結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2013−890047(T2013−890047/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第5511296号商標(以下「本件商標」という。)は、「芋一石」の漢字を縦書きしてなり、平成23年12月27日に登録出願、同24年5月24日に登録査定、第33類「芋焼酎,その他の芋を使用した日本酒(焼酎を除く。)」を指定商品として、同年8月3日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第3号証(枝番を含む。)を提出している。
商標法第3条第1項第3号(商標法第46条第1項)
商標法第4条第1項第11号(商標法第46条第1項)
(1)本件商標の認定
本件の商標登録に対し、請求人は異議申立て(異議2012−900326)を行った結果、甲第3号証に示すとおり、本件商標の商標登録を維持するとの異議決定がなされた。
(2)商標法第3条第1項第3号について
前記異議決定は、本件商標を「『一石の容量の芋』の観念を生じるものであって」、「本件商標の観念が『一石の芋』である」と認定した。
したがって、当該認定に従えば、本件商標は、単に「一石の容量の芋」すなわち「一石の芋」の容量を表わしたにすぎない商標に他ならず、これをその指定商品である芋を原材料とする第33類「芋焼酎,その他の芋を使用した日本酒(焼酎を除く。)」に使用するときは、単に商品の原材料である芋の容量を表示するにすぎないから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し登録できないものである。
(3)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標から「イモイッセキ」の称呼を生じるのは、前記異議決定において「その構成中『芋』の文字は『サトイモ・ジャガイモ・サツマイモなどの総称。植物の地下茎または根の発達したもの。』を意味し(広辞苑第六版)、」「『一石』の文字は『一つの石』を認識させる」と認定していることと合致するものであって、ここに、「一石」は「イッセキ」と読まれて「一つの石」の意味を表わす語と理解されることは明白である。
イ しかるに、構成中の「芋」の文字は、明らかに芋を原材料とする指定商品第33類「芋焼酎,その他の芋を使用した日本酒(焼酎を除く。)」において、その原材料が「芋」であることを表わした品質表示部分にすぎず、この文字が商標としての自他商品の識別機能を有しないことは明らかであるのに対し、「一つの石」を認識させる「一石」の文字は、これを「イッセキ」と呼んで「一つの石」の顕著な観念を生じる商標としての強い自他商品の識別機能を備えた部分であってみれば、「芋」と「一石(イッセキ)」の部分は明らかに観念上の軽重差がある商標というべきである。
ウ そうすると、本件商標は、その構成中の原材料を表示した「芋」の部分を捨象し商標としての強い自他商品の識別機能を有する「イッセキ」と称呼される[一石]の文字を捉えて認識するは当然というべく、これより「イッセキ(一石)」の称呼観念をも生じることは明らかである。
エ 引用登録第5066462号商標(以下「引用商標」という。)は、「いっせき」の文字を標準文字で表してなり、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品とするものであるから、引用商標は、これより「イッセキ」の称呼を生じることは明らかである。
したがって、本件商標と引用商標とは「イッセキ」の称呼を一にする称呼上類似する商標であって、指定商品も抵触するから本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し登録できないものである。
(4)むすび
上記のとおり、本件登録商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第11号に該当し登録できない商標であり、本件商標は商標法第46条第1項の規定により、その登録は無効とされるべきである。
被請求人は、何ら答弁していない。
(1)本件商標
本件商標は、「芋一石」の漢字を縦書きしてなり、その指定商品を「芋焼酎,その他の芋を使用した日本酒(焼酎を除く。)」とするものである。
ところで、本件商標の構成中「芋」の文字は、その指定商品との関係において、商品の原材料を表示したものと認識されるから、自他商品の出所識別標識としての機能を果たし得ないものといえる。
一方、本件商標の構成中「一石」の文字は、その指定商品との関係において、該商品の品質、原材料等を表すものではないから、商品の出所識別標識としての機能を十分果たし得るものといえる。
そうすると、本件商標は、その構成中の「芋」の文字部分からは、商品の出所識別標識としての称呼及び観念が生じないものと認められ、該文字部分を捨象し、「一石」の文字が商品の出所識別標識として看取され、取引に資される場合も決して少なくないから、「一石」の文字部分だけを他人の商標と比較して商標のそのものの類否を判断することが許されるものといえる。
してみれば、本件商標は、その構成中の「一石」の文字に相応して、「イッセキ」の称呼を生じ、「一つの石」ほどの観念を生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は、「いっせき」の平仮名を標準文字で表してなるところ、「イッセキ」の称呼を生じ、特定の観念を生じるものとはいえない。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標とを比較すると、両商標は、全体の外観において差異を有し、観念においては比較できないものの、「イッセキ」の称呼を共通にするものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、「イッセキ」の称呼を共通にする類似の商標といわざるを得ず、かつ、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
被請求人は、請求人の主張に対し何ら答弁していない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、無効とすべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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