Trademark Appeal Case
結合商標の品質表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−7629(T2013−7629/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「浸透ケア」の文字と「アイスシャンプー」の文字との間にスラッシュ記号を配して一連に「浸透ケア/アイスシャンプー」と表してなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年6月11日に登録出願され、その後、本願の指定商品については、同25年1月21日受付の手続補正書により、第3類「シャンプー」と補正されたものである。
2 当審において通知した拒絶理由の要旨
本願商標は、「浸透ケア」の文字と「アイスシャンプー」の文字との間に「/」(スラッシュ記号)を配して一連に「浸透ケア/アイスシャンプー」と表してなるところ、その構成中の「浸透」の文字は「しみとおること、しみこむこと」等の意味を、「ケア」の文字は「介護、世話、手入れ」等の意味を有するものであるから、これらを組み合わせてなる「浸透ケア」の文字部分は、「しみこんで手入れをする」程の意味合いを理解させるものといえる。そして、本願の補正後の指定商品との関係において、「浸透ケア」の文字は、別記1のとおり、成分を髪に浸透させて髪の手入れをする商品であることを指称するものとして、使用されているというのが実情である。
また、本願商標の構成中の「アイス」の文字は、「氷。飲み物などの、氷で冷やしたもの。アイスクリーム・アイスキャンディーの略」等の意味を有する語であるから、これに「シャンプー」の文字を組み合わせた「アイスシャンプー」の文字部分は、「(氷のように)冷やすシャンプー」程の意味合いを理解させるものというのが相当である。
そして、商品「シャンプー」においては、別記2のとおり、メントールやミント又はシトラス等の成分を配合し、洗髪時に頭皮に清涼感や冷涼感を与えるシャンプーが販売されており、その商品説明において、「アイスミント」、「アイスシトラス」及び「シャーベットアイス」のように、「アイス」の文字を用いて清涼感や冷涼感を与える商品であることを強調している実情がうかがえるものである。
加えて、別記3のとおり、「頭皮に冷たく感じる清涼感や冷涼感を与えるシャンプー」程の意味合いを表す際に「アイスシャンプー」の文字が一般に使用されている実情もうかがえるものである。
これらの実情を総合考慮すると、本願商標をその指定商品である「シャンプー」について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「成分がしみこんで髪の手入れをする、頭皮に清涼感や冷涼感を与えるシャンプー」程の意味合いを表したもの、すなわち商品の品質を表したものと看取、理解するにとどまるとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、これをその指定商品に使用するときは、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審における拒絶理由通知に対する請求人の意見の要旨
本願商標の構成中にある「浸透ケア」の文字は、本願の指定商品の分野で「成分がしみこんで(髪の)手入れをする」ことを表すのに一般的に使用されているとはいえず、かつ、今後も使用されるものとはいえない。
また、本願商標は、「浸透ケア」の文字と「アイスシャンプー」の文字との間にスラッシュを配して結合した特異な構成を有するものである。
さらに、本願の指定商品と同一又は類似の商品との関係において、「浸透」又は「アイス」の文字を構成の一部に有する商標が多数登録されており、このことからも、これらの文字が識別力を有することは明らかである。
したがって、本願商標は、自他商品識別力のある語を組み合わせてなる構成からなるものであって、その指定商品との関係において、単に商品の品質、用途等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ではないから、商標法第3条第1項第3号に該当するものではない。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、前記1のとおり、「浸透ケア」の文字と「アイスシャンプー」の文字との間にスラッシュ記号を配して一連に「浸透ケア/アイスシャンプー」と表してなるものである。そして、本願商標は、前記2のとおり、その構成中の「浸透ケア」の文字部分が、成分を髪に浸透させて髪の手入れをする商品であることを表し、また、「アイスシャンプー」の文字部分が、頭皮に冷たく感じる清涼感や冷涼感を与えるシャンプーであることを表すといえるものである。さらに、本願商標は、上記両文字の間にスラッシュ記号を配してなるところ、当該記号は、言葉の切れ目を示す記号であって、本願商標が2つの語からなることを示すにとどまるものとみるのが相当であり、これをもって、取引者、需要者の注意をひく、特異な構成になったとみることはできない。
そうとすれば、本願商標をその指定商品である「シャンプー」について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「成分がしみこんで髪の手入れをする、頭皮に清涼感や冷涼感を与えるシャンプー」程の意味合いを表したもの、すなわち商品の品質を表したものと看取、理解するにとどまるとみるのが相当である。
したがって、本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「浸透ケア」の文字が、本願の指定商品の分野で広く一般的に使用されているとはいえず、また、本件商標は、「浸透ケア」の文字と「アイスシャンプー」の文字との間にスラッシュ記号を配して結合した特異な構成を有するものであるとし、さらに、過去の登録例を挙げて、本願商標は、識別力を有するものである旨主張している。
しかしながら、本願商標の構成中の「浸透ケア」の文字及びスラッシュ記号については、上記(1)のとおりであるから、請求人の主張を採用することはできない。
また、請求人が示す登録例に係る商標は、本願商標とその構成する文字が相違するなど、本願とは事案を異にするものであるから、請求人の主張を採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、本願は、拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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