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Trademark Appeal Case

「ダンパー」の多義性と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−12385(T2013−12385/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SBダンパー」の文字を標準文字で表してなり、第19類「リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料」を指定商品として、平成24年4月12日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定は、「本願商標は、『SBダンパー』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中『SB』の文字は、商品の品番・規格等を表示する記号・符号として一般に使用されているローマ文字の2字であり、また、『ダンパー』の文字は、本願指定商品との関係においては、『振動を吸収する装置。』の意味を有する語として広く知られているものである。そして、本願指定商品を取り扱う業界においては、地震対策等のため揺れや振動を吸収するための商品を『ダンパー』と称していることから、『ダンパー』の文字は、本願指定商品との関係においては、単に商品の品質、効能を表示したものと理解されるにとどまるものである。そうとすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、単に『商品の品番等が『SB』である振動を吸収する商品』程度のことを表示したものと理解するにすぎず、需要者が何人かの業務にかかる商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり、「SBダンパー」の文字を標準文字で表してなるところ、その各構成文字は、すべて同じ書体、同じ大きさをもって表してなるものであるから、視覚上、まとまりよく一体的に看取されるものである。

ところで、本願商標の構成中の「ダンパー」の文字は、例えば、(1)「逆流防止用の調整弁。オイルの粘性抵抗や圧力を利用する粘性型と、変形履歴エネルギーを利用する履歴型とがある。防火ダンパー、防煙ダンパー、防水ダンパー、風量調節ダンパーなど。」(建築用語辞典)、 (2)「 ばねやゴムのような弾性体などを用いて,衝撃を弱めたり,振動が伝わるのを止めたりするための装置。油の粘性抵抗を用いた自動車のショック−アブソーバー,電気計器の指針の振動を止める制動装置など。緩衝器。」(三省堂大辞林)及び(3)「ボイラーなどの煙道や空調装置の空気通路に設けて,煙の排出量,空気の流量を調節するための装置。」(三省堂大辞林)を意味する語として辞典等に記載がある。

そうすると、本願商標の構成中「ダンパー」の文字は、上記のとおりの各種の意味を有することから、その指定商品との関係において、直ちに「振動を吸収する装置」を意味する語と認識し、理解されるものとは認め難いものである。

そして、本願商標の構成中の「SB」の文字が、ローマ文字の2字であるとしても、該欧文字は、本願商標の先頭に位置するものであるから、その指定商品の品番・規格等を表示する記号・符号として一般に使用されているローマ文字の2字とはいい難いものである。

してみれば、「SB」と「ダンパー」の文字をまとまりよく一体的に表した本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといえず、また、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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