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Trademark Appeal Case

「パッシブエネルギー」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−19478(T2013−19478/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「パッシブエネルギー」の文字を標準文字で表してなり、第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成24年12月20日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における平成25年5月31日付けの手続補正書により第42類「自然換気システムを活用した建築物の設計,自然換気システムを活用した建築物のリフォーム設計,自然換気システムを活用した建築物の設計に関する助言・指導・コンサルティング及び情報の提供,測量,自然換気システムを活用した建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,デザインの考案,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,機械器具に関する試験又は研究,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,地質の調査」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は『パッシブエネルギー』の文字を、標準文字で表してなるところ、インターネットのウェブサイトでは、建築物の設計等の分野において、『太陽の熱や光、雨や風など自然界に存在するエネルギー』が『パッシブエネルギー』と称されている実情がある。そうとすれば、本願商標をその指定役務中『自然界に存在するエネルギーを利用した建築物の設計』等に使用する場合には、単に役務の質を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、「パッシブエネルギー」の文字を標準文字で表してなるところ、本願指定役務を取り扱う建築関連の業界では、太陽の光や熱、雨、地中の熱、風など自然に存在するエネルギーを利用する建築物や建築手法が存在し、そこで利用される自然のエネルギーを表すものとして「パッシブエネルギー」の文字が普通に使用されているところである。

そして、上記実情は、別掲のインターネット情報からも窺い知ることができる。

そうすると、該「パッシブエネルギー」の文字は、「太陽の光や熱、雨、地中の熱、風など自然に存在するエネルギー」を意味するものとして、理解、認識されるものというのが相当である。

してみれば、本願商標をその指定役務中の「自然換気システムを活用した建築物の設計,自然換気システムを活用した建築物のリフォーム設計,自然換気システムを活用した建築物の設計に関する助言・指導・コンサルティング及び情報の提供,自然換気システムを活用した建築又は都市計画に関する研究,デザインの考案」等について使用しても、これに接する取引者、需要者をして、「パッシブエネルギー(太陽の光や熱、雨、地中の熱、風など自然に存在するエネルギー)を換気システムに活用した役務」であることを表したものとして、理解されるものであって、その役務の質を表示するにすぎないものであるから、本願商標は自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、「パッシブエネルギー」の文字が、補正後の指定役務である「自然換気ステム」に関係する役務についての質等を、直接的かつ具体的に表示したものと理解されるとはいい難いものであり、むしろ、構成全体をもって一体不可分の一種の造語として認識されるものとみるのが相当である旨を述べている。

しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標の指定役務を含む建築関連の業界においては、「太陽の光や熱、雨、地中の熱、風など自然に存在するエネルギー」の意味で、「パッシブエネルギー」の文字が普通に使用されており、また、「自然換気システム」は、「自然の風の力を利用する建物の換気のための技術」であるところ、「自然の風の力」に関しては、「パッシブエネルギー」の一つといえることからすれば、たとえ、本願商標を「自然換気システムに関係する役務」に使用しても、取引者、需要者は「パッシブエネルギーを換気システムに活用した役務」という程の意味合いを理解し、その役務の質を表示するものとして認識されるものである。

したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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