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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−17252(T2013−17252/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「スキンフラットベール」の文字を標準文字により表してなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年10月18日に登録出願され、その後、本願の指定商品については、原審における同25年4月2日受付の手続補正書により、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料,薫料,つけまつ毛」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『スキンフラットベール』の文字を標準文字で表示してなるところ、その構成中、『スキン』の文字が『肌』を、『フラット』の文字が『平ら』を、『ベール』の文字が『おおい、おおい隠す』を意味する語として、いずれも一般によく知られているから、その構成文字全体で『肌を平らにおおい隠す』程の意味合いを容易に想起させるものであり、また、化粧品を取り扱う業界においては、毛穴やシワ等のためにできた肌の凹凸をなくして、肌の表面をより平らに覆って肌を美しくみせるための商品として、『下地クリーム』や『ファンデーション』等が存在するところ、『フラット』や『ベール』の各語が、その種の商品説明の際に『平ら』や『おおい、おおい隠す』の意味を表す語として使用されていることがうかがえる。そうすると、本願商標は、これをその指定商品中、『肌を平らにおおい隠す』商品に使用しても、単に商品の品質を表したにすぎないものと認められるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、上記意味合いに照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、前記1のとおり、「スキンフラットベール」の文字を標準文字により表してなるところ、本願の指定商品中の「化粧品」を取り扱う業界においては、例えば、「スキンローション」、「スキンコンディショナー」、「スキンクリーム」のように、肌用の商品であることを表す語として、「スキン」の文字が一般に広く用いられており、また、別掲の1及び2に示すとおり、「フラット」の文字が「肌の表面の凹凸をなくし平らにする」、「ベール(ヴェール)」の文字が「(肌を)覆い隠す」といった商品の品質、効能を表す語として、いずれも一般に広く用いられているのが実情である。

そうとすると、「スキンフラットベール」の文字からなる本願商標をその指定商品中の「化粧品」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該文字が、上記のとおり、一般に広く用いられている「スキン」、「フラット」及び「ベール」の各語を組み合わせてなるものと看取、理解し、その構成全体をもって、「肌の表面を平らに覆い隠す」程の意味合いを表したものとして容易に認識するとみるのが相当である。

してみれば、本願商標は、その指定商品中の「化粧品」との関係においては、商品の品質、効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、本願商標の構成中の「ベール」の文字は、複数の意味を有する語であって、これが化粧品に関して用いられるとしても、比喩的な表現であるにすぎず、また、「覆う」、「覆い」の意味合いを表す際には、「カバー」や「コーティング」の語も用いられている実情に照らせば、取引者、需要者間において、該文字が「(肌を)覆う」を意味するものとして定着しているとはいえず、仮に本願商標の構成全体から「肌を平らに覆い隠す」の意味合いを想起させるとしても、それは比喩的、暗示的なものにとどまることからすれば、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を備えている旨主張する。

しかしながら、本願商標は、上記(1)において認定、判断したとおり、本願の指定商品中の「化粧品」に係る取引の実情を踏まえれば、これをその指定商品中の「化粧品」に使用した場合、取引者、需要者をして、その構成全体から容易に「肌の表面を平らに覆い隠す」程の意味合いを認識し、商品の品質、効能を表したものとして理解するといえるから、請求人による上記主張を採用することはできない。

イ 請求人は、本願商標と社会通念上同一の商標といえる「Skin Flat Veil」の文字を化粧用クリームの容器の側面に大きく表示しており(参考資料1)、取引者、需要者が該文字を目印として商品を選択することは明白であることから、その使用態様に照らせば、本願商標が商標として機能していることは明らかである旨主張する。

確かに、請求人の提出に係る参考資料1における商品容器には、ほかの文字等とともに「Skin Flat Veil」の文字が表されているものの、該欧文字が本願商標と社会通念上同一であるか否かはさておき、該文字自体は「スキンフラットベール」の文字からなる本願商標とは別異の標章であるから、その使用をもって、本願商標が識別標識として機能し得るとする請求人の主張は、その前提において失当である。仮に、取引者、需要者が該文字を「スキンフラットベール」の文字の欧文字表記として看取する場合があるとしても、その場合には、本願商標と同様に商品の品質、効能を表したものとして理解するにとどまるとみるのが相当であるから、この点からしても、請求人による上記主張を採用することはできない。

ウ 請求人は、商標の構成中に「ベール」、「ヴェール」又は「VEIL」の文字を含んでなる既登録例を挙げて、商標の識別力はその各構成要素が一般に知られているかではなく、その構成全体が一般に認識されているか否かにより決すべきである旨主張する。

しかしながら、本願商標が、その指定商品の「化粧品」との関係において、その構成全体をもって、商品の品質、効能を表してなるものにすぎないものであること、上記(1)において認定、判断したとおりであり、また、請求人が挙げる既登録例は、商標の具体的構成態様において本願とは事案を異にするものであり、該登録例が存することをもって本願商標についてした認定、判断が左右されることはないから、請求人による上記主張を採用することはできない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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