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Trademark Appeal Case

複合商標の称呼と観念

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−3752(T2014−3752/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1(1)のとおりの構成からなり、第3類、第5類、第10類、第23類、第24類、第25類、第40類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を、指定商品及び指定役務として、平成24年12月26日に登録出願されたものである。そして、本願の指定商品及び指定役務ついては、同25年6月20日受付の手続補正書により、別掲1(2)のとおりの商品及び役務に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、以下のとおりである。

(1)登録第1089578号商標(以下「引用商標1」という。)

商標の構成 「エーサン」

出願日 昭和46年3月1日

登録日 昭和49年9月17日

書換登録日 平成17年9月14日

指定商品 第1類、第3類、第5類、第10類及び第21類に属する商標

登録原簿に記載のとおりの商品

(2)登録第4577022号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成 「エイスリー」

出願日 平成13年6月15日

登録日 平成14年6月14日

指定商品 第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品

(3)商標登録第4823139号商標(以下「引用商標3」という。)

商標の構成 「エーサン」「美麗肌」上下二段

出願日 平成16年3月24日

登録日 平成16年12月3日

指定商品 第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品

(4)商標登録第4845598号商標(以下「引用商標4」という。)

商標の構成 別掲2のとおり

出願日 平成16年4月21日

登録日 平成17年3月11日

指定商品 第9類、第16類、第25類及び第28類に属する商標登録原

簿に記載のとおりの商品

(5)商標登録第4845599号商標(以下「引用商標5」という。)

商標の構成 別掲3のとおり

出願日 平成16年4月21日

登録日 平成17年3月11日

指定商品 第9類、第16類、第25類及び第28類に属する商標登録原

簿に記載のとおりの商品

(6)商標登録第5013717号商標(以下「引用商標6」という。)

商標の構成 別掲4のとおり

出願日 平成18年5月8日

登録日 平成18年12月22日

指定商品 第3類、第5類、第6類、第11類及び第21類に属する商標

登録原簿に記載のとおりの商品

(7)商標登録第5548135号商標(以下「引用商標7」という。)

商標の構成 別掲5のとおり

出願日 平成23年4月14日

登録日 平成25年1月11日

指定商品 第16類、第36類及び第42類に属する商標登録原簿に記載

のとおりの商品及び役務

以下、引用商標1ないし7をまとめていうときは、「引用商標」という。

なお、原査定において引用した、登録第4667471号商標の商標権は、商標登録原簿の記載によれば、商標権の存続期間満了により平成25年4月25日に抹消され、その登録が平成26年1月22日になされている。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲1(1)のとおり、黒色の平行四辺形とその右辺に密着するように灰色の平行四辺形を縦向きに立方体の二面を表したかのように配した図形と、大きく表した「A3」(数字の「3」は、「A」よりも小さく、「A」の右上に配置されている。)の文字及び「A−cubic」の文字との組み合わせからなる構成からなるものである。

そして、本願商標の構成中の「A3」の部分の読みとして「エイサン」「エイスリー」が考えられるが、その構成にあって、「エイサン」「エイスリー」は、自他商品の識別標識としての機能を発揮し得る称呼とは言い難い。

これに対し、その下段に表示された「A−cubic」は、その構成中の「cubic」が「キュービック」と読まれ、「3乗の」の意味を有することから、これが上段の「A3」の部分の読みと意味を特定したものとみるのが自然であり、本願商標からは、「エイキュービック」の称呼を生じ、「Aの3乗の」程の観念を生ずるとみるのが相当である。

(2)引用商標について

ア 引用商標1は、「エーサン」の片仮名を横書きしてなるものであるから、構成文字に相応して、「エーサン」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。

イ 引用商標2は、「エイスリー」の片仮名を標準文字で表してなるものであるから、構成文字に相応して、「エイスリー」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。

ウ 引用商標3は、「エーサン」の片仮名と「美麗肌」の漢字とを上下二段に横書きしてなるところ、それぞれ自他商品の識別標識としての機能を果たすというのが相当であるから、「エーサン」の片仮名部分から、「エーサン」の称呼を生じ、「美麗肌」の漢字部分から「ビレイハダ」の称呼を生じ、それぞれ特定の観念は生じないものである。

