sokuhyo

Trademark Appeal Case

不使用取消と使用証拠

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2013−301130(T2013−301130/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1810162号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和57年3月30日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同60年9月27日に設定登録、その後、平成8年4月26日及び同17年4月12日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、同17年4月20日に、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」とする指定商品の書換登録がなされたものである。

なお、本件審判の請求の登録は、平成26年1月20日である。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の指定商品のうち『薬剤』について登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由として、本件商標は、その指定商品のうち「薬剤」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者または通常使用権者のいずれも使用した事実が存在しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張している。

なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。

3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証及び乙第2号証(枝番を含む。)を提出した。

(1)本件商標の使用者について

本件商標の使用者は、通常使用権者の佐藤薬品販売株式会社(奈良県橿原市観音寺町5番地の1所在、被請求人傘下の配置用救急箱を利用して薬剤等を販売する会社、以下「佐藤薬品販売」という。)であり、本件商標を「薬剤」に属する「総合感冒薬および鎮咳去痰薬」に使用している。

(2)乙第1号証について

乙第1号証は、佐藤薬品販売の取引書類の一種である「精算書」である(取引書類が上記のように「精算書」という表現になっているのは、配置用救急箱を利用して薬剤等の商品を販売しているからである)。

この乙第1号証の右上部には、佐藤薬品販売の名称が表示され、その表示の前部には本件商標が表示されている。

そして、この乙第1号証には、2011年4月11日に、佐藤薬品販売が「ならコープ香芝支所」に「アスナミンZ(総合感冒薬)」を販売したことが示され、また、「コデポン(鎮咳去痰薬)」を販売する目的で配置していることが示されている。

この乙第1号証には、上記のように、2011年4月11日の日付が記載されており、この2011年4月11日は、本件審判の請求日である平成25(2013)年12月26日から遡って3年以内という条件を満たしている。

(3)乙第2号証について

乙第2号証は、本件商標の通常使用権者の配置用救急箱とその内部に収納されている薬剤(商品)の写真である。

乙第2号証の1ないし3に基づいて、救急箱とその内部に収納されている薬剤について説明すると、撮影されている救急箱の引出部分の前面には、本件商標と佐藤薬品販売の名称とその住所が表示されている。

上記救急箱では、乙第2号証の3ないし6に示すように、内容物の横倒れ防止などのため、「アスナミンZ(総合感冒薬)」や「コデポン(鎮咳去痰薬)」はワンタッチボックスと呼ばれる仕切箱に入れて救急箱の引出部分に収納され、その仕切箱の前面下部には、本件商標と佐藤薬品販売の名称が表示されている。

(4) まとめ

上記のような乙各号証から明らかなように、本件商標は、その通常使用権者の佐藤薬品販売によって、その指定商品中の「薬剤」に使用されているから、商標法第50条第1項により、これを取り消すことができない。

4 当審の判断

(1)被請求人の提出した証拠及びその主張によれば、以下の事実が認められる。

ア 乙第1号証について

乙第1号証は、本件商標の商標権者がその商標権の通常使用権者と主張する佐藤薬品販売が、田原市本町宮古395−1(愛知県)所在の「ならコープ香芝支所」に対して発行した「精算書(会社控)」である。

そして、これには、作成日と認められる2011年(平成23年)4月11日の日付、前回訪問日として「11,03,10」の記載、販売にかかる商品名として「アスナミンZ」「コデポン」「スックル鼻炎」「オロナインH軟膏」等の記載がある。

また、該精算書の右上部に記載された「佐藤薬品販売株式会社」の左に、本件商標と同一の構成からなる図形商標が表示されている。

そうすると、本件商標の通常使用権者である佐藤薬品販売は、本件審判の請求の登録前3年以内(以下「要証期間内」という。)である平成23年4月11日に、「アスナミンZ」や「コデポン」等の商品の取引書類である「精算書(会社控)」に本件商標を表示して取引を行ったことが認められる。

イ 乙第2号証の1ないし6について

乙第2号証の1ないし6は、通常、薬剤の訪問販売において使用される配置用の薬箱(救急箱)を写した写真であり、その引き出し前面に、本件商標及び「佐藤薬品販売株式会社」の表示を確認することができる。

また、該薬箱内には、「薬剤」に含まれる総合感冒薬に「アスナミンZ」が、鎮咳去痰薬に「コデポン」がそれぞれ表示され収納され、それらの転倒を防止するボックスにも本件商標及び「佐藤薬品販売株式会社」の表示を確認することができる。

(2)判断

前記(1)によれば、本件商標の通常使用権者である佐藤薬品販売は、要証期間内である平成23年4月11日に、日本国内において、商品「薬剤」に含まれる総合感冒薬等の販売を行っており、その取引書類に本件商標を付して頒布していたものである。

そして、上記行為は、商標法第2条第3項第8号の「商品若しくは役務に関する・・・取引書類に標章を付して・・・頒布・・・する行為」に該当するものである。

(3)まとめ

以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が、その請求に係る指定商品「薬剤」について、本件商標の使用をしていたことを証明したものというべきである。

したがって、本件商標の登録は、その請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。