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Trademark Appeal Case

不使用取消の立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2013−300191(T2013−300191/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5138163号商標(以下「本件商標」という。)は、「beberose」の文字を標準文字で表してなり、平成19年11月15日に登録出願、第14類「貴金属,キーホルダー,宝石箱,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,貴金属製靴飾り,時計」、第18類「かばん金具,がま口口金,蹄鉄,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,皮革」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服」を指定商品として、平成20年6月6日に設定登録されたものである。

その後、指定商品中の「第18類 かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」についての登録は、平成24年11月12日付けの審決により取り消され(取消2012−300575、平成24年8月1日予告登録)、その確定の登録が平成25年2月21日にされたものである。

なお、本件審判の請求の登録は、平成25年4月1日にされている。

2 事案の概要及び経緯等

(1)本件審判は、請求人が商標法第50条の規定に基づき、本件商標の商標登録の取消しを求めた事案である。

(2)有限会社AAA(旧名称を有限会社ADVANCEとし、東京都江東区東雲二丁目12番47号に所在する。)は、商標法第56条で準用する特許法第148条第3項の規定による参加人であり、被請求人を補助する者である。

(3)本件審判は、平成26年2月28日の第1回口頭審理を経、その後、書面審理によるものとし、当事者双方及び参加人から上申書が提出され、参加人からは、同上申書とともに登録商標の使用の事実を明らかにする新たな証拠が提出された。

3 請求人の主張

請求人は、「本件商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁(平成26年2月25日付け口頭審理陳述要領書及び第1回口頭審理における陳述の要領並びに平成26年4月1日付け上申書における上申)を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

(2)答弁に対する弁駁(口頭審理陳述要領書及び第1回口頭審理における陳述の要領並びに上申書における上申)

ア カタログ(乙4、丙4及び乙5、丙5)について

「beberose 2010 Summer Collection」カタログ(乙4、丙4、以下「2010年カタログ」という。)及び「beberose 2011 SPRING COLLECTION」カタログ(乙5、丙5、以下「2011年カタログ」という。)の存在については争わないが、その作成者、作成時期、作成部数、配布先については不知である。また、参加人は、商標権者が2010年カタログを2万部、2011年カタログを4万部作成した旨主張するが、通常こうしたカタログ類は専門の印刷業者が作成するところ、これらカタログの作成を行った業者の書証(納品書、請求書)などの証拠が提出されておらず、実際にカタログがそうした部数印刷されたのかどうか不知である。さらに、これらのカタログが需要者等に頒布されたことを客観的に示す書証が提出されていないため、カタログが頒布されたのかどうかも不知である。これらのカタログが、本件審判の請求の登録(平成25年4月1日)前3年以内に頒布され、取引等に使用された事実が証明されていない。

イ 平成23年7月31日期商標権者の確定申告書(乙6、丙6)及び債権差押に関する書類(丙7の1〜丙8の6)について

乙第6号証(丙6)及び丙第7号証の1ないし丙第8号証の6は、本件商標が商標権者において指定商品について使用されていることを客観的に示す証拠には当たらない。

ウ 2010年カタログ及び2011年カタログ掲載の商品の写真(乙7の1及び2、丙9の1及び2)について

乙第7号証の1及び2(丙第9号証の1及び2)は、撮影日、撮影者、撮影場所等が明らかにされておらず、本件審判の請求の登録前3年以内に登録商標が使用されたことを立証していない。

参加人は、丙第9号証の1や2の写真において、スカートやドレスに本件標章が付されている旨主張し、当該商品はカタログ中にある商品と同一である旨主張するが、丙第9号証の1や2の写真は、おそらく審判請求後に撮影されたものと思われ、証拠として採用されるべきでない。

