Trademark Appeal Case
結合商標の称呼の要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2014−900044(T2014−900044/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5629337号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成24年12月27日に登録出願、第3類「化粧品,薬用化粧水,リップクリーム,ヘアースプレー,ヘアコンディショナー,クレンジングオイル,メイク落とし用化粧品,化粧用クレンジングジェル,払拭紙に含浸させてなるクレンジングローション,口腔衛生用化粧品,洗顔フォーム,せっけん類,シャンプー,固形せっけん,にきびの手入れ用せっけん類,ハンドソープ,ボディソープ,台所用洗剤,風呂浴槽用洗浄剤,トイレ用洗剤,パイプ洗浄剤,除菌・脱臭効果を有する便器洗浄剤,台所・浴室・洗面所等の排水口のヌメリを落とす洗浄剤,液状洗濯用洗剤,粉状の洗濯用洗剤,洗濯用剤,消臭効果を有する洗濯用剤,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つけまつ毛用接着剤,歯磨き,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,香料、薫料及び香水類,香料,薫料,化粧用綿棒,つけづめ,つけまつ毛,革用クリーム,靴クリーム,靴墨,つや出し剤」、並びに、第5類、第35類、第43類及び第44類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成25年9月13日に登録査定され、同年11月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標はその指定商品及び指定役務中、第3類「洗顔フォーム,せっけん類,シャンプー,固形せっけん,にきびの手入れ用せっけん類,ハンドソープ,ボディソープ,台所用洗剤,風呂浴槽用洗浄剤,トイレ用洗剤,パイプ洗浄剤,除菌・脱臭効果を有する便器洗浄剤,台所・浴室・洗面所等の排水口のヌメリを落とす洗浄剤,液状洗濯用洗剤,粉状の洗濯用洗剤,洗濯用剤,消臭効果を有する洗濯用剤」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)引用商標
申立人が引用する国際登録第635552A号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、2000年(平成12年)3月14日に国際商標登録出願(事後指定)、第3類「Soaps and the like.」を指定商品として、平成15年5月2日に設定登録され、2004年(平成16年)10月13日に国際登録の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(2)具体的な理由
ア 本件商標の欧文字部分「Fit Care Express」は、「Fit」、「Care」及び「Express」の3部分からなることは自明であり、需要者、取引者における口頭の取引においては「フィットケアエクスプレス」のやや冗長な称呼よりも、前半部分の「フィット」を用いて取引にあたることも少なくないと考えられる。
そうすると、本件商標は、「フィット」の称呼も生じうるとみるのが妥当であり、該称呼に対応して、「適合」のような観念も生じるというべきである。
他方、引用商標は、図案化された欧文字で「fit」と書してなるから、「フィット」の称呼を当然に生じ、「適合」のような観念を生じさせるものと考えられる。
してみると、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念において相紛れるおそれのある類似の商標である。
イ そして、本件商標の指定商品中上記申立てに係る商品と引用商標の指定商品は互いに類似の商品である。
ウ したがって、本件商標の指定商品中、上記申立てに係る商品についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものである。
3 当審の判断
(1)本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、赤色四角形とその右に黄色の「Fit Care Express」の文字を配してなるところ、その構成中「Fit Care Express」の文字は、同じ書体、大きさをもってまとまりよく一体的に表され、その構成文字全体から生じる「フィットケアエクスプレス」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標の一体的に表された構成及び称呼においては、その構成文字全体が特定の観念を生じない一体不可分のものとして認識、把握されるとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、その構成文字全体に相応する「フィットケアエクスプレス」の称呼のみを生じるものであり、また、一種の造語として認識され特定の観念を生じないものと認められる。
さらに、本件商標は、その構成中「Fit」の文字部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとする事情や、それ以外の部分を捨象すべき事情も見いだせない。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、図案化された「fit」の文字からなるものであるから、これよりは、その構成文字に相応して「フィット」の称呼を生じ、「適合」の観念を生じるものである。
(3)商標法第4条第1項第11号該当性
本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標と引用商標とは、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであるから、外観上、これらが互いに紛れるおそれはない。
また、本件商標から生じる「フィットケアエクスプレス」の称呼と引用商標から生じる「フィット」の称呼とは、その音構成を明らかに異にするものであるから、称呼上、明確に聴別し得るものである。
さらに、本件商標は、特定の観念を生じないのに対し、引用商標は、「適合」の観念を生じるものであるから、観念上、両商標を比較することはできず、類似するものとはいえない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき理由は見当たらない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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