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Trademark Appeal Case

称呼の共通部分と商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−6372(T2014−6372/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第32類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として,平成25年6月13日に登録出願されたものであり,その後,本願の指定商品については,原審における同年11月5日付けの手続補正書をもって,第32類「ぶどうを使用してなるビール,ぶどう風味のビール,ぶどうを使用してなるビール風味の麦芽発泡酒,ぶどう風味のビール風味の麦芽発泡酒,ぶどうを使用してなる清涼飲料(シロップ,コーヒーシロップを除く。),ぶどう風味の清涼飲料(シロップ,コーヒーシロップを除く。),ぶどうを使用してなる果実飲料,ぶどう風味の果実飲料,ぶどうを使用してなる飲料用野菜ジュース,ぶどう風味の飲料用野菜ジュース,ぶどうを使用してなるビール風味の清涼飲料,ぶどう風味のビール風味の清涼飲料,ぶどうを使用してなる乳清飲料,ぶどう風味の乳清飲料」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第1354580号の1商標(以下「引用商標」という。)は,「夏ちゃん」の文字を毛筆体で縦書きしてなり,昭和50年5月1日に登録出願,同53年10月31日設定登録された登録第1354580号商標について,平成10年4月13日に商標権の分割移転の登録がされたものであり,その後,指定商品については,同21年7月1日に第30類「茶,コーヒー,ココア,氷」及び第32類「コーヒーシロップ」とする指定商品の書換登録がされ,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は,別掲のとおり,上部には,眉,目,口からなる輪郭部のない顔と思しき部分とその右上に一枚の葉を有してなる図形部分を配し,その下部には,やや図案化された「なっちゃん!ちゅるフル」の文字と,顕著に表された「熟ぶどう」の文字とを配した構成よりなるものである。

そして,本願商標の構成中,「熟したぶどう」の意味合いを想起させる「熟ぶどう」の文字は,本願の指定商品との関係では,単に味覚を表すことから,自他商品の識別力が無いかきわめて弱いものというのが相当である。

また,「なっちゃん」の文字は,姓名などに付して親しみを表す接尾語の「ちゃん」を伴った平仮名の愛称を表したものと理解されるものである。

してみれば,本願商標は,その構成中「なっちゃん!ちゅるフル」の文字から生じると認められる「ナッチャンチュルフル」のほかに,「ナッチャン」及び「チュルフル」の称呼をも生じ,「なっちゃん」の平仮名の愛称の観念を生じるというのが相当である。

他方,引用商標は,前記2のとおり,「夏ちゃん」の文字を毛筆体で縦書きしてなるところ,その構成文字に相応して「ナッチャン」の称呼を生じ,また,「夏」の漢字と「ちゃん」の接尾語からなる,「夏ちゃん」という「夏」の漢字を有する愛称の観念を生じるものである。

そこで,本願商標と引用商標との類否について検討するに,外観においては,それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから,両商標は,印象が大きく異なり,外観上明確に区別できるものである。

次に,称呼においては,本願商標から生じる「ナッチャンチュルフル」,「ナッチャン」及び「チュルフル」の称呼と引用商標から生じる「ナッチャン」の称呼とは,「ナッチャン」の称呼において共通するものであるが,本願商標の「ナッチャンチュルフル」及び「チュルフル」の称呼と引用商標の「ナッチャン」の称呼においては,その構成音及び構成音数において明らかな差異を有するものであるから,それぞれを一連に称呼しても,語感,語調が相違し,互いに聴き誤るおそれはなく,両称呼は,明確に区別できるものである。

そして,観念においては,本願商標からは,「なっちゃん」の平仮名の愛称の観念を生じ,引用商標からは,「夏ちゃん」という「夏」の漢字を有する愛称の観念を生じるものであって,少なからず相違するものとの印象を与えるから,両商標は,観念において相紛れるおそれがあるとまではいい難いというのが相当である。

してみれば,本願商標と引用商標とは,「ナッチャン」の称呼において共通するものの,その他の称呼,外観及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれはないから,これらを総合勘案すれば,両商標は,互いに紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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