エ 「beberose」の店舗名称及びその写真(丙6〜丙8、丙10)について

参加人は、商標権者が平成22年1月の時点において、「beberose」の店舗名称を掲示して、「beberose」の商標が付された商品を販売し、同一の状況が平成24年3月頃まで継続していた旨主張し、その根拠として丙第6号証ないし丙第8号証及び丙第10号証を提出する。

しかしながら、丙第6号証ないし丙第8号証には何ら標章の表示事実は示されておらず、唯一「beberose」の看板が写し出された店舗内装と思われる写真として丙第10号証が示されているが、この写真の撮影日、撮影者、撮影場所等が明らかでなく、証拠として採用されるべきでない。加えて、丙第10号証(商品写真)において、「beberose」の看板は、店舗看板のみの小売役務商標を示すのか、また、商品商標を広告的に表示したのかが不明であり、本件標章を被服等に使用することを客観的に示した証拠足り得ないものである。

オ 雑誌への広告(丙11の1〜3)について

参加人は、新たに商標権者が審判請求日前に広告掲載を行った雑誌広告(丙11)を提出し、この証拠について、「beberose」が掲載され、商品「洋服」と「ネックレス」に関し、広告的に使用されている旨主張するが、これについても店舗名としての「beberose」の使用なのか、商品商標として「beberose」を商品「洋服」と「ネックレス」に付して使用している状態を広告表示しているのかが判明せず、会社のイメージ広告とも捉えることもできる。

よって、どのような趣旨で丙第11号証の1や2を提出したのかが明らかでなく、これについても証拠として採用されるべきでない。

4 被請求人及び参加人の主張

被請求人及び参加人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由(平成26年2月17日付け口頭審理陳述要領書及び第1回口頭審理における陳述の要領並びに平成26年3月20日付け上申書における上申)を次のように述べ、証拠方法として、被請求人は、乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を、参加人は、丙第1号証ないし丙第11号証(枝番を含む。)を、それぞれ提出した。

(1)使用の事実

ア 商標権者は、2010年カタログ(乙4、丙4)及び2011年カタログ(乙5、丙5)において、ドレス(被服)、ヘアアクセサリー、ピアス及びネックレスを掲載しており、本件審判の請求の登録(平成25年4月1日)前3年以内に、本件商標を使用していた。

2010年カタログ(乙4、丙4)は、平成22年5月に2万部を、また、2011年カタログ(乙5、丙5)は、平成23年2月に4万部を、それぞれ商標権者が作成し、発表会で配布する、読者モデルに配布する、店舗において顧客に対して配布する等して、本件商標を使用していた。

これらの標章の使用は、商標法第2条第3項第7号に該当する(合議体注記:「商標法第2条第3項第8号」の誤記と認める。以下同じ。)。

イ 商標権者は、2010年カタログ(乙4、丙4)9頁5番に掲載されるスカート及び同カタログ13頁4番に掲載されるドレスに、本件標章を用いて使用していた(乙7の1及び2、丙9の1及び2)。かかるスカート及びドレスは、カタログに掲載される商品と同一であり、平成22年5月時点において、上記スカート及びドレスに本件標章を付して使用していた。これらの標章の使用は、商標法第2条第3項第1号に該当する。

ウ 商標権者は、平成22年1月時点において、丸井ジャム渋谷店において、「beberose」の商標を店舗に掲示して、「beberose」の商標が付された商品を販売し、同一の状況が平成24年3月頃まで継続していた(乙6、丙6〜丙8、丙10)。標章を表示した店頭の看板であり、店舗の状況等からして、特定の商品を広告していることが明らかである場合には、商標の使用といい得ることから、これらの標章の使用は、商標法第2条第3項第7号に該当する。

エ 商標権者は、株式会社主婦の友社発行の「Ray/レイ1月号」(平成22年11月22日発行:丙11の1)、同「Ray/レイ4月号」(平成23年2月23日発行:丙11の2)及び同「Ray/レイ12月号」(平成23年10月22日発行:丙11の3)に、「beberose」の商標を用いて広告を掲載した。これらの広告のうち、「Ray/レイ4月号」では、洋服以外にも、ネックレスの広告も掲載し、本件商標を使用した。これらの標章の使用は、商標法第2条第3項第7号に該当する。

