sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼の共通性と商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−25574(T2013−25574/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「VACS」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品とし、平成25年3月13日に登録出願、その後、本願の指定商品については、原審における同年8月2日受付の手続補正書により、第9類「コンパクトディスクプレーヤー,ビデオディスクプレーヤー,オーディオプレーヤー,オーディオレコーダー,オーディオ用増幅器,デジタル・アナログ変換器,チューナー,その他の電気通信機械器具」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5429001号(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成22年1月27日に登録出願、第9類「レシーバー,スピーカー,イヤホン,ヘッドホン,コンピュータ用・電話機用・携帯電話機用・ビデオゲーム用・携帯型音楽プレイヤー用・携帯型ビデオゲーム用・航空用・軍事用のヘッドセット,その他の電気通信機械器具」並びに第10類及び第40類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同23年7月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、前記1のとおり、ローマ字4字を大文字のみで同じ書体、同じ大きさにより一連に「VACS」と表してなるところ、該文字は、一般的な辞書類に載録された成語とは認められないものであり、特定の意味を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は、我が国において親しまれた英語の発音方法に倣って「バックス」の称呼を生ずるものであり、また、4つの大文字を一文字ずつ区切って発音する場合には、「ブイエーシーエス」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。

(2)引用商標

引用商標は、別掲のとおり、やや特徴のある書体をもって「BAX」の欧文字を表し、それに続けて、円すいを逆さにし、その上に4つの円柱を階段状に積み上げてなるような図形を配してなるところ、これらの欧文字と図形とはよく調和して配置されており、その構成はまとまりよく一体的に看取されるものである。

また、引用商標の構成中の欧文字は、一般的な辞書類に載録された成語とは認められないものであり、特定の意味を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが相当であるから、我が国において親しまれた英語の発音方法に倣って「バックス」の称呼を生じ、また、欧文字3字を一文字ずつ区切って発音する場合には、「ビーエーエックス」の称呼を生じるものである。

そして、引用商標は、図形部分も含め、特定の観念は生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標は、それぞれ上記のとおりの構成であって、図形の有無及び文字部分において構成文字数の違いや共通する文字は1文字のみであることなど明らかな差異を有することからすれば、外観上、判然と区別し得るものである。

次に、両商標から生ずる称呼についてみるに、本願商標からは「バックス」及び「ブイエーシーエス」の称呼を生ずるものであるのに対し、引用商標からは「バックス」及び「ビーエーエックス」の称呼を生ずるものであるところ、両者は「バックス」の称呼を共通にする場合があるものの、両商標から生ずるその他の称呼での比較においては、その音数及び音構成を異にするものであり、両者は、称呼上明確に聴別し得るものである。

そして、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生ずることのないものであるから、両商標は、観念において比較することはできない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができず、称呼において「バックス」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観においては判然と区別し得るものであり、また、称呼においても明確に聴別し得る場合があるから、それらによって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、両商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用しても、その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり、両商標は、非類似の商標といわなければならない。

(4)まとめ

以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。