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Trademark Appeal Case

品質表示と商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2012−685012(T2012−685012/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

国際登録第795673号商標の指定商品中、「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件国際登録第795673号商標(以下「本件商標」という。)は、「NATURAL HONEY」の欧文字を横書きしてなり、2011年(平成23年)6月2日に国際商標登録出願(事後指定)、第3類「Bleaching preparations and other substances for laundry use;cleaning,polishing,grease removing and abrasive preparations;soaps;perfumery,essential oils,cosmetics,hair lotions;dentifrices.」を指定商品として、平成24年1月17日に登録査定、同年6月8日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由の要旨

1 本件商標は、「自然」、「天然」の意味を有する英語である「NATURAL」及び「はちみつ」の意味を有する英語である「HONEY」からなることは何人も異論のないところである。

2 しかるに、「NATURAL HONEY」の語は、例えば食品においてこの語を使用した際には、何人も「天然はちみつ」を直感するものであることから、第30類においては、商標法第3条第1項第3号等の規定に該当し、登録の要件を具備しないものであることは明白なところである。

3 一方、本件商標と本件指定商品との関連をかんがみるに、本件指定商品においては「NATURAL HONEY」すなわち「天然はちみつ」そのものが、市販の化粧品となっている事例は考え難いが、「天然はちみつを配合した石けん」、「天然はちみつを配合したクリーム」、「天然はちみつを配合したローション」等の「天然はちみつ」を原材料とした商品が普通に販売され、一般には「ナチュラルハニーソープ(NATURAL HONEY SOAP)」、「ナチュラルハニークリーム(NATURAL HONEY CREAM)」、「ナチュラルハニーローション(NATURAL HONEY LOTION」等と称されているものである(甲1〜甲8)。

4 したがって、「NATURAL HONEY SOAP」、「NATURAL HONEY CREAM」、「NATURAL HONEY LOTION」等ではなく、「NATURAL HONEY」の語を化粧品、せっけん等の本件指定商品に使用したとしても、何人も「天然のはちみつ」そのものを直感するのではなく、「天然のはちみつを原材料とした商品」を直感するものであることは明白なところである。

5 以上の理由から、本件商標は、これを本件指定商品に使用するときは、「天然のはちみつを原材料に使用した商品」であることを直感させ、単に商品の品質、原材料を表す標章にすぎないものであることから、商標法第3条第1項第3号の規定に該当するものである。

6 また、万一、本件商標を、「天然のはちみつを原材料に使用した商品」以外の本件指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「天然のはちみつを原材料に使用した商品」であるかの如く直感させ、その商品の品質について誤認を生ずるおそれのあることは明白であって、商標法第4条第1項第16号の規定に該当するものである。

以上の理由により、本件商標は、登録の要件を具備しないものとして、その登録は取り消されるべきものである。

第3 本件商標に対する取消理由

1 本件商標から生ずる意味合いについて

本件商標は、「NATURAL HONEY」の欧文字を横書きしてなるところ、「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店発行)によれば、「natural」及び「ナチュラル」の文字は、「自然なさま。天然。自然的。」等の意味を有し、「honey」及び「ハニー」の文字は、「蜂蜜。」等の意味を有するから、本件商標は、「天然の蜂蜜」程の意味合いを有するものである。

2 登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」の意味について

本件商標の指定商品中、「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」は、「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店発行)によれば、それぞれ「せっけん」、「化粧品。白蝋・牛脂・パラフィンなどに香料を加え、練り固めた整髪用の化粧品。チック。」及び「頭髪を整えるための化粧水。液体整髪料。」の意味を有する商品である。

そうとすると、「hair lotions」については、「cosmetics」に含まれる商品と認められるものである。

3 職権において調査した事実及び本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が提出した証拠によれば、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」について、別掲1ないし8に記載した事実が認められる。

(1)別掲1ないし8に記載した事実を総合すれば、本件商標の登録査定前より、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」を取り扱う業界において、「ナチュラル」又は「Natural」の語は、「天然。自然。」を意味する語として使用されており、また、天然の原材料を使用する商品を、例えば、「ナチュラルソープ」、「ナチュラルせっけん」、「ナチュラル製品」又は「ナチュラルコスメ」のように使用していることが認められる。

そして、「ハニー」又は「Honey」の語は、「蜂蜜」を意味する語として使用されており、また、「蜂蜜」を原材料として使用した石けんを、例えば、「ハニーソープ」のように使用していることが認められる。

そうとすれば、本件商標は、全体として「天然の蜂蜜」を意味する語として認識されるものである。

(2)商標法第3条第1項第3号について

本件商標は、その登録査定前より、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」を取り扱う業界において、上記のとおり、「天然の蜂蜜」を意味する語として認識される語であるから、これをその指定商品中、「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」について使用するときは、単に、「天然の蜂蜜を原材料として配合する商品」であること、すなわち、商品の原材料、品質を表したものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品中の「天然の蜂蜜を原材料に含むsoaps,同cosmetics,同hair lotions」について、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものである。

(3)商標法第4条第1項第16号について

本件商標は、その登録査定前より、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」を取り扱う業界において、「天然の蜂蜜」を意味する語として認識されるから、これをその指定商品中、「天然の蜂蜜を原材料に含むsoaps,同cosmetics,同hair lotions」以外の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」に使用するときは、これらの商品が「天然の蜂蜜を原材料に含む商品」であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。

したがって、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品中の「天然の蜂蜜を原材料に含むsoaps,同cosmetics,同hair lotions」以外の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」について、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。

4 まとめ

以上のとおり、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、その指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」についての登録は、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。

第4 取消理由の通知に対する商標権者の意見

商標権者は、上記第3の取消理由に対して、指定した期間を経過するも何ら意見を述べていない。

第5 当審の判断

1 指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」について

本件商標についてした上記第3の取消理由は、妥当なものと認められるものであり、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品中の「soaps」、「cosmetics」及び「hair lotions」については、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。

2 上記1以外の指定商品(以下「その余の指定商品」という。)について

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本件商標は、「NATURAL HONEY」の欧文字を横書きしてなるところ、これが「天然の蜂蜜」を意味する語として認識されるものであるとしても、「NATURAL HONEY」、「Natural honey」及び「ナチュラルハニー」等の文字がその余の指定商品について、当該商品の原材料、品質等を表示するものとして、取引上、一般に使用されている事実は発見できず、また、その余の指定商品の取引者、需要者が本件商標を商品の原材料、品質等を表示したものと認識するという事情も認め難いものである。

してみれば、本件商標をその余の指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであるから、本件商標は、その余の指定商品について、商標法第3条第1項第3号に違反して登録されたものとは認められない。

(2)商標法第4条第1項第16号該当性について

上記(1)のとおり、本件商標を構成する「NATURAL HONEY」は、その余の指定商品について、具体的に原材料、品質等を認識させるものではないから、これをその余の指定商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないというべきである。

したがって、本件商標は、その余の指定商品について、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものとは認められない。

3 むすび

以上のとおり、本件商標は、登録異議申立てに係る指定商品中、結論掲記の指定商品については、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。

しかし、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品については、取り消すべき理由がないから同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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