(2)むすび

以上により、商標権者は、本件審判の請求の登録(平成25年4月1日)前3年以内に日本国内において、本件商標を使用していたことは明らかである。

5 当審の判断

(1)商標権者について

ア 職権により調査した株式会社レヴェントン(商標権者)の履歴事項全部証明書及び閉鎖事項全部証明書によれば、商標権者は、洋服の製造及び販売等を目的として、平成19年10月16日に設立された会社であり、その本店は、東京都渋谷区千駄ヶ谷五丁目12番17号に所在していたが、平成21年10月1日に同区神南一丁目5番15号に移転をし(平成21年10月14日登記)、さらに、平成22年12月1日に群馬県高崎市緑町二丁目16番地4に(平成22年12月14日登記)、平成23年10月17日には同市小八木町2020番地6に(平成23年11月8日登記)、順次移転をした。

イ 本件商標の商標登録原簿によれば、本件商標は、その権利者を東京都渋谷区千駄ヶ谷5−12−17に所在の株式会社レヴェントンとして、平成20年1月18日に設定登録された。その後、商標権者の上記所在地は、平成25年7月17日を受付日とする登録名義人の表示の変更により、群馬県高崎市小八木町2020番地6に変更された。

(2)使用の事実

乙第4号証(丙4)、乙第5号証(丙5)及び丙第11号証の1ないし3によれば、以下の事実を認めることができる。

ア 乙第4号証(丙4)は、表紙の下方に、筆記体で表した「beberose 2010 Summer Collection」との表題のある15頁からなるカタログ(2010年カタログ)と認められるところ、表紙を含め13頁まで被服を中心に、その他バッグやアクセサリー等の写真とその価格が掲載されている。また、同15頁には、「Shop List」として「丸井JAM渋谷店 5F」、「ラフォーレ原宿店 B1F」、「町田丸井店 3F」の記載があり、その下に、「Contact Info」として「株式会社レヴェントン/東京都渋谷区神南1−5−15」などの記載がある。

イ 乙第5号証(丙5)は、表紙の下方に、筆記体で表した「beberose」の文字と、その下に「2011 SPRING COLLECTION」の文字の二段併記の表題のある16頁からなるカタログ(2011年カタログ)と認められるところ、2010年カタログと同様に、表紙を含め15頁まで被服を中心に、その他バッグやアクセサリー等の写真とその価格が掲載され、16頁には、「SHOP LIST」として「ラフォーレ原宿店 B1F」、「丸井JAM渋谷店 5F」、「町田丸井店 3F」等の記載があり、その下に、「CONTACT INFO.」として「株式会社レヴェントン/東京都渋谷区神南1−5−15」などの記載がある。

ウ 丙第11号証の1ないし3は、株式会社主婦の友社発行のファッション雑誌「Ray/レイ」の1月号(平成22年11月22日発行:丙11の1)、同4月号(平成23年2月23日発行:丙11の2)及び同12月号(平成23年10月22日発行:丙11の3)である。

上記1月号には、筆記体で表した「beberose/2010 Winter Collection」の表示と共に、モデルの写真が掲載されている。また、同4月号には、筆記体で表した「beberose/Sweet Garden」の文字と活字体で表した「COLLECTION」の文字を二段に併記した表示の下に、「人気ブランドbeberoseより、暖かな春の日差しにぴったりのアイテムがリリース・・」などと記載され、モデルの写真とともにモデルが身につけている被服やアクセサリー等の価格が掲載されている。さらに、同12月号には、筆記体で表した「beberose」の表示と共に、モデルの写真が掲載されている。そして、これらの広告には、いずれも商標権者の名称や住所等の記載がないものの、「Shop List」等として、2010年カタログの15頁及び2011年カタログの16頁に記載された店舗と同一の「ラフォーレ原宿店 B1F」、「丸井JAM渋谷店 5F」、「町田丸井店 3F」等が記載されている(ただし、丙11の3は、ローマ字表記)。

