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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の類似性と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2013−16261(T2013−16261/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2013−16261(T2013−16261/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「春待ち」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2013−16261(T2013−16261/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「春待ち」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ひるがの高原 春まち」の文字を筆字の行書体で横書きしてなり、第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年10月30日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、当審における同25年8月22日付け手続補正書により、第32類「ひるがの高原産の飲料用野菜ジュース,ひるがの高原産のにんじんジュース,ひるがの高原産のトマトジュース,ひるがの高原産の果実を加味した飲料用野菜ジュース,ひるがの高原産の果実飲料,ひるがの高原産の清涼飲料,ひるがの高原産の乳清飲料」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『ハルマチ』の称呼及び『春を待つ』の観念を生じる、次の(1)ないし(3)の登録商標と同一又は類似の商標であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)登録第1609804号商標(以下「引用商標1」という。)は、「春待ち」の文字を筆字風の楷書体で縦書きしてなり、昭和54年9月4日に登録出願、同58年8月30日に設定登録されたものであり、その後、平成16年12月1日に、第32類「飲料用野菜ジュース」並びに第29類及び第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とする指定商品の書換登録がなされ、同26年3月11日に、第29類のみについての存続期間の更新登録がなされたものであり、その商標権は現に有効に存続している。

(2)登録第2097271号商標(以下「引用商標2」という。)は、「春待酒」の文字を縦書きしてなり、昭和61年4月11日に登録出願、同63年11月30日に設定登録されたものであり、その後、平成20年10月1日に指定商品を第33類「日本酒,洋酒,果実酒」とする指定商品の書換登録がなされ、その商標権は現に有効に存続している。

(3)登録第4812193号商標(以下「引用商標3」という。)は、「はるまちちゃ」の平仮名及び「春待茶」の漢字を上下二段に横書きしてなり、平成16年2月13日に登録出願、第32類「茶の風味を有する清涼飲料」を指定商品として、同年10月22日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続している。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標1及び引用商標2との類否

引用商標1は、上記2(1)のとおり、第29類のみについての存続期間の更新登録がなされた結果、本願商標の指定商品は、引用商標1の指定商品と類似しない商品になった。

また、本願商標の指定商品は、上記1のとおり補正され、引用商標2の指定商品と同一又は類似の商品がすべて削除された結果、引用商標2の指定商品と類似しない商品になった。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして拒絶の理由に引用した登録商標のうち、引用商標1及び引用商標2についての原査定の拒絶の理由は解消した。

(2)本願商標と引用商標3との類否

引用商標3は、上記2(3)のとおり、「春待茶」の漢字と、その上方に、該文字よりやや小さく表された「はるまちちゃ」の平仮名を配してなるところ、その構成中の上段の平仮名部分は、下段の漢字部分の振り仮名を付したものとして、無理なく、看取、理解されるものである。そして、上段部分及び下段部分の構成文字は、それぞれ、同書、同大、等間隔に、外観上、まとまりよく表されており、視覚上も一体的に把握されるものであって、構成全体から生じる「ハルマチチャ」の称呼もよどみなく一気に称呼し得るものである。

そうすると、引用商標3は、その構成中の「茶」の語が、その指定商品の品質を表したものと認識される場合があるとしても、かかる構成においては、その構成中の「春待」の文字部分のみをもって取引に資されるというよりは、その構成全体をもって一体不可分のものと認識し、取引に資されるものとみるのが自然である。

してみると、引用商標3は、その構成文字全体に相応して「ハルマチチャ」の一連の称呼のみを生じるものであり、また、その構成全体として特定の意味合いを表すものとも認めがたいものであるから、特定の観念を生じないものというのが相当である。

よって、引用商標3から「ハルマチ」の称呼及び「春を待つ」との観念を生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標3とが類似するものであるとした原査定は、妥当なものとはいえない。

(3)まとめ

以上のとおりであるから、本願商標が引用商標1及び引用商標2との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は、解消した。また、本願商標が引用商標3との関係において、同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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