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Trademark Appeal Case

「家族信託」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−10708(T2014−10708/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「家族信託」の文字を標準文字で表してなり,第35類,第36類及び第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成25年4月10日に登録出願されたものである。

そして,指定役務は,当審における平成26年9月5日及び同月10日受付けの手続補正書により,第35類「経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,「本願商標は,『家族信託』の文字を表してなるところ,その構成中の『信託』の文字は,『信用して委託すること。他人をして,一定の目的に従い財産の管理・処分をさせるため,その者に財産権を移すこと。』の意味を有する語であり,また,『家族信託』の文字が,『家族の財産管理や承継に』と称している実情からすれば,本願商標からは『家族の財産管理や承継を信用して委託すること。家族の財産管理や承継を,一定の目的に従い財産の管理・処分をさせるため,その者に財産権を移すこと。』程の意味合いを理解させるにすぎないものであるから,これをその指定役務中,上記意味合いに照応する役務に使用しても,単に役務の質(内容)を表示するにすぎず,自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記役務以外の役務に使用するときは,役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,前記1のとおり,「家族信託」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中「信託」の文字は,「(trust)信用して委託すること。他人をして,一定の目的に従い財産の管理・処分をさせるため,その者に財産権を移すこと。信託事業の略。」(広辞苑第六版)の意味を有する語であることから,該「家族信託」の文字からは,原審説示ほどの意味合いを理解,認識させるとしても,これが直ちに本願指定役務の質(内容)を直接的,かつ,具体的に表したものと認識させるとはいい難いところである。

また,当審において調査したところ,「家族信託」の文字が,本願指定役務との関係において,役務の質(内容)を表すものとして一般に使用されている事実を発見することができず,取引者,需要者が,役務の質(内容)を表示したものと認識するというべき事情も見あたらない。

そうとすれば,本願商標は,これをその指定役務について使用しても,その役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえないものであって,十分に,自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり,かつ,役務の質の誤認を生じさせるおそれはないものである。

したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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