Trademark Appeal Case
パッシブハウスの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−19477(T2013−19477/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「パッシブハウス」の文字を標準文字で表してなり、第42類に属する願書記載の役務を指定役務として、平成24年12月20日に登録出願され、その後、指定役務については、当審における平成26年5月15日受付けの手続補正書により第42類「暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物の設計,暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物のリフォーム設計,暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物の設計に関する助言・指導・コンサルティング及び情報の提供,暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物の測量,暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物のデザインの考案,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,機械器具に関する試験又は研究,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,地質の調査」に補正されたものである。
2 当審における拒絶理由通知
本願商標は、「パッシブハウス」の文字を標準文字で表してなるところ、「パッシブハウス」の文字は、「ドイツのパッシブハウス研究所が規定する性能基準を満たす認定住宅」を表すものであり、また、本願指定役務を扱う分野においては、パッシブハウスの考え方に基づいて、日本の風土に合わせて、自然のエネルギーを利用することで省エネルギーを実現する建築物を表すものとして、広く一般的に使用されているものである(別掲参照)。
そうとすれば、本願商標は、「パッシブハウス及びこれに準じた省エネルギーを実現する建築物」程の意味合いを容易に認識させるものといえる。
してみれば、本願商標をその指定役務中「暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物の設計,建築物の設計,建築物のリフォーム設計,建築物の設計に関する助言・指導・コンサルティング及び情報の提供,測量,建築又は都市計画に関する研究,デザインの考案」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、上記役務が「パッシブハウス及びこれに準じた省エネルギーを実現する建築物に関する役務」であることを理解、認識するにすぎないものであるから、本願商標は、単に役務の質及び役務の提供の用に供する物(建築物)を普通に用いられる方法で表示するものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 請求人の意見の要旨
本願商標を構成する「パッシブハウス」の語は、日本において、かつ、本願指定役務「暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物」に係る役務との関係において、その指定役務の質・内容等を具体的に表しているとは考えられない。
また、出願人において調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、「パッシブハウス」の文字が、役務の質・内容等を表示するものとして、取引上一般に使用されていると認めるに足りる事実を見いだすことはできなかった。
してみれば、本願商標は、需要者に役務の質・内容等を表すものとして認識され得るものではなく、全体をもって、一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当であり、これをその指定役務に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を十分に果し得るものであり、かつ、役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。
4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「パッシブハウス」の片仮名よりなるところ、これは、前記2の拒絶理由に示したとおり、「ドイツのパッシブハウス研究所が規定する性能基準を満たす認定住宅」を表すものと認められるものであり、また、本願指定役務を扱う分野においては、パッシブハウスの考え方に基づいて、日本の風土に合わせて、自然のエネルギーを利用することで省エネルギーを実現する建築物を表すものとして、広く一般的に使用されていることが認められるものである。
そうとすれば、本願商標は、「パッシブハウス及びこれに準じた省エネルギーを実現する建築物」程の意味合いを容易に認識させるものというのが相当である。
してみれば、本願商標をその指定役務中、例えば、「暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物の設計,暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物のリフォーム設計,暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物の設計に関する助言・指導・コンサルティング及び情報の提供,暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物の測量,暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築又は都市計画に関する研究,暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物のデザインの考案」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、上記役務が「パッシブハウス及びこれに準じた省エネルギーを実現する建築物に関する役務」であることを理解、認識するにすぎないものであるから、本願商標は、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示するものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、当審における拒絶理由通知に対し、上記3のとおりの意見を述べている。
しかしながら、「パッシブハウス」の文字は、請求人のいうように一種の造語を表したものとして理解されるものではなく、別掲のとおり、省エネルギーを実現する建築物を表す語として普通に使用されているものであるから、「パッシブハウス及びこれに準じた省エネルギーを実現する建築物」程の意味合いを認識させるものというべきである。
そして、「暖かい空気が上昇する煙突効果を応用した自然換気システムを活用した建築物」に係る役務との関係において、本願商標を使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「パッシブハウス及びこれに準じた省エネルギーを実現する建築物に関する役務」であることを理解、認識するにすぎないものというのが相当であるから、本願商標は、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示するものである。
また、商標登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号の役務の質の表示に該当するというためには、取引者、需要者が、役務の質を表示するものとして認識するものであれば足りるといえるのであって、実際に役務の質を表示するものとして使用されていることまでは、必ずしも必要としないものである。(平成13年(行ケ)第207号 東京高裁平成13年12月26日判決言渡参照)
よって、請求人の意見は、採用することはできない。
(3)まとめ
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、この理由をもって拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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