Trademark Appeal Case
著名グループ名の無断使用
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−2466(T2013−2466/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第14類「貴金属,キーホルダー,宝石箱,記念カップ,記念たて,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」及び第18類「かばん金具,がま口口金,蹄鉄,皮革製包装用容器,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,皮革」を指定商品として、平成23年12月5日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、次の(1)及び(2)のとおり判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、女性4人からなる韓国の著名なヒップポップグループの名称「2NE1」に通ずる「2ne1」の文字よりなるものであり、かつ、その構成員の承諾を得たものとはいえない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。
(2)本願商標は、登録第5434608号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
引用商標は、別掲2のとおりの構成からなり、平成23年2月28日に登録出願、第14類「キーホルダー,身飾品,時計」及び第18類「かばん類,袋物,傘」並びに第9類、第11類、第16類、第20類、第24類、第25類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年8月26日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
3 当審における審尋(要点)
当審において、請求人に対して、原査定の拒絶の理由を補強する趣旨で、平成25年9月11日付けで、別掲3及び4のとおりの証拠を示した上で、本願商標が商標法第4条第1項第8号及び同第11号に該当するものである旨の審尋をし、期間を指定して、これに対する意見を求めた。
4 審尋に対する請求人の意見
請求人は、前記3の審尋に対して、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
(1)本願商標は、別掲1のとおり、「2ne1」の文字を比較的特殊な書体で表してなるものである。
(2)「2NE1」について
「2NE1」の文字について、職権による調査によれば、別掲3の事実が認められ、これらの事実から次のことがいえる。
「2NE1」は、韓国のポップ女性グループの名称であり、該文字は「トゥエニィワン」と読まれている。該グループは、2011年9月の日本デビュー以降、デビューミニアルバム「NOLZA」がオリコン初登場1位を記録、同年9月からの日本公演に7万人を動員、テレビ朝日系列の「MUSIC STATION」やフジテレビ系列の「HEY!HEY!HEY!」といった全国放送のテレビ番組に出演、同年12月の第53回日本レコード大賞にて新人賞を受賞、2012年8月から9月にかけての日本公演において12万人を動員、同年9月19日発売のシングル「I LOVE YOU」が週間シングルランキングで初登場5位をマーク、2013年8月24日開催の「a−nation stadium fes. powered by ウィダーinゼリー」の大阪長居スタジアム公演に出演するなどしている。そして、該グループを表すロゴとして別掲2のロゴが使用されている。以上のことが各種の新聞、雑誌、インターネット上のウェブサイトにおいて多数紹介されている。
以上によれば、「2NE1」の文字及び別掲2のロゴは、該グループの名称及びロゴとして、本願の出願時はもとより現在においても我が国において著名なものとなっているというのが相当である。
そして、該グループを表すものとして、「NE」の欧文字部分を小文字で表した「2ne1」の文字についても広く使われていることが別掲4の事実から認められる。
そうとすれば、「2ne1」の文字についても同様に、該グループの名称として、本願の出願時はもとより現在においても我が国において著名なものとなっているというのが相当である。
(3)商標法第4条第1項第8号について
本願商標は、韓国のポップ女性グループの名称として、本願の出願時はもとより現在においても我が国において著名なものとなっている「2ne1」の文字からなるものであり、該文字は比較的特殊な書体で表されているものの、「2ne1」の文字からなるものであることが十分認識できる態様のものである。
そうとすれば、本願商標は、他人の著名な芸名(グループ名)を含む商標であって、その他人の承諾を得ているものとは認められないものといわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものである。
(4)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、別掲1のとおり、韓国のポップ女性グループの名称を認識させる「2ne1」の文字からなるものであるから、「トゥエニィワン」の称呼を生じ、該グループの観念を生じるものである。
一方、引用商標は、別掲2のとおり、韓国のポップ女性グループ「2NE1」を表すロゴと同一の態様からなるものであるから、これより、「トゥエニィワン」の称呼を生じ、該グループの観念を生じるものである。
そこで、本願商標と引用商標とを比較すると、外観においては、両者は、大文字か小文字かの違いはあるものの、いずれも「2NE1(2ne1)」の文字をデザイン化してなるものであるから、近似した印象を与えるものである。
また、両商標は、いずれも「トゥエニィワン」の称呼を生じ、韓国のポップ女性グループ「2NE1」の観念を生じるものであるから、称呼及び観念を共通にするものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において近似した印象を与え、称呼及び観念を共通にするものであるから、互いに相紛らわしい類似の商標というべきである。
そして、本願の指定商品中、第14類「キーホルダー,身飾品,時計」及び第18類「かばん類,袋物,傘」は、引用商標の指定商品中に含まれているものである。
さらに、本願商標と引用商標とが出所の混同を生じないというべき取引の実情は見いだせない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(5)請求人の主張について
請求人は、審判請求書において、イタリア語における「nel」の語の存在などから、本願商標の語尾の文字は、欧文字の小文字のエルである旨主張している。
しかしながら、イタリア語の「nel」が我が国において一般に親しまれた語であるとはいえないし、前述のとおり「2NE1(2ne1)」が韓国のポップ女性グループ名として著名であることからすると、本願商標の語尾の文字は、数字のイチであると認識されるとみるのが相当である。
(6)以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第8号及び同第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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