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Trademark Appeal Case

特殊用途品と一般品の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第13295号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本出願に係る商標(以下、「本願商標」という。)は、「エピオン」の片仮名文字を標準文字とし、第9類「クリーンルーム用防塵手袋」を指定商品として、平成10年4月3日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定が本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第3036555号商標(以下、「引用商標」という。)は、平成4年7月29日に登録出願、「Epion」の欧文字よりなり、第25類「洋服,セ―タ―類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,和服,エプロン,ショ―ル,ネクタイ,帽子,運動用特殊衣服」を指定商品として、同7年4月28日に設定の登録がされたものである。

3 当審の判断

本願商標の指定商品「クリーンルーム用防塵手袋」(以下、「本件商品」という。)について、請求人主張の全趣旨とこの種手袋の生産・流通又は取引事情を併せ考慮するに、本件商品は、専ら半導体製造工場で使用されるもので、極度に塵埃粒子を嫌う集積回路(IC)製造用のいわゆるクリーンルーム内での使用に適合させるべく、高い清浄度を保持し得る原料素材(「ウレタン系特殊樹脂製」、「ポリエステル超極細繊維製」、「ニトリル・ゴム製」等)から製されるものであって、その機能・用途は、前記産業用又はクリーンルーム用という特殊な産業分野の利用に供されるものであって、その取引・流通の過程も専ら半導体メーカーとの間に限定されるという特殊な需給状態にある商品であるから、一般の防寒用又は服飾品としての手袋とは、その用途、機能又は利用目的において、著しく相違するものといえる。

因みに、請求人に係る本件商品は、原料素材を「(表地)ポリウレタン、(裏地)ポリエステル」とし、摩擦帯電性、通気性、透湿性、耐溶剤性、耐薬品性等の各種防塵特性を備えたもので、特に、クリーンルーム内作業が汗等の人体の発散するナトリウム化合物による汚染をきらうことから、ナトリウムイオン透過性を低くした製品仕様のものであることが、その提出に係る財団法人化学品検査協会及び財団法人日本繊維検査協会に係る各種試験報告書又は試験証明書の記載より認め得るところである。

ところで、引用商標は、その指定商品を第25類「洋服,セ―タ―類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,和服,エプロン,ショ―ル,ネクタイ,帽子,運動用特殊衣服」とするものであって、その指定商品中に「手袋」が含まれていないことが明らかである。そして、たとえ、衣料品又は防寒用品として流通する「手袋」が前記指定商品中の「エプロン,ショ―ル,ネクタイ」とその用途、販売場所又は取引系統、需要者層の範囲等を共通にする点で互いに類似の商品とされる場合が通例であるとしても、本件商品(「クリーンルーム用防塵手袋」)の場合は、普通一般の「手袋」とは、明らかにその用途、機能又は利用目的を異にし、かつ、その需給関係又は需要者の範囲も極めて特殊な商品であること前記したとおりであって、両商品を一概に同種のものとして論ずることは必ずしも適切でなく、したがって、本件商品と引用商標に係る指定商品又はその指定商品中の「エプロン,ショ―ル,ネクタイ」とは互いに異種・別個の商品と判断するのが取引の実情に照らし相当である。

してみれば、本願商標と引用商標とは、その商標の類否について論ずるまでもなく、両者をその指定商品において類似のものとすることはできないから、結局、引用商標の存在を理由に本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、その理由をもって本願を拒絶すべきものとすることはできない。

その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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