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Trademark Appeal Case

GPSの識別力と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2013−900390(T2013−900390/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5608402号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5608402号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成25年4月9日に登録出願、第9類「測定機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具(「ガイガー計数器・高周波ミシン・サイクロトロン・産業用X線機械器具・産業用ベータートロン・磁気探鉱機・磁気探知機・地震探鉱機械器具・水中聴音機械器具・超音波応用測深器・超音波応用探傷器・超音波応用探知機・電子応用扉自動開閉装置・電子顕微鏡」を除く。),電子管,半導体素子,電子回路(「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路」を除く。),電子計算機用プログラム」及び第14類「時計」を指定商品として、同25年7月9日に登録査定、同年8月16日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第3229849号商標(以下「引用商標」という。)は、「GPS」の欧文字を横書きしてなり、1994年1月18日にスイスにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成6年4月27日に登録出願、第14類「宝玉及びその模造品,時計,時計の部品及び附属品 」を指定商品として、同8年11月29日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由

本件商標は、外観上、上段の「CITIZEN」の欧文字部分と下段の「GPS TIMESERVER」の欧文字部分に分離して観察されるものであり、さらに下段の「GPS TIMESERVER」の欧文字部分のうち、自他商品識別標識としての機能を発揮する商標の要部は「GPS」の欧文字部分にあるため、本件商標からは「GPS」の欧文字部分に相応する「ジーピーエス」の称呼が生じるものであるから、本件商標と引用商標は、「ジーピーエス」の称呼を共通にする類似の商標である。また、指定商品中の「時計」も互いに抵触するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その指定商品中の「時計」についての登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである。

4 当審の判断

本件商標は、別掲のとおり「CITIZEN」の欧文字を上段に大きく顕著に表し、その下に上段の文字と同じ幅内に「GPS TIMESERVER」の欧文字を表してなるものであるところ、申立人は、下段の「GPS TIMESERVER」の欧文字のうち、「GPS」の欧文字が本件商標の要部であることを前提に、これが引用商標と称呼において類似する旨主張する。

そこで、本件の取消対象である「時計」との関係において、本件商標中の「GPS」の文字が、独立して自他商品識別標識としての機能を発揮し得るか否かについて検討する。

「GPS」は、「Global Positioning System」の略であり、人工衛星を利用して、地球上での位置を正確に割り出すシステムである「全地球測位システム」を意味するものである(最新パソコン・IT用語事典)。このことは、申立人も認めている。

そして、「GPS」を利用して位置を割り出したり、時刻を修正するなどの機能を有する時計が「GPS時計」「GPSウォッチ」として、多数販売されている実情がある。

例えば、amazon.co.jpにおいて、カテゴリー「腕時計」で、「GPS時計」を検索すると、400件の検索結果がある(http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss_2?__mk_ja_JP=カタカナ&url=search-alias%3Dwatch&field-keywords=GPS時計&rh=n%3A324025011%2Ck%3AGPS時計)。同様に「GPSウォッチ」を検索すると、215件の検索結果がある(http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss?__mk_ja_JP=カタカナ&url=search-alias%3Dwatch&field-keywords=GPSウォッチ&rh=n%3A324025011%2Ck%3AGPSウォッチ)。

以上の「GPS」の文字の使用の状況からすると、「GPS」の文字を「時計」に使用した場合、該文字は、その商品の品質・機能を表示するにとどまるものであり、自他商品の識別力がないか、あるいは極めて弱いものと判断するのが相当であるから、自他商品識別標識としての機能を発揮し得ないものというべきである。

また、他に、本件商標中の「GPS」の文字部分のみが独立して把握、認識されるとみるべき特段の理由も見あたらない。

そうとすれば、本件商標の構成中、「GPS」の文字部分だけを分離、抽出して、他の商標と比較して商標そのものの類否を判断すべきではない。

したがって、本件商標と引用商標が「ジーピーエス」の称呼を共通にする類似の商標であるとの申立人の主張は、前提において誤りがあり、採用することができない。

その他、本件商標と引用商標とが類似するとみるべき理由は見いだせないから、本件商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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