(3)前記(1)及び(2)で認定した事実を総合すると、商標権者は、本件審判の請求の登録(平成25年4月1日)前3年以内に作成されたと認められる2010年カタログ(乙4、丙4)及び2011年カタログ(乙5、丙5)に、筆記体で表した「beberose」の文字よりなる商標を表示して、「被服、身飾品」等を掲載したこと、また、商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に我が国において発行されたファッション雑誌「Ray/レイ」の4月号(丙11の2)に、筆記体で表した「beberose」の文字よりなる商標を表示して、「被服、身飾品」等の広告をしたこと、をそれぞれ認めることができる。

そして、使用に係る商品「被服、身飾品」は、本件請求に係る指定商品に含まれる商品であり、また、使用に係る筆記体で表した「beberose」の文字よりなる商標は、本件商標とは、書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標であり、登録商標の使用と認めることができる(当事者間に争いのない事実)。

してみると、商標権者の上記行為は、「商品又は役務に関する広告、定価表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布・・する行為」(商標法第2条第3項第8号)に該当するものと認めることができる。

したがって、商標権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中の「被服、身飾品」について、本件商標を使用していたと認めることができる。

(4)請求人の主張について

ア 請求人は、2010年カタログ(乙4、丙4)及び2011年カタログ(乙5、丙5)について、その成立を争わないものの、本件審判の請求の登録前3年以内に頒布され、取引等に使用された事実が証明されていない、などと主張する。

しかし、2010年カタログ及び2011年カタログは、前記(2)認定のとおり、「beberose 2010 Summer Collection」(乙4、丙4)及び「beberose/2011 SPRING COLLECTION」(乙5、丙5)との表題が付された商標権者の業務に係る被服やアクセサリー等及びこれらの価格を掲載したカタログであり、その掲載内容び体裁からみて、広告のためのものとして展示又は頒布されることが予定されていたものと優に推認することができる。

仮に2010年カタログ及び2011年カタログが頒布されていなかったとしても、これらのカタログには、いずれも最終頁に商標権者の営業する店舗リストとともに、商標権者の名称及び住所が記載されており、これら記載された店舗リストは、ファッション雑誌への広告(丙11の1〜3)に記載された「beberose」の店舗リストと一致するものであるから、2010年カタログ及び2011年カタログの存在により、本件審判の請求の登録前3年以内に、商標権者が、その業務に係る商品「被服、身飾品」等について、ファッション雑誌への広告をし、その広告において、本件商標が商標権者により使用されていたと推認することができるのである。

したがって、仮に2010年カタログ及び2011年カタログが頒布されていなかったとしても、商標権者よる本件商標の使用が左右されるものでもない。

イ 請求人は、ファッション雑誌への広告(丙11の1〜3)に関し、ここに表示された「beberose」は、店舗名としての使用なのか、商品「洋服」及び「ネックレス」についての使用なのかが判明せず、会社のイメージ広告とも捉えることもできるから、証拠として採用されるべきでない旨を主張する。

しかし、「beberose」は、商標権者の営業する店舗名称としても使用されているが、「Ray/レイ」の4月号(丙11の2)には、「人気ブランドbeberoseより、暖かな春の日差しにぴったりのアイテムがリリース・・」などの記載とともに、被服やアクセサリー等の価格が掲載されているのであるから、「beberose」の表示は、商品「被服」等の出所表示機能を果たす商標としての使用ということもできる。

したがって、上記請求人の主張は理由がない。

(5)むすび

以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が本件請求に係る指定商品中の「被服、身飾品」について、本件商標の使用をしていたことを証明したと認め得るところである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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