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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼「カブ」の類否判断」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2014−4711(T2014−4711/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2014−4711(T2014−4711/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「家富」
争点(論点)
称呼「カブ」の類否判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2014−4711(T2014−4711/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「家富」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼「カブ」の類否判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成24年3月7日に登録出願されたものである。

その後、指定役務については、当審における平成26年3月11日付け手続補正書により、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,菓子及びパンの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第1951404号商標(以下「引用商標」という。)は、「家富」の漢字及び「かぶ」の平仮名を2行に縦書きしてなり、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、昭和60年4月30日に登録出願、同62年5月29日に設定登録され、その後,平成19年12月19日に指定商品を第30類「菓子,パン」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲のとおり、黒い枠線の四角の中に、下から3分の1程の位置に白い緩やかな波線を有し、波線より上部は赤色で着色され、白抜きで「Cub」の欧文字が配され、波線より下部は緑色で着色され、白抜きで「Food&Drug」の欧文字及び「カブ」の片仮名が配された構成からなるものである。

そして、本願商標の構成中の上部に表された「Cub」の欧文字は、「(キツネ・ライオンなど)動物の子」(ランダムハウス英和大辞典)を意味する英語である。また、本願商標の構成中の下部に表された「Food」、「&」及び「Drug」の文字は、それぞれ良く親しまれた英語であって、「Food&Drug」の構成文字全体では、「食品と薬」程の意味合いを理解させるものであり、本願商標の指定役務との関係においては、その小売又は卸売事業者の取扱い商品を表すものといえるから、その文字部分のみでは、自他役務の識別標識としては、機能し得ないものといえる。同じく、構成中の下部に表された「カブ」の片仮名は、上記の「Cub」の欧文字の読みを表したものと把握、認識されるものである。

そうすると、本願商標は、その構成中の「Cub」、「カブ」及び「Food&Drugカブ」の文字に相応して「カブ」又は「フードアンドドラッグカブ」の称呼を生じ、「Cub」及び「カブ」の文字に相応した「動物の子」程の観念を生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は、「家富」の漢字及び「かぶ」の平仮名を2行に縦書きしてなるところ、その構成中の平仮名の「かぶ」が漢字の「家富」の読みを表したものといえるから、引用商標は、その構成文字に相応して、「カブ」の称呼を生じるものである。そして、その構成中の「家富」の漢字全体としては、親しまれた熟語的意味合いは看取し得ないとしても、それを構成する各漢字の意味合いに着目した場合には、「家と富(財産)」程の意味合いを想起させ得るものである。

(3)本願商標と引用商標の類否

本願商標と引用商標の類否を検討するに、外観においては、本願商標は矩形内に欧文字を配してなり、引用商標は漢字と平仮名を縦書きしてなるものであって、しかも、本願商標を構成する「Cub」及び「カブ」の文字と、引用商標を構成する「家富」及び「かぶ」の文字は、極めて簡潔な構成からなり、一見して、その構成を把握し得るといえるものであるから、明確に区別し得るものである。

次に、称呼においては、本願商標と引用商標は、「カブ」の称呼を共通にするものである。しかし、本願商標から生じるもう一つの称呼である「フードアンドドラッグカブ」と、引用商標から生じる称呼の「カブ」を比較するに、語頭において「フードアンドドラッグ」の音の有無という相違があることから、両称呼は明らかに聴別できるものである。

さらに、観念においては、本願商標から生じる「動物の子」の意味合いと引用商標の各構成文字に着目した場合に想起することがある「家と富(財産)」の意味合いは、明らかに異なるものであるから、両商標は観念においても、明確に区別できるものである。

そうとすれば、本願商標と引用商用は、「カブ」の称呼を共通にする場合があるとしても、その他の称呼、外観及び観念を総合的に考察すると、互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、たとえ、その指定役務及び指定商品が類似するものであるとしても、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。

したがって、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消を免れない。

その他、本願についての拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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