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Trademark Appeal Case

結合語の形状表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2012−20419(T2012−20419/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「SMART BOTTLE」の欧文字及び「スマートボトル」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、第30類「代用コーヒー,コーヒー飲料,その他のコーヒー及びココア,茶飲料,その他の茶,氷,氷菓」及び第32類「飲料水,香りを付けた飲料水,鉱泉水,炭酸水,栄養補助剤を添加した清涼飲料,スポーツ用の清涼飲料,飲料製造用のシロップ・濃縮液・その他の液状・粉末状の清涼飲料製造用調製品,その他の清涼飲料,液状・粉末状の果実飲料製造用調製品,その他の果実飲料,乳清飲料,飲料用野菜ジュース,その他のアルコール分を含有しない飲料」を指定商品として、平成23年10月26日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『SMART BOTTLE』及び『スマートボトル』の文字を上下二段に書してなるところ、その構成中の『SMART』及び『スマート』は『からだつきや物の形が細くすらりとして格好がよいさま。』等を、『BOTTLE』及び『ボトル』は『容器』を、それぞれ意味し、本願商標全体としては、『細くすらりとした格好がよい形状をした容器』程の意味合いを看取させる上、例えば、2003年2月3日発行の『日本食糧新聞』に『〈サントリー 100%深層水〉発売(サントリー)』の表題の下、『また、1.5リットルPETボトルは、角型のスマートボトルを採用。持ちやすく、注ぎやすいボトルで、冷蔵庫などへの収納もスペースをとらず便利。』と記載されていることを併せ考えると、本願商標をその指定商品中、上記文字に照応する商品について使用しても、これに接する取引者、需要者は、『スマートボトルに入った商品(例えば、スマートボトルに入った代用コーヒー)』程の意味合いを認識するにすぎず、結局、本願商標は、単に商品の形状を表示したもので自他商品識別機能を果たさないものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審においてした証拠調べ

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権により証拠調べをした結果、別掲記載の事実を発見したので、平成25年6月26日付けで、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、それを請求人に通知し、相当の期間を指定して意見を述べる機会を与えた。

第4 証拠調べに対する請求人の意見の要点

1 「SMART」及び「スマート」の文字が意味するところは、現代では多義的であり、必ずしも「からだつきや物の形が細くすらりとして格好がよいさま。」等の意味を有するものとは限らない。

そして、「SMART」、「スマート」、「BOTTLE」及び「ボトル」の文字が、それぞれ証拠調べ通知書に記載のような意味をもつものであるとしても、「スマートボトル」、「SMART BOTTLE」と表した本願商標がもつ言語的な斬新さ、新鮮さは、それらを助詞を介することなく一連一体に表したことによって新たに創出・表現されているというべきであり、昨今の、特に若い世代によって使われている流行語が、しばしば2語を結合する際に、助詞を省いたり縮めたりして創出されているのも同様の現象といえる。

その意味で、列挙された証拠の多くは、「スマートなボトル」、「スマートな瓶」といった、日常会話や文において普通に用いられる表現態様にすぎず、本願商標とは異なるものである。また、「スマート瓶」の例も、「スマート瓶タイプ」という表示で用いられている1例にすぎず、本件には適切でない。さらに、サントリーの商品に係る証拠は、過去の限られた事例にすぎない。

その他の事例は、銀盤酒造の日本酒、ロッテのチューインガムという、本願の指定商品とは競業関係にはない異なる商品に関して用いられた1例にすぎない。

2 以上のとおり、証拠調べの結果として挙げられた資料は、いずれも本願商標とは異なる態様に関するものか、商品を異にするか、又は限定的な使用例に言及したにすぎないものであり、本件に適切でない。

第5 当審の判断

1 商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、前記第1のとおり、「SMART BOTTLE」及び「スマートボトル」の各文字を上下二段に表してなるところ、その構成中の「SMART」及び「スマート」の文字は「からだつきや物の形が細くすらりとして格好がよいさま。」等の意味を、また、「BOTTLE」及び「ボトル」の文字は「瓶、びん型の容器」等の意味を有する英語又は外来語(各語の意味は、「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店発行)及び「ベーシック ジーニアス英和辞典」(株式会社大修館書店発行)から引用。)として、いずれも良く知られているものである。

そして、別掲に示すとおり、本願の指定商品に関連する食品を取り扱う業界においては、商品の容器(瓶)が細くすらりとして格好がよいものであることを表す際に、「スマートなボトル」、「スマートな瓶」、「スマート瓶」といった語が一般に使用され、また、「スマートボトル」の語が使用された事実も認められる。

そうとすると、本願商標をその指定商品中、第30類「代用コーヒー,コーヒー飲料,その他のコーヒー及びココア,茶飲料,その他の茶」及び第32類「飲料水,香りを付けた飲料水,鉱泉水,炭酸水,栄養補助剤を添加した清涼飲料,スポーツ用の清涼飲料,飲料製造用のシロップ・濃縮液・その他の液状の清涼飲料製造用調製品,その他の清涼飲料,液状の果実飲料製造用調製品,その他の果実飲料,乳清飲料,飲料用野菜ジュース,その他のアルコール分を含有しない飲料」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、商標の構成全体から「細くすらりとして格好がよいボトル(瓶)に入った商品」であることを容易に想起、認識するというのが相当である。

してみれば、本願商標は、その指定商品中の「上記商品」との関係においては、商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というべきであり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

2 請求人の主張について

請求人は、本願商標の構成中の「SMART」及び「スマート」の語は、現今では多義的なものとして広く認識されていることに加え、証拠調べの結果として挙げられた事実は、本願商標と構成を異にする「スマートなボトル」若しくは「スマートな瓶」といった語の使用例、「スマート瓶」の語の1例、又は本願の指定商品と競業関係にない商品についてのもの若しくは過去の限定的な「スマートボトル」の語の使用例にとどまるものあるから、本願商標は、直ちに商品の形状を示すものとはいえず、自他商品識別標識としての機能を果たし得るものである旨主張する。

しかしながら、「SMART」及び「スマート」の語が多義的であるとして請求人が審判の請求の理由において挙げた事例は、本願の指定商品とは異なる分野(IT関連商品、自動車、電話等)におけるものであって、本願商標をその指定商品に使用した場合における取引者、需要者の認識を推し量るには、必ずしも的確なものとはいい難く、また、本願商標をその指定商品中、第30類「代用コーヒー,コーヒー飲料,その他のコーヒー及びココア,茶飲料,その他の茶」及び第32類「飲料水,香りを付けた飲料水,鉱泉水,炭酸水,栄養補助剤を添加した清涼飲料,スポーツ用の清涼飲料,飲料製造用のシロップ・濃縮液・その他の液状の清涼飲料製造用調製品,その他の清涼飲料,液状の果実飲料製造用調製品,その他の果実飲料,乳清飲料,飲料用野菜ジュース,その他のアルコール分を含有しない飲料」に使用した場合、当該商品を含む食品を取り扱う業界における取引の実情に照らし、これに接する取引者、需要者が本願商標を商品の品質、形状を表示してなるものと認識し得ること、上記1において認定、判断したとおりであるから、請求人による上記主張は採用することができない。

3 結論

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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