字を上下二段で表した構成からなり、平成6年11月18日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボン吊り,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同9年4月25日に設定登録され、その後、同18年11月14日に商標権の存続期間の更新登録がされ、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

そして、本件審判の請求の登録は、平成23年12月28日にされたものである。

第2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中、第25類「被服,運動用特殊衣服」についてその登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び平成24年2月10日付けの答弁(以下「第1答弁」という。)に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第5号証(弁駁書に添付の「甲第1号証ないし甲第3号証」を「甲第3号証ないし甲第5号証」と読み替える。)を提出した。

1 請求の理由

本件商標は、その指定商品中、「被服,運動用特殊被服」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

2 本件商標の使用の事実について

(1)乙第1号証について

乙第1号証は、本件商標を付した商品「ジーンズパンツ」(品番84002:以下「使用商品」という。)の写真4枚である(以下、上から下に向って順に「写真A」ないし「写真D」という。)。

ア 商標の作成時期についての疑義

写真Dには、包装袋上に、「VIRUS」、「定番デニムパンツ」、「デニムパンツ」、「ブラック/50」、「¥11,500」の各文字が表示されているところ、このような表示は、大事な情報であるので、包装袋の表面ではなく、使用商品本体の尻ポケットのあたりに貼付されるのが普通であると思われる。しかるに、本件商標の使用を立証するために、慌てて写真を撮る必要ができ、その際に本件商標を書したラベルを作成したので、不自然な場所に上記表示がついたラベルを貼ってしまったものと推察される。

イ 色についての疑問

写真Dにおける表示中の「ブラック/50」は、色を表示しているものと思われるが、写真AないしDを見るに、使用商品の色がブラック(黒色)であるとは到底感じられない。むしろ、インディゴの色をしている。使用商品は、色自体に非常なこだわりと関心を示す若者向けの商品であるので、色の表示を間違えるなど考えられないことである。写真を撮る際に慌てて本件商標を書したラベルを作成したので、間違った色の表示をしたラベルを使用商品に付してしまったものと推察される。

ウ 使用商品に付された金額が異なることについての疑問

写真Bは「¥12,800」とあるが、写真Dは「¥11,500」となっている。これより考えられることは、2種類のラベルを写真を撮る際に慌てて作成したので、値段が一致しないラベルを作ってしまった。被請求人は、当該2種類のラベルは貼る場所が異なっているために、その不一致に最後まで気付かずに、一方は「ジーンズパンツ」に、他方は、包装袋に貼付して写真の撮影をしたものと推察される。

(2)乙第2号証及び乙第3号証について

乙第2号証は、使用商品(乙1)と同型の商品3点を、平成23年10月21日に有限会社ズーティック(以下「ズーティック」という。)ヘ販売した際の請求書(控)であり、乙第3号証はこれに対する領収書(控)である。

領収書(控)(乙3)には、商品代としか書されていない。この領収書は、商標権者が、使用商品(品番84002)を販売した事実を立証できるものではない。なぜならば、当該領収書(控)には、販売者としての商標権者の名称・住所等を示すものも、また、使用商品の商品名の特定もない。

もし、商標権者が、使用商品を平成23年10月21日に、ズーティックヘ販売したのならば、その販売責任者が発行した商標権者あての使用商品の受取証を提出すべきであったが、乙第1号証ないし乙第11号証中には、これに該当するものは見当たらない。

したがって、乙第2号証及び乙第3号証は、商標権者が使用商品を販売したという事実を証左するものではない。

(3)乙第4号証について

ア 乙第4号証の1及び乙第4号証の2

ティーシャツ、タンクトップ、ジャケット等の在庫を示すものであるが、本件商標を表示したものはどこにも見いだすことができないので、本件商標の使用を示す証拠となるものではない。

イ 乙第4号証の3

ティーシャツの襟元に本件商標の表示があるが、この写真は、2012年(平成24年)2月4日に本件商標が「ティーシャツ」に貼付されていたという事実を示すとしても、本件商標が本件審判の請求の登録前3年以内(以下「要証期間」という場合がある。)に日本国内において使用されていたという事実を立証するものではない。

(4)乙第5号証ないし乙第7号証について

乙第5号証に示す雑誌は2003年4月号、乙第6号証に示す雑誌は2001年10月号、乙第7号証に示す雑誌は2003年3月号である。したがって、乙第5号証ないし乙第7号証は、本件商標が要証期間に日本国内において使用されていたという事実を立証するものではない。

