Trademark Appeal Case
ハイブリッドの品質表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−11273(T2013−11273/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ハイブリッドビタミンC」の文字を標準文字により表してなり、第5類「ビタミンCを主原料とするサプリメント又はビタミンCを配合してなるサプリメント」を指定商品として、平成24年10月5日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『混成の、混合物』等の意味を有し、しばしばほかの語と複合語を作る『ハイブリッド』の文字と『ビタミンC』の文字とを『ハイブリッドビタミンC』と標準文字で書してなるところ、その構成全体として『混成のビタミンC』といった意味合いを容易に認識させるものである。そして、本願の指定商品を取り扱う業界においては、『ハイブリッド』の文字が上記のような意味合いで使用されている例があり、『ハイブリッドビタミンC 1カプセルあたり400mgのビタミンCを含んでいます。吸収スピードの異なる2種類の原料(アスコルビン酸、アスコルビン酸カルシウム)を組み合わせているので、体内でじっくり浸透。』のように使用されている事実も確認できることから、これをその指定商品に使用するときは、単に『混成(ハイブリッド型)のビタミンCを主原料とするサプリメント又は混成(ハイブリッド型)のビタミンCを配合してなるサプリメント』であることを認識させるにとどまり、商品の品質、原材料を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質に誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、前記1のとおり、「ハイブリッドビタミンC」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ハイブリッド」の文字は、「複合型.また『雑種の,混合の,混成の』の意味で複合語をつくる.」(「コンサイスカタカナ語辞典 第4版」株式会社三省堂発行)を意味するもので、「ビタミンC」は、「新鮮な野菜・果実・緑茶などに多く含まれる水溶性ビタミン。」(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店発行)を意味するもので、いずれも一般に親しまれた語であるといえることから、「ハイブリッド」の文字と「ビタミンC」の文字とを一連に表してなるものと看取し得るものである。
そして、「ハイブリッド」の文字は、本願の指定商品を取り扱う業界においては、別掲1ないし7に示すとおり、ビタミンCを始めとして、カルシウム、ポリフェノール、レスベラトロール、プロポリス、ミネラル、クエン酸等にほかの成分が配合されている商品を表示する際の語として用いられている事実がうかがえる。
そうとすると、「ハイブリッドビタミンC」の文字は、その構成全体から「ビタミンCにほかの成分が配合されているもの」程の意味合いを看取、理解させるとみるのが相当である。
してみれば、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「ビタミンCにほかの成分が配合されているサプリメント」であることを表したものと認識するにとどまるといえることから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表してなるものといわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標は、「ハイブリッドビタミンC」の文字を同一の書体、大きさ、間隔をもって、外観上、軽重の差なく書されているものであり、「ハイブリッド」の文字が「異質のものの混成物」の意味を、「ビタミンC」の文字が「水溶性のビタミンの一」の意味を、それぞれ有するとしても、商品の品質を直接的かつ具体的に表したものとして理解されるとはいい難く、また、本願の指定商品を取り扱う業界において、「ハイブリッドビタミンC」の文字が取引上一般に使用されていると認めるに足りる事実も見いだせないものであり、さらに「ビタミンC」の分子構造は特定されているため、「混成(ハイブリッド型)のビタミンC」の意味合いを生じさせることに疑義があることからすれば、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないものであり、結局、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではない旨主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(1)において認定、判断したとおり、商品「サプリメント」について、「ハイブリッド」の文字が、複数の成分が配合された商品であることを表す語として、一般に使用されている事実に照らせば、取引者、需要者をして、商品の品質を表したものとして認識されるものといえるから、上記請求人の主張を採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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