エ 引用商標4は、別掲2のとおり、具体的に何を表したものか判別し難いものであるから、全体をもって一種の図形を表したものとして認識し、把握されるというべきものであるから、特定の称呼及び観念は生じないものといえる。

オ 引用商標5は、別掲3のとおり、前記エの引用商標4と同じ図形の下段に「INTERNATIONAL」の欧文字を横書きしてなるところ、前記エのとおり、図形部分からは特定の称呼及び観念は生じないものであるから、「INTERNATIONAL」の文字部分に相応し、「インターナショナル」の称呼を生じ、「国際的な」の観念を生じるものである。

カ 引用商標6は、別掲4のとおり、上段は、大きく表された「a」と、その右斜め上方に接するように配された「3」の数字、下段に「a・cube」の文字との組み合わせからなる構成からなるものである。

そして、引用商標6の構成中の「a3」の部分の読みとして「エイサン」「エイスリー」が考えられるが、その構成にあって、「エイサン」「エイスリー」は自他商品の識別標識としての機能を発揮し得る称呼とは言い難い。

これに対し、その下段に表示された「a・cube」は、その構成中の「cube」が「キューブ」と読まれ、「3乗」の意味を有することから、これが上段の「a3」の部分の読みと意味を特定したものとみるのが自然であり、本願商標からは、「エイキューブ」の称呼を生じ、「aの3乗」程の観念を生ずるとみるのが相当である。

キ 引用商標7は、別掲5のとおり、「a」の文字を擬人化したものと思しき図形の下に「a・cube」の文字と「astellas aspiring alliance」の文字を二段に横書きしてなるものであるから、「a・cube」の文字部分から、「エイキューブ」の称呼及び「aの3乗」程の観念を生じ、また、「astellas aspiring alliance」の文字部分から、「アステラスアスパイアリングアライアンス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との対比

ア 本願商標と引用商標1ないし5(以下、これらをまとめていうときは、「引用A商標」という。)との類否についてみると、両者は、外観において明らかに相違する。

次に、本願商標は、「エイキュービック」の称呼を生ずるから、「エーサン」の称呼を生ずる引用商標1及び引用商標3、「エイスリー」の称呼を生ずる引用商標2とは、その構成音数及び音構成に明らかな差異を有するものであるから、称呼において相紛れるおそれはない。

さらに、引用商標4は、称呼を生じないものであるから、称呼において比較すべくもなく、また、引用商標5から生じる「インターナショナル」の称呼は、本願商標とは、明らかに相違するものである。

さらにまた、本願商標は「aの3乗」程の観念を生じるのに対し、引用A商標は、それぞれ特定の観念を生じないから、観念において相紛れるおそれはない。

したがって、本願商標と引用A商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、相紛れるおそれのない非類似の商標である。

イ 本願商標と引用商標6及び引用商標7(以下、これらをまとめていうときは、「引用B商標」という。)との類否についてみると、両者は、外観において明らかに相違する。

次に、本願商標から生じる「エイキュービック」の称呼と引用B商標から生じる「エイキューブ」の称呼とを比較すると、両者は、7音と5音の構成音数において相違し、後半部分において「ビック」と「ブ」の音の差異を有するものであるから、両者を一連に称呼するときは、語調、語感が異なり、十分聴別することができるから、称呼において相紛れるおそれはない。

さらに、引用商標7から生じる「アステラスアスパイアリングアライアンス」の称呼は、本願商標とは、明らかに相違するものである。

さらにまた、本願商標は「Aの3乗の」程の観念を生じるのに対し、引用B商標は「aの3乗」程の観念が生じるため、両者の観念は類似する。

これらを総合勘案すれば、本願商標と引用B商標とは、観念において類似するものであるが、外観において明確に区別でき、称呼においても相紛れるおそれはないものであるから、互いに紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。

ウ 小括

以上からすると、本願商標と引用商標とは、外観、観念及び称呼のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(2)結論

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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