(5)乙第8号証について

乙第8号証の1は、古着屋(ブランド・リサイクル・ブティック アクセント)の販売情報であるが、その日付が不明であり、また、乙第8号証の2は、販売情報の日付が2012年1月18日である。したがって、これらの証拠は、本件商標が要証期間に日本国内において使用されていたという事実を立証するものではない。また、被請求人は、「ブランド・リサイクル・ブティック アクセント」及び「ブランド古着屋エキゾースト」との関係について、何ら主張・立証していないから、両者が、本件商標に係る通常使用権者として雑誌やホームページに広告を掲載していたものとは認められない。

(6)乙第9号証について

ア 乙第9号証の1及び2は、掲載情報の日付(2012年2月8日)が本件審判の請求の登録日以後であり、また、被請求人は、「楽天」との関係について通常使用権者であるとの主張・立証をしていないから、同人が、本件商標に係る通常使用権者としてインターネットに情報を載せていたものとは認められない。

イ 乙第9号証の3は、掲載情報の日付(2012年2月8日)が本件審判の請求の登録日以後であり、また、被請求人は、「クラウン ジュエル」との関係について通常使用権者であるとの主張・立証をしていないから、同人が、本件商標に係る通常使用権者としてインターネットに情報を載せていたものとは認められない。

(7)乙第10号証について

商標権者が米国雑誌へ掲載した広告の日は、要証期間内ではない。

(8)乙第11号証について

乙第11号証は、要証期間に日本国内において、本件商標の使用をしていたという事実を証明するものではない。

(9)商標の同一性について

本件商標は、片仮名と欧文字とが上下二段によりなる商標であるが、乙第1号証ないし乙第4号証によると、欧文字「VIRUS」のみの商標(以下「使用商標」という。)が使用されている。

商標法第50条第1項括弧書き例示の類型以外の使用商標が登録商標と社会通念上同一といえるか否かを判断する場合には、審判便覧の53−01「登録商標の不使用による取消審判」に示す「登録商標の認定に関する運用の事例」(以下「事例」という。)が実務上の判断の基準となるところ、本件の場合には、片仮名と欧文字の登録商標に対し、使用商標が片仮名であるので、事例の中では例2を採用するのがふさわしいと思われる。これによると、「ラブ」と「love」、「ポスト」と「post」のように、登録商標と使用商標から同一の称呼及び観念が生じる場合、いわゆる「一対一対応」の場合に社会通念上同一の商標と判断される。

これを本件についてみると、両者は観念的には同じであると思われるが、本件商標からは「ウイルス」のみならず「ビールス」の称呼をも生じ得る(甲1)から、本件商標と使用商標とは、同一の称呼及び観念が生じる関係、いわゆる「一対一」の関係にないことは明らかである。本件商標の上段の「ウイルス」と下段の「VIRUS」から生じる称呼は、同一ではないことから、上段・下段との間に同一性はなく、上下二段の商標を使用して初めて登録商標の使用に該当することになる。

したがって、本件商標と使用商標は、社会通念上同一のものではなく、その使用は、本件商標の使用の事実を示すものではないことは明らかである。

(10)以上のとおり、乙第1号証ないし乙第11号証によっては、本件商標が要証期間に使用されていたことは何ら証明されていない。

提出された証拠には、請求書(控)、領収書(控)について第三者による証明がなされていない。これら第三者による証明書が提出されない限り、乙第2号証及び乙第3号証の写真で示された使用商品の使用は、単なる展覧にすぎず、商標法第2条第3項第2号の使用には該当しない。この点について、東京高裁平成4年(行ケ)第144号判決(甲第4号証)は、不使用取消の審判を免れる目的で名目的に商標を使用するかのような外観を呈する行為があっただけでは、改正前商標法第2条第3項第3号の使用には該当しないと判示しており、また、知財高裁平成20年(行ケ)第10317号判決(甲5)は、取消審判事件では、原則は具体的取引書類であって、例えば、注文書、納品書、支払伝票等の提示がされるべきであると判示しているところ、本件においては、使用商品の具体的取引書類(例えば、第三者による証明書が付いた注文書、納品書、支払伝票等)の提示がないこと、商標権者が第三者の販売店において本件商標を使用しているとの陳述書がないことの点において、上記知財高裁が示した要件を満たしていない。これらのことからみれば、被請求人の行為は、単に不使用取消の審判を免れるための商標の名目的使用に該当するものである。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論と同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第45号証(枝番号を含む。なお、平成25年9月6日付け回答書に添付の証拠「甲第21号証の1ないし甲第52号証」を「乙第13号証の1ないし乙第45号証」と読み替える。)を提出した。

