Trademark Appeal Case
地名と一般名称の結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2013−20524(T2013−20524/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「Asia Girls Collection」の文字を標準文字で表してなり、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成24年6月13日に登録出願され、その後、指定役務については、当審における平成25年10月22日受付の手続補正書により第41類「ファッションショーの企画・運営又は開催,ファッションショーの企画・運営又は開催に関する情報の提供」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『Asia Girls Collection』の欧文字を標準文字で横書きしてなるところ、その構成中の『Asia』の文字は『六大州の一つ。東は日本、北はシベリア、南はインドネシア、西はトルコ・アラビアにわたる地域。』を意味する『アジア』の表記として使用されており、また、『Girls』の文字が『少女。女の子』を意味する『ガール』の英語表記『girl』の複数形であり、さらに、『collection』の文字は、本願指定役務との関係においては『有名デザイナーなどが発表する、そのシーズンの一連の新作。また、その発表会』の意味を理解させる『コレクション』の英語表記『Collection』として、それぞれ一般に知られ、親しまれている語である。また、若い女性向けの衣装の発表会を『ガールズコレクション』等と、使用されている実情も認められる。さらに、『広辞苑第六版』には、上記したコレクションの意味が『ファッションショー』の語と関連しているものであることが記載されている事実も認められる。これらの実情からすると、『Asia Girls Collection』の文字からなる本願商標は、これを本願指定役務に使用するときには、『アジア地域における少女向けの服装に関するファッションショー』の意味合いを容易に理解し、認識させるものであるから、単に役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「Asia Girls Collection」の欧文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「Asia」の文字は、「アジア」の意味を、「Girls」の文字は、「girl」の複数形であって、「女の子たち。少女たち。」程の意味を、「collection」の文字は、「集合。収集物。コレクション(デザイナーが一シーズンに売り出す衣服、またはファッションショーに出品する衣服の展示)」の意味を表すものであり(いずれも「研究社 新英和辞典」株式会社研究社)、それぞれ一般に知られ、親しまれている語である。
そして、本願の指定役務を取り扱う業界においては、ファッションショーの開催地の名称と「コレクション(COLLECTION)」の文字を組み合わされたものは、例えば、「パリコレクション」、「ミラノコレクション」、「ベルリンコレクション」等が、パリ、ミラノ、ベルリンといった各都市で開催されるファッションショーの名称として、また、「アジアコレクション」がアジア地域で開催されるファッションショーの名称として使用されている事実がある。
なお、アジア地域で開催される衣服以外の商品の展示会・見本市についても、「メディカル・フェア・アジア」、「アジアメディカルショー」、「アジアゲームショー」、「アジア・フードショー」などのように、「アジア」の文字を含む名称として、使用されているものである。
さらに、ファッションショーの内容を表示するものとして、該「コレクション(COLLECTION)」の文字が組み合わされた「ガールズコレクション」、「メンズコレクション」、「レディースコレクション」、「KIDS COLLECTION」等の表示が使用され、それぞれ「若い女性向けファッションショー」、「男性向けファッションショー」、「女性向けファッションショー」、「子供向けファッションショー」の意味合いとして理解されているものである。
加えて、開催地の名称と「GIRLS COLLECTION(ガールズコレクション)」の文字が組み合わされた、「Seoul Girls Collection(ソウルガールズコレクション)」の表示が使用されているものである。
そして、上記実情については、別掲の新聞記事情報及びインターネット情報から窺い知ることができる。
そうすると、本願商標の構成中の「Asia」の文字は、ファッションショーの開催地を表し、「Girls Collection」の文字は、「若い女性向けのファッションショー」を表すものと理解されるものであるから、これらを組み合わせて表された「Asia Girls Collection」の文字は、「アジアで開催される若い女性向けのファッションショー」程の意味合いを表すものとして理解されるというのが相当である。
してみれば、本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「アジアで開催される若い女性向けファッションショーの企画・運営又は開催、アジアで開催される若い女性向けファッションショーの企画・運営又は開催に関する情報の提供」であるという程の意味合いとして理解するに止まるものであるから、本願商標は、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、過去の登録例をあげ、「本願商標は、その構成態様から一体的に捉えられるべきであるし、その構成中の『Asia』、『Collection』のそれぞれの語義からすれば、本願商標は全体として、『アジア地域における少女向けの服装に関するファッションショー』といった一義的な意味合いを認識させるものではない。また、本願商標が『アジア地域における少女向けの服装に関するファッションショー』の如き意味合いを暗示させる場合があるとしても、これが直ちに特定の役務の質等を表示する語句として、取引上使用されている事実はない。よって、本願商標は造語と判断されるべきものであり、直ちに特定の役務の質を認識させるものではない。」旨を主張している。
しかしながら、「Asia Girls Collection」の文字が、取引上普通に使用されていないとしても、上記(1)のとおり、本願の指定役務を取り扱う業界における実情を踏まえれば、本願商標は、「アジアで開催される若い女性向けのファッションショー」の意味合いを無理なく理解させるものであって、本願の指定役務の質(内容)を表示するものというべきである。
したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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