Trademark Appeal Case
製造方法表示の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2013−900416(T2013−900416/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5614388号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成25年5月7日に登録出願、第14類「身飾品,宝玉及びその模造品,時計,宝石箱,キーホルダー,カフスボタン」を指定商品として同年8月9日に登録査定され、同年9月13日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第3249906号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、1993年8月12日にスイス連邦においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張をして、平成6年1月4日に登録出願、第14類「貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製宝石箱,貴金属製のがま口及び財布,身飾品,宝玉及びその模造品,時計」を指定商品として同9年1月31日に設定登録され、その後、同18年10月31日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議申立ての理由の要点
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同項第16号の規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)本件商標は、その構成中の「EDGEPLATE DESIGN」及び「エッジプレート・デザイン」の文字部分が、「厚いシルバーの板材、又はキャスト製法で作られた鋳造材の上に、blade(ブレード、薄い板材)を垂直に乗せて並べてろう付けすることにより、2つの金属を接合する工法によって制作されるデザイン」を意味し、商品の製造方法を記述したものと認識され、自他商品識別機能を有しないものであり、自他商品識別力を有する「FJ」及び「エフジェイ」の文字部分から「エフジェイ」の称呼を生ずるものである。
一方、引用商標は、「F」及び「J」の文字をデザイン化したものであり、「エフジェイ」の称呼を生ずるものである。
したがって、本件商標と引用商標とは、「エフジェイ」の称呼及び観念を共通にする類似の商標であり、両者の指定商品も同一又は類似のものである。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)本件商標は、その構成中の「EDGEPLATE DESIGN」及び「エッジプレート・デザイン」の文字部分が、上記(1)のとおり、2つの金属を接合する工法を示すものであるから、該工法以外の方法で製造される商品について使用すると、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標は、前記1のとおり、「FJ EDGEPLATE DESIGN」の文字を横書きし、その下段に該文字の4分の1程の大きさの「エフジェイ エッジプレート・デザイン」の片仮名と記号を併記した構成からなるところ、上段と下段の各構成文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさで、まとまりよく一体的に表されており、これより生ずる「エフジェイエッジプレートデザイン」の称呼もよどみなく称呼することができるものである。
申立人は、「エッジプレート・デザイン(EDGEPLATE DESIGN)」とは、「厚いシルバーの板材、又はキャスト製法で作られた鋳造材の上に、blade(ブレード、薄い板材)を垂直に乗せて並べてろう付けすることにより、2つの金属を接合する工法によって制作されるデザイン」を意味する語である旨主張し、甲第2号証及び甲第3号証としてウェブサイトの写しを提出しているが、これら提出に係る証拠によれば、シルバー製の指輪、ブレスレット、ペンダント等の商品について「エッジプレート・デザイン」の語が用いられていることが認められるものの、これらの商品は特定の者の制作に係るものであって、他者による商品は見当たらず、「エッジプレート・デザイン」の語が、上記工法によって制作された商品を指称するものとして一般に広く使用されているものとは認められない。
加えて、「エッジ」(edge)、「プレート」(plate)及び「デザイン」(design)の各文字は、それぞれ「縁、へり」、「板、皿」又は「設計、図案」等の意味を有する外来語又は英語として、いずれも親しまれているものであることからすると、これらの語を結合した「EDGEPLATE DESIGN」及び「エッジプレート・デザイン」の文字からは、これらの意味を一連にした意味合いが想起され得るものの、特定の意味を有する語句であると直ちに理解、認識されるものではなく、一種の造語として認識し把握されるというのが自然である。
そうすると、本件商標は、全体として既成の観念を有しない一連一体の造語からなるものであって、「エフジェイエッジプレートデザイン」の一連の称呼のみを生ずるものというのが相当である。
イ 他方、引用商標は、前記2のとおりの構成からなるところ、これが例え「F」及び「J」の欧文字をモチーフとしたものであるとしても、高度にデザイン化され一種の図形(モノグラム)として認識し把握されるものというのが相当であるから、自他商品の識別標識としての機能を有し、特定の称呼及び観念を生ずるものとはいえない。
また、引用商標が「エフジェイ」と称呼されて実際の商取引に資されている事実を示す証左も見当たらない。
ウ 以上によれば、本件商標と引用商標とは、外観において判然と区別し得る差異を有するものであり、称呼及び観念について比較し得ないものであるから、両商標は、非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第16号該当性について
前示のとおり、本件商標の構成中の「EDGEPLATE DESIGN」及び「エッジプレート・デザイン」の文字は、一種の造語として認識し把握されるものであり、商品の品質等を表示するものとして認識し把握されるものとはいえないから、本件商標は、いずれの指定商品について使用しても商品の品質の誤認を生ずるおそれはないものというのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第16号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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