1 使用の事実

(1)乙第1号証は、本件商標を付した商品「ジーンズパンツ」(品番84002:使用商品)の写真AないしDである。乙第1号証の2は、写真Aを拡大した写真(ア)及び乙第1号証の3は、写真Aの一部を拡大した写真(イ及びウ)である。

(2)乙第2号証は、使用商品(乙第1号証)と同型の「ジーンズパンツ」3点を、平成23年10月21日にズーティックヘ販売した際の請求書(控)であり、乙第3号証はこれに対する領収書(控)である。また、乙第3号証の2及び乙第3号証の3は、乙第3号証の前後に連なる領収書の写真である。そして、乙18の写真及び乙25の領収書綴りから、領収書の控えは時系列順に並んでいる。

(3)乙第26号証は、品番・型番一覧表である。型番「PRVCA84002」のジーンズパンツは、色はインディゴとブラックの2種類ある(定価はインディゴ1万2800円、ブラックが1万1550円〔乙1、乙1の2、乙1の3、乙13の1ないし乙13の3、乙15の1、乙15の2の写真で確認される商品タグに記載された定価も同じ。〕)。そして、乙1、乙1の2、乙1の3、乙13の1ないし乙13の3、乙15の1、乙15の2、乙20の3の写真には、タグに型番「PRVCA84002」の記載がなされ、色も2種類ある。同種ジーンズパンツには、ズボンベルト近くの皮革部分には「VIRUS DENIM LINE dl 704」、とバックポケットに「VIRUS STARTED IN 1996.− VIRUS DENIM LINE STARTED IN1997.(中略)THE VIRUS DENIM LINE IS CREATED THROUGH THE INSPIRATION FOUND IN ALL OF THESE THINGS.」と記載され、該「VIRUS」の商標も本件商標と社会通念上同一の商標である。

(4)乙第27号証は、ズーティックの履歴全部事項証明書であり、乙第28号証は、同社のホームページである。ズーティックは、衣料品の販売等を行っているところ、同社社長の野村三成は、平成23年10月21日に48サイズのインディゴのジーンズパンツ3本を1万5750円で購入した旨陳述している(乙16)。そして、平成24年3月20日に実施された展示会で、同社の社員である洪旻基はこのジーンズパンツを譲り受けた旨陳述している(乙17)。

(5)領収書綴りにある株式会社リバースプロジェクト(乙3の2)の代表取締役である龜石太夏匡は、商標権者の東京事務所において商標権者の在庫(商標は本件とは別のもの)を半額で買い取った旨陳述している(乙30)。

(6)乙第1号証に示す値札と乙第2号証の請求単価の金額が異なるのは、在庫限りの販売のため、値引きして販売したことによる。

(7)以上により、平成23年10月21日に、本件商標を付したデニム3点をズーティックに販売したことを立証する。

(8)むすび

以上のとおり、商標権者が、本件審判の請求に係る指定商品中の「被服」について、要証期間内に日本国内において本件商標を使用していた事実は明らかである。

第4 当審の判断

1 使用の事実の認定

(1)被請求人が平成23年10月21日に本件商標を使用した証拠として提出している乙2の請求書の品番の欄には「VIRUS 84002」の記載があるところ、乙26の品番・型番一覧表によれば、これが型番「PRVCA84002」のジーンズパンツで、色はインディゴとブラックの2種類あることが認められる(定価はインディゴ1万2800円、ブラックが1万1550円(乙1、乙1の2、乙1の3、乙13の1ないし乙13の3、乙15の1、乙15の2の写真で確認される商品タグに記載された定価も同じ。))。そして、乙1、乙1の2、乙1の3、乙13の1ないし乙13の3、乙15の1、乙15の2、乙20の3の写真によれば、タグに型番「PRVCA84002」の記載がなされ、色も2種類あることが認められ、少なくとも48、50というサイズが存在し、かつ、同種ジーンズパンツには、ズボンベルト近くの皮革部分に「VIRUS DENIM LINE dl 704」、バックポケットに「VIRUS STARTED IN 1996.− VIRUS DENIM LINE STARTED IN 1997.(中略)THE VIRUS DENIM LINE IS CREATED THROUGH THE INSPIRATION FOUND IN ALL OF THESE THINGS.」と記載されている。そして、これら商品に使用されている「VIRUS」の商標も本件商標と社会通念上同一の商標と認められる。

そして、乙2の請求書の宛名は「有限会社ズーティック」であり、単価5000円、数量3で税込み価格が1万5750円、作成日付は平成23年10月21日であるところ、商標権者の保有する乙3の領収書(控)には「(有)ズーティック様」「商品代として」「¥15、750−」「入金日 2011年10月21日」と記載されており、両書類の記載は、品番や色などが書かれているか否かにおいて違いがあるものの、宛先、商品代金及び日付が一致している。

