Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−10619(T2013−10619/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、「Super Magna」の欧文字と「スーパーマグナ」の片仮名を二段に書してなり、第1類「磁粉探傷剤」を指定商品として、平成24年3月12日に登録出願されたものである。
第2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第5143706号商標(以下「引用商標」という。)は、「MAGNA」の文字を標準文字で表してなり、平成18年5月24日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同20年6月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
第3 当審の判断
1 本願商標
本願商標は、前記第1のとおり、「Super Magna」の欧文字と「スーパーマグナ」の片仮名を二段に書してなるところ、その構成文字に相応して「スーパーマグナ」の称呼を生じるものである。
また、その構成中の「Super」及び「スーパー」の文字部分は、「超...、上の、より優れた」等の意味を有する語(株式会社岩波書店 広辞苑 第6版)として一般に親しまれているものであるが、「Magna」及び「マグナ」の文字部分は、一般に親しまれた語とはいえず特定の観念が生じないというのが相当であるから、本願商標の全体からは特定の観念を生じさせるものではない。
そして、「Super」及び「スーパー」の文字は、商品の誇称表示としても広く使用されているものであり、別掲のとおり、本願指定商品が属する「化学品」の範疇の商品においても、商品の誇称表示や優れた性能等を表示するものとして使用されている実情がある。
さらに、他に「Super Magna」または「スーパーマグナ」の文字を常に一体に把握しなければならない特段の事情も見出すことはできない。
そうとすれば、本願商標を構成する前半の「Super」及び「スーパー」の文字部分は、これをその指定商品に使用しても、商品の誇称表示と認識されるものであり、自他商品の識別標識としての機能を有しない又は極めて弱い部分というのが相当であるから、後半の「Magna」及び「マグナ」の文字部分が独立して自他商品の識別機能を有するといえ、該文字部分から「マグナ」の称呼をも生じるものというべきである。
また、「Magna」及び「マグナ」の文字は、一般に親しまれた語ともいえないから、特定の観念を生じさせるものではない。
2 引用商標
引用商標は、前記第2のとおり、「MAGNA」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「マグナ」の称呼を生じ、「MAGNA」の文字は、一般に親しまれた語ともいえないから、特定の観念を生じさせるものではない。
3 本願商標と引用商標の類否判断について
(1)外観
本願商標と引用商標の類否について検討するに、本願商標と引用商標の外観はそれぞれ上記1及び2のとおりであるから、その全体の外観は相違するものといえる。他方、本願商標の要部と認められる「Magna」の文字部分においては、引用商標「MAGNA」と大文字と小文字の差異を有するものの「Magna(MAGNA)」の綴りを同一にするから、一定程度の類似性を有するものといえる。
(2)称呼
本願商標は、上記1のとおり、「スーパーマグナ」の称呼を生じるとともに、「マグナ」の称呼が生じ得る。他方、引用商標からは、上記2のとおり「マグナ」の称呼が生じる。そうとすれば、本願商標と引用商標は、「マグナ」の称呼を同一にするものである。
(3)観念
本願商標及び引用商標は、それぞれ上記1及び2のとおり、ともに特定の観念を生じさせるものではないから、その観念について比較することはできない。
(4)類否判断
以上によれば、本願商標と引用商標は、観念において比較することはできないとしても、「マグナ」の称呼を共通にし、本願商標の要部と引用商標は、その外観において「Magna(MAGNA)」の綴りを同一にするものであるから、互いに相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
また、本願商標及び引用商標の指定商品は、それぞれ化学品の範疇に属する類似の商品と解されるから、本願商標をその指定商品に使用した場合は、商品の出所について誤認混同を生じるおそがあるものと認められる。
4 請求人の主張
請求人は、本願商標から生じる称呼は「スーパーマグナ」であり、「マグナ」の称呼が生じることはなく、仮に本願商標と引用商標とが称呼において類似するものであっても、両商標は外観及び観念において全く非類似のものであるから相紛れるおそれはない旨、及び、化学剤の市場においては文字商標を構成する文字の一部を省略して銘柄指定を行っていないこと、また、請求人は約50年間本願商標と社会通念上同一と認められる商標を使用しているが、その間、引用商標権者から問い合わせなどを受けたことがないから本願商標と引用商標が非類似の商標である旨主張している。
しかしながら、本願商標は、その構成中の「Magna」及び「マグナ」の文字部分が独立して自他商品の識別機能を有すること、及び、本願商標は引用商標と相紛れるおそれのある類似の商標であることは上記認定のとおりである。また、請求人が主張する「化学剤の市場においては文字商標を構成する文字の一部を省略して銘柄指定を行っていない」との取引の実情については、提出された証拠からは認められない。さらに、提出された証拠から、本願商標と同一または類似する商標を請求人が使用していることは認め得るものの、引用商標権者からの問い合わせなどがないことをもって、本願商標が引用商標と類似しないものであるとすることはできない。
そうとすれば、請求人の主張は採用することができない。
5 まとめ
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願商標を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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