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Trademark Appeal Case

称呼の類似性:語頭の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−1663(T2014−1663/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成25年2月7日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した国際登録第657259号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、2008年(平成20年)3月7日に国際商標登録出願(事後指定)、第9類「Electrotechnical and electronic apparatus and instruments included in this class, photographic, cinematographic, optical and weighing apparatus and instruments; measuring apparatus; luminous or mechanical signals; electric monitoring apparatus; life-saving apparatus and equipment; teaching apparatus; radios for motor vehicles; calculating machines for motor vehicles, speaking machines; spectacles, ski goggles; exposed films, apparatus for recording, transmission, reproduction of sound or images.」並びに第2類、第7類、第12類、第14類、第16類、第18類、第25類、第27類、第28類及び第37類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成22年2月12日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、白抜きで縁取られ、他の文字部分と異なる書体で大きく表された「Audy」の欧文字を中央にして、その上部凹部(「A」と「d」の間)にはめ込むように「EM」の欧文字を配し、「Audy」の欧文字の下部に近接して「オーディ」の片仮名を配していることから、本願商標全体がまとまりの良い印象を与えるものといえる一方、その全体構成に照らせば、顕著に表された「Audy」の欧文字部分が、他の文字部分から視覚上分離して観察されることも少なからずあるものというのが相当である。

また、本願商標の構成中、「Audy」の欧文字及び「オーディ」の片仮名が辞書等に載録されている語ではなく、一種の造語からなるものとして認識し把握されるものであることから、本願商標は、既成の親しまれた観念を有するものとはいえない。

そして、本願商標は、その構成中の「EM」の欧文字部分から、その構成文字に相応して「イーエム」の称呼が生じ、「オーディ」の片仮名部分が「Audy」の欧文字部分から生じる称呼を特定しているとみるのが自然であるところ、その構成文字全体から「イーエムオーディ」の称呼が生じるとともに、上記のとおり、顕著に表された「Audy」の欧文字部分から生じる称呼をもって取引に資する場合があるというのが相当であるから、「オーディ」の称呼をも生じるものである。

以上のとおり、本願商標は、「イーエムオーディ」及び「オーディ」の称呼が生じるものであり、特段の観念を生じないものである。

他方、引用商標は、別掲2のとおり、光沢のある銀色の円を横一連に一部を重ねて4つ並べた図形を大きく表し、その下に赤色で「Audi」の欧文字を表してなるところ、該図形及び「Audi」の欧文字は、引用商標の商標権者(AUDI AG)の取扱いに係る自動車を表す表示として、「アウディ」の称呼とともに親しまれているものであるから、引用商標からは「自動車のブランドとして著名なアウディ」の観念を生じ、「アウディ」の称呼が生じるものといえる。

そこで、本願商標と引用商標の類否について検討するに、両者は、その構成がそれぞれ上記のとおりであり、顕著な差異を有するものであるから、外観上、明確に区別し得るものである。

また、称呼においては、本願商標から生じる「イーエムオーディ」の称呼と、引用商標から生じる「アウディ」の称呼とを比較すると、両称呼は、その音構成及び構成音数が著しく異なるものであるから、両者を一連に称呼しても相紛れるおそれはない。

同じく、「オーディ」の称呼と「アウディ」の称呼とを比較すると、両称呼は、語尾の「ディ」の音を同じくするとしても、称呼上での識別に重要な要素を占める語頭において、「オー」と「アウ」の音の差異を有するから、その差異が長音を含めて3音という比較的短い音構成において称呼全体に及ぼす影響は大きく、両称呼はこれらをそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が異なり明瞭に聴別し得るものである。

さらに、観念においては、上記のとおり、本願商標からは特定の観念は生じないのに対し、引用商標は「自動車のブランドとして著名なアウディ」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上相紛れるおそれはない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念において相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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