乙27の履歴全部事項証明書及び乙28のホームページによれば、ズーティックは、衣料品の販売等を行う実在の会社と認められるところ、同社社長の野村三成は、平成23年10月21日に48サイズのインディゴのジーンズパンツを3枚合計1万5750円で購入した事実を陳述書において自認している(乙16)。同陳述書で、各ジーンズパンツは、平成24年3月20日に実施された合同展示会で着用するユニフォームとして同社社員の洪旻基が譲受けの事実を認めているし(乙17)、実際に商標権者ブランドが参加したか否か、本件ジーンズパンツが使用されたか否かは必ずしも明らかではないものの、少なくとも同日に合同展示会があったことは客観的な事実である(乙29)。

以上の事実によれば、商標権者が平成23年10月21日にズーティックに対して、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる「VIRUS」の商標が付された型番「PRVCA84002」のジーンズパンツを3枚合計1万5750円で売却したことを推認することができる。

そして、乙18の写真及び乙25の領収書綴りによれば、領収書の控えは時系列順に並んでいて、上記乙3の領収書もそのように編綴されているうちの1枚として、後から偽造、加工した形跡は認められないし、未使用の領収書には原告の記名印が押捺されたものもあるが、領収書の控えだけが残っているものも多数存在し、全体を概観すると、実際に使用されたもの、未使用のものが混在していると認められるのであって、後日体裁を整えたものとはうかがわれない。また、その領収書綴りの1枚の領収書(控)(乙3の2)には、「(株)リバースプロジェクト様」「お品代として」「¥44、856−」「入金日 2011年10月15日」と記載されているところ、同社の代表取締役である龜石太夏匡は、商標権者の東京事務所において商標権者の在庫(商標は本件とは別のもの)を半額で買い取った事実を認めており(乙30)、この点でも領収書綴りが後日作成されたものでないことが裏付けられる。

(2)この点、被請求人の提出する証拠の中には、逆に商標権者が宛名になったり、本来領収書本体を商標権者が所持すべきなのに控えだけが残っているものが散見される(乙33の1ないし乙33の4)。しかしながら、ただし書部分を見るとモデル代、アルバイト代金等であり、モデルやアルバイトをした人物が領収書を手元に持ち合わせておらず、代金を支払った際に商標権者の領収書綴りを用い支払者の商標権者が控えを所持することになったとしても事実としてあながち不自然とまではいえない。また、一般的に控えの方は切り取れるようになっていないから、領収書と控えを厳密に使い分けなかった点をもって不自然ともいえない。乙33の1の領収書を受け取った玉田達也がモデルをしていたことについては裏付けがあり(乙34、乙35)、このことからしても、宛名が逆である点をもって領収書の信用性を覆すには至らない。

また、被請求人の提出する領収書綴り(乙25)は枚数にしてみれば使用期間があまりに長い点において不自然さが看取される。しかしながら、この点、被請求人は、商標権者の東京事務所において販売した際に使用していた領収書綴りであると説明しているところ、現に記名印の住所は、商標権者の本店のある横浜市戸塚区ではなく「東京都渋谷区千駄ヶ谷3−8−4 メゾンシャルダン102」となっており(乙25)、東京事務所で受け取ったとする上記龜石の陳述内容(乙30)とも合致している。また、商標権者は、大口の取引については銀行振込を利用しており(乙37)、必ずしも領収書を発行する必要がなかった取引があったと認められる上に、乙25の領収書綴り以外の領収書を使用していた事実(乙40の1、乙40の2。乙40の2の取引については裏付けのメモ〔乙42〕や、取引された商品の売却に関するホームページ〔乙43の1、乙43の2〕が存在する。)もまた認められるから、この点をもって必ずしも不自然とはいえない。

さらに、本件取引では定価である1万2800円を大幅に下回る5000円で3本売却されたことになる。しかしながら、本件取引以外にも、商標権者の東京事務所で行われた上記龜石に対する売却代金は半額であったというし(乙30)、被請求人の主張するように値下げの理由が在庫処分ということであれば、値下げの動機はあり、3本というまとめ買いであったことも合わせ考えると、売却価格の点においても不自然とはいえない。

以上によれば,上記推認を覆すだけの事実関係は認められず,商標権者が平成23年10月21日にズーティックに対して本件商標が付されたジーンズパンツを売却した事実が認められ,商標法2条3項2号に該当する使用の事実があったと認めることができる。

2 まとめ

以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成23年12月28日)前3年以内に日本国内において、商標権者が請求に係る指定商品に含まれる「ジーンズパンツ」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものと認めることができる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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