Trademark Appeal Case
記述的語とドメイン名の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−20985(T2013−20985/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,「海外送金ドットコム」の文字を標準文字で表してなり,第36類「外国への送金事務の取扱い」を指定役務として,平成24年10月11日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『海外送金ドットコム』の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中前半部の『海外送金』の文字は,『各種金融機関を通じた海外への支払い。』程の意味合いで一般的に使用されており,また,その構成中後半部の『ドットコム』の文字は,『ITまたはインターネットを活用したビジネスが中心の企業のこと』等を意味する語として,一般に親しまれているものである。また,近時,我が国におけるインターネットの普及に伴い,インターネットを介して行う電子商取引等のサービスは幅広い分野において行われており,インターネットを介して,顧客が海外へ送金できるというサービスについても普通に提供されている実情がある。そうとすると,本願商標をその指定役務に使用しても,全体として『インターネットを介した,海外への送金サービスを提供する企業』であることを理解・認識させるにとどまり,自他役務の識別標識としての機能を有しないことから,本願商標は,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。 」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は,「海外送金ドットコム」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中前半の「海外送金」の文字は,「外国へ金銭をおくること。」程の意味合いを表すものとして理解されるものである。また,後半の「ドットコム」の文字は,「インターネットのドメイン名で,企業を表す『.com』。インターネット関連の企業名にも用いる。」(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)を意味するものであり,広く一般に使用されているものである。
そして,インターネット上においては,提供するサービス等の紹介及び案内又は情報提供を内容とするウェブサイトの名称として,そのサービス等を理解させる文字と,インターネットのドメイン名の片仮名表記である「ドットコム」やドメイン名の「.com」の文字を組み合わせて,例えば,「○○ドットコム」や「○○.com」のように使用されている実情がある。
なお,上記実情については,別掲のインターネット情報から窺い知ることができる。
そうすると,該「海外送金」の語の意味に加え,上記したとおり,「ドットコム」の語が他の語と組み合わされて,ウェブサイトの名称として使用されている実情からすれば,本願商標は,「海外送金に関するウェブサイトの名称」程の意味合いを表すものとして理解されるというのが相当である。
してみれば,本願商標は,これをその指定役務について使用しても,「海外送金に関するウェブサイトの名称」を表したものとして理解されるに止まり,自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認められる。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は,本願商標構成中の「ドットコム」の文字について,インターネット関連の事業を手がけるベンチャー企業がこぞって「.com」を取得し,そのまま社名として利用したことから,現在でも,一般需要者は,「ドットコム」を「会社」のような企業を指す一般用語とは異なり,インターネットの特別な企業を指す言葉として認識するものであるとして,本願商標は,海外送金を業務とする特別な企業の自他役務識別可能標識として認識されるものである旨,主張する。
しかしながら,上記に述べたとおり,本願商標に接する取引者,需要者は,これを「海外送金に関するウェブサイト」程の意味合いを表すものと理解するにすぎないものであり,また,その構成においても格別特異性がないことからすれば,本願商標は,何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものといわなければならない。
(3)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
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