Trademark Appeal Case
効能表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−17721(T2013−17721/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおり「ヨゴレトレール」の文字を書してなるものであり,第3類「油汚れ落とし用洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),その他の洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),その他のせっけん類,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,塗料用剥離剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布」を指定商品として、平成24年11月7日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は,「本願商標は,普通に用いられる程度の方法をもって『ヨゴレトレール』の文字を書したものと認められるところ,その『ヨゴレトレール』という表記は,『油汚れ落とし用洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),その他の洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),その他のせっけん類,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用漂白剤,塗料用剥離剤』との関係からみて,『汚れ取れる』の意味を容易に理解させるものと認められる。そうすると,本願商標は,その指定商品中『油汚れ落とし用洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),その他の洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),その他のせっけん類,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用漂白剤,塗料用剥離剤』に使用した場合には,汚れ取れる,というような意味を理解させるにとどまり,商品の効能,用途を表示したものと認められる。したがって,本願商標は,商標法3条1項3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法3条1項3号該当性について
本願商標は,別掲1のとおり,「ヨゴレトレール」の文字を,多少図案化されているが,いまだ普通に用いられる方法の域を脱していない方法で書してなるものであるところ,これよりは「汚れ取れーる」の片仮名表記と直ちに認識されるから,「汚れが取れる」程の意味合いが容易に理解されるものといえる。
そして,本願商標の指定商品中,「油汚れ落とし用洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),その他の洗浄剤(製造工程用及び医療用のものを除く。),その他のせっけん類,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用漂白剤,塗料用剥離剤」は,何らかの汚れを取るために用いられるものと認められるところ,別掲2のとおり,上記指定商品の分野において,商品の効能を説明する際に「汚れが取(と)れる」と表現されることが見受けられる。
そうすると,本願商標を上記指定商品に使用しても,これに接する需要者は,「汚れが取れる」商品であること,すなわち商品の効能を認識するにすぎないものというのが相当である。
してみれば,本願商標は,商品の効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから,商標法3条1項3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は,本願商標は,普通に用いられる方法の域を脱する程度にデザイン化されている旨主張する。
本願商標は,別掲1のとおり,やや角張った書体で表され,「ゴ」の字の濁点を「コ」の字の右上部に重ねているなどの特徴が見て取れる。しかしながら,本願商標は,一見して直ちに「ヨゴレトレール」の文字を書してなるものと看取される態様であって,格別な特徴を有するものとはいい難い上,別掲3の事例を踏まえれば,一般に用いられるデザイン化の範ちゅうにあるというのが相当であるから,本願商標は,いまだ普通に用いられる方法の域を脱していない方法で表示する標章のみからなるというべきである。
したがって,請求人の上記主張は採用できない。
イ 請求人は,「ヨゴレトレール」の語は,第三者が商標として使用しておらず,また,商品の効能,用途を表すものとしても使用されていないから,本願商標は登録されるべきである旨主張する。
しかしながら,「汚れが取れる」との表現は,その文字どおりの意味合いで日常的に使用される,親しまれたものといえる上,本願商標の指定商品の分野においても,別掲2のとおり,商品の効能を説明する際に用いられているものである。また,「ヨゴレトレール」の文字から,「汚れが取れる」以外の意味合いが理解されるというべき実情も見当たらない。
そうすると,「ヨゴレトレール」の文字は,これが請求人以外の者によって,商標として使用されておらず,また,商品の効能,用途を表すものとして使用されていないとしても,これに接する需要者は,直ちに「汚れが取れる」の意味合いを理解するにとどまるというべきである。
してみれば,本願商標は,商品の効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから,請求人の上記主張は採用できない。
なお,請求人は,平成25年5月1日付け意見書において,本願商標は,書体を変更することなく長年継続使用しているから,本願商標の指定商品との関係において十分に識別力を発揮する旨主張しており,これは,本願商標は商標法3条2項の規定に基づき登録されるべきである旨の主張とも解されるところ,請求人は,上記主張を証明するものとして,「Google」の検索で「ヨゴレトレール」を入力すると「サラヤ ヨゴレトレール(ヨゴレトレール サラヤ)」と検索候補が表示されることを示すのみであって,本願商標の使用の開始時期,本願商標を使用した商品の販売量,流通範囲,宣伝・広告の状況等が把握できる証拠を何ら提出していないから,請求人が提出する証拠によっては,本願商標が使用された結果,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるに至ったということはできない。したがって,本願商標が商標法3条2項の規定に基づき登録されるべきものとはいえない。
(3)結語
以上のことからすれば,本願商標が商標法3条1項3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は,妥当であって,これを取り消すことはできない。
よって,結論のとおり審決する。
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