Trademark Appeal Case
BLACKBODYの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2012−650042(T2012−650042/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「BLACKBODY」の欧文字を横書きしてなり、第9類、第10類、第11類、第12類、第20類及び第42類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2010年(平成22年)1月29日にFranceにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年7月23日に国際商標登録出願されたものである。
その後、本願の指定商品及び指定役務については、原審における平成23年6月14日付け手続補正書により、別掲1に記載のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
第2 原査定における拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『BLACKBODY』の文字を普通に用いられる方法で表してなるところ、該語は、『黒体』の意味を表すものと容易に認識されるものであるから、本願商標をその指定商品及び指定役務について使用した場合には、単に商品又は役務の品質、効能、用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、『黒体』と関連のない商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
第3 当審においてした審尋
原審でした2011年(平成23年)2月17日付け暫定拒絶通報のV.Ground 3に基づき、当審においてした審尋の内容は、別掲2のとおりである。
第4 審尋に対する請求人の回答の要点
請求人は、前記第3の審尋に対して、要旨次のように意見を述べている。
1 本願商標の基礎出願であるフランス商標登録出願第3708671号商標は、フランスにおいて商標登録されており、また、国際登録第1052303号商標は、指定国通報が行われたオーストラリア、欧州連合、韓国、アメリカ、中国及びロシアにおいて商標登録されていることから分かるように、「BLACKBODY」商標は、各国において、「単に、商品の品質(色彩)を表示したものとして認識するにとどまるもの」とは判断されず、自他商品識別力を有し、商標として登録し得る商標であると判断されている。
2 審尋において示された(1)ないし(16)の新聞記事やウェブサイトの情報中には、カメラ、自動車、双眼鏡、スクーター、デジタルテレビ、LED、懐中電灯、水槽用照明機器、照明器具、バイク用ヘッドライト、オフィス用の椅子などにおいて、外見が黒色の商品説明として「ブラックボディ」等の文字が使用されていることが示されており、少なくとも日本では、これらが「商品の外観が黒色であることを表す語として、一般に広く用いられているのが実情」との判断に異論はない。
しかしながら、審尋において示された例は、その文脈や使われ方から、「商品の外観が黒色である」ことを示し、認識されるものであり、それ以外の観念が生じないのに対し、本願商標は、それに加え、「黒い体」や「黒体」等の別の観念も生じるものであるから、これを審尋において示された例の商品に付した場合、通常の取引者、需要者は、本体の色彩を表す記号と認識することはまれであって、「単に、商品の品質(色彩)を表示したものとして認識するにとどまるもの」とはいえない。
3 そうとすると、経済、社会、言語がグローバル化した現代においては、日本において、「BLACKBODY」の文字及びその読みの片仮名表記「ブラックボディ(ー)」が、本願の指定商品を取り扱う業界において、「商品の外観が黒色である」ことを表す語として、一般に広く用いられているという独特の文化があるとしても、本願商標が、「単に、商品の品質(色彩)を表示したものとして認識するにとどまるもの」と判断することは疑問である。
4 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しないものである。
第5 当審の判断
1 本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「BLACKBODY」の欧文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、前記第3の審尋において示したとおり、「BLACKBODY」及びその読みの片仮名表記「ブラックボディ(ー)」の各文字は、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の外見が黒色であることを表す語として、一般に広く用いられている実情にあるといえることからすれば、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該商品の外見が黒色であること、すなわち、商品の品質(色彩)を表示したものとして認識するにとどまるというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、前記1の判断に異論はないとするものの、本願商標は、これに加え、「黒い体」や「黒体」等の別の観念も生じることから、単に、商品の品質(色彩)を表示したものとして認識するにとどまるものとはいえない旨主張する。
しかしながら、「BLACKBODY」の語が意味する「黒体:表面に入射する電磁放射線を反射せず吸収する仮想物体」(「ランダムハウス英和大辞典第2版」、小学館発行)とは、物理用語であって、該語自体一般に用いられる学習用の英和辞書などには載録されていないことから、一般に知られている語とはいえず、取引者、需要者をして、本願商標から単に「BLACK」と「BODY」の2語が結合されたものと理解し、「商品の外観が黒色である」こと、すなわち、商品の色彩を表したものと認識するにとどまることは、前記1においてした認定、判断のとおりであるから、この点についての請求人の主張は、採用することができない。
また、請求人は、フランス、オーストラリア、欧州連合、韓国、アメリカ、中国及びロシアにおいて、本願と同様の商標及び商品について、「BLACKBODY」の欧文字が、自他商品識別力を有すると判断されていることからすれば、我が国においても、本願商標は、自他商品の識別標識として認識されるものである旨主張する。
しかしながら、諸外国と我が国の商標保護に関する法制は、細部においては自ずと異なるものであるから、本願商標の登録の適否は、専ら我が国商標法の下において判断されるべきものであって、諸外国における登録状況等の事情をもって、前記1においてした本件判断が左右されるべきではなく、よって、この点についての請求人の主張も採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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