Trademark Appeal Case
ネットワークおまかせサポートの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−14191(T2013−14191/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本願商標
本願商標は、別掲1に示すとおりの構成からなり、第37類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成24年9月4日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における平成25年3月15日に、第37類「事務用機械器具の修理又は保守,電子応用機械器具の修理又は保守,電話機械器具の修理又は保守,ラジオ受信機又はテレビジョン受信機の修理,電気通信機械器具(「電話機械器具・ラジオ受信機又はテレビジョン受信機」を除く。)の修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,電動機の修理又は保守,配電用機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守」に補正されたものである。
第2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『ネットワークおまかせサポート』の文字を普通に用いられる域を出ない方法で書してなるところ、本願指定役務を取り扱う分野において、近時、LANやインターネット等の整備・設定及びネットワーク回線によって接続される機器等の接続・設定に関する相談や接続・設定の代行等のネットワークに関するサービスが広く行われており、また、『おまかせサポート』の文字部分は、前記のようなネットワークに関するサービスを提供する分野においても、その相談や接続設定の代行など顧客をサポートするサービスを表すものとして使用されている。そうしてみると、本願商標をその指定役務について使用するときは、当該役務が『ネットワークに関する内容について顧客をサポートする役務の提供』であるという、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記照応する役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
第3 当審の判断
1 商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、別掲1に示すとおり、グレーの陰影を施して、白く縁取りした「ネットワークおまかせサポート」の赤色の文字を書してなるところ、その構成中「ネットワーク」の文字は、「複数のコンピューターを通信回線を介して接続し、データのやりとりを行えるようにしたもの」を意味する「コンピューターネットワーク」の略語としてよく知られているものである。
また、本願の指定役務を取り扱う分野においては、インターネットなどのコンピューターネットワークに接続する電子応用機械器具や電気通信機械器具等の修理又は保守のサービスも含まれるところ、該分野において、コンピューターネットワークの障害箇所や問題点についてサポートするサービスを「ネットワークサポート」と一般的に称している。
さらに、「おまかせサポート」の文字についても、コンピューターネットワークに関する相談や接続設定の代行など、顧客が自分で判断・選択せず、他人にまかせてサポートしてもらうサービスを表すものとして普通に使用されている。
上記の事情については、別掲2に示すインターネット情報からも窺えるものである。
以上のとおり、「ネットワークサポート」及び「おまかせサポート」の文字が普通に使用されていることからすると、「ネットワークおまかせサポート」の文字からなる本願商標は、「コンピューターネットワークに関する相談や接続設定の代行など、顧客が自分で判断・選択せず、他人にまかせてサポートしてもらうサービス」という程の意味合いを表すものとして、理解されるというのが相当である。
そうしてみると、本願商標は、これをその指定役務中、例えば、「コンピューターネットワークに関連する電子応用機械器具・電話機械器具・ラジオ受信機又はテレビジョン受信機・電気通信機械器具(「電話機械器具・ラジオ受信機又はテレビジョン受信機」を除く。)の修理又は保守」等について使用しても、これに接する取引者、需要者は、「コンピューターネットワークに関する電子応用機械器具や電気通信機械器具等について、顧客が自分で判断・選択せず、他人にまかせてサポートしてもらう修理及び保守の役務」であること、すなわち、役務の質を表示したものと認識、理解するにとどまるものであって、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
2 請求人の主張について
(1)請求人は、本願商標である「ネットワークおまかせサポート」が取引上普通に使用されているものではなく、その事実も存在しない、また、本願商標は、一体不可分の商標であって、直ちに、本願商標の指定役務の質を直接的かつ具体的に表示したものではないし、特定の役務の質を具体的に表示
するものとして、一般に理解されている商標であるとは認め難く、自他役務の識別標識としての機能を果たし得る旨、主張する。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号に該当する商標であるか否かは、現実の使用の事実は、必ずしも必要といえるものではなく、また、記述的な商標といえるものであっても、役務の質等を表示する商標については、同号の適用がされるものであるから、該文字の使用例がないとしても、本件の判断が左右されるものではない。また、上記1のとおり、本願の指定役務の分野における取引の実情を踏まえれば、本願商標は、役務の質を表す語として、需要者に認識されるものというのが相当であり、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
(2)請求人は、登録例を引用し、本願商標と構成態様が類似する商標が多数登録されている点から、本願商標は、登録されるべきである旨主張する。 しかしながら、商標の識別性の判断は、出願された商標につき、それぞれの構成態様や取引の実情等をも勘案し、指定役務ごとに個別具体的に判断されるべきものであり、また、請求人の引用する登録例をもって本件の判断が拘束されるものでもない。
よって、いずれの請求人の主張も採用できない。
3 まとめ
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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