Trademark Appeal Case
普通名称の平仮名表記の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2014−3800(T2014−3800/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「えきちか」の文字を標準文字で表してなり、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,建物又は土地の鑑定評価,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、平成25年4月9日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『えきちか』の文字を標準文字で表記してなるところ、指定役務との関係においては、『駅から近い(建物もしくは土地)』を意味する語として普通に使用されている『駅近』の文字の読み仮名と無理なく認識し得るものであるから、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は『駅から近い建物もしくは土地に関する役務の提供』という、役務の質(内容)を表示したものと理解するにとどまり、自他役務を識別する標識としては機能し得ないものと判断する。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「えきちか」の文字を標準文字で表してなるところ、「駅」の漢字が「えき」と、「近」(い)の漢字が「ちか」(い)と読むことが広く知られている実情を踏まえるならば、その構成文字中の「えき」の文字部分が「駅」の漢字を、「ちか」の文字部分が「近」の漢字をそれぞれ認識させるものといえることから、「えきちか」と表された本願商標からは「駅に近い」の意味合い、「駅近」の漢字を容易に認識させるものといえる。
そして、「えきちか」又は「駅近(えきちか)」の文字は、別掲1のとおり、「駅に近いこと」を表示する語として普通に使用されている状況が認められるところである。
また、本願の指定役務との関係においても、原審で示した事例のほかに、別掲2のとおり、「えきちか」又は「駅近(えきちか)」の文字が、駅に近い物件であることを示すものとして普通に使用されている状況が認められるところである。
そうとすると、本願商標を、その指定役務に使用する場合、これに接する取引者、需要者は、それが「駅に近い建物もしくは土地に関する役務」であると容易に理解するといえるから、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということができるものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(2)請求人の主張について
請求人は、「本願商標は、ひらがな4文字で『えきちか』と横書きしたものであり、これからは特定の意味をくみ取ることはできないこと、『駅近(えきちか)』のようにその読み方が、平仮名で表記されているものもあるが、このカッコ内の『えきちか』は、いわゆるルビと同じで、漢字の『駅近』と一体に用いられて初めて機能するもので、単に平仮名を4文字羅列した本願商標とは異なる」旨主張しているが、本願指定役務との関係において、「えきちか」の文字が「駅近」の漢字を容易に想起させ、「駅に近い」ことを認識させることは上記(1)のとおりであり、たとえ、本願商標が平仮名のみで表されたものであるとしても、これに接する取引者、需要者は、該文字から「駅近」の漢字、さらには、「駅に近い」という意味合いを理解するといえるものであるから、請求人の主張は採用することはできない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することはできない。
したがって、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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