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結論

勝訴(請求認容)

結合商標の品質誤認

審判番号
不服2014−5597(T2014−5597/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「弾性密着剤」の文字を標準文字で表してなり、第1類「工業用のり及び接着剤」及び第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」を指定商品として、平成25年6月7日に登録出願されたものである。

そして、その指定商品については、当審における平成26年3月26日付け手続補正書により第1類に属するすべての指定商品が削除された結果、第16類「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」となったものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、その構成中に、塗料が定着しにくい素材に下塗りすることで塗料の強力な密着が得られる商品である『プライマー(下塗り剤)』を直感させ、又はその一般的な名称若しくは別称としてその種業界において普通に使用されている『密着剤』の文字を有してなるものであるから、これを本願の指定商品に使用するときは、恰もそれが『プライマー(下塗り剤)』の一種であるかの如く、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、「弾性密着剤」の文字を標準文字で表してなるところ、各構成文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔に外観上まとまりよく一体に表現されているものである。

そして、その構成中の「弾性」の文字が「外力によって形や体積に変化を生じた物体が、力を取り去ると再び元の状態に回復する性質。」、「密着」の文字が「ぴったりと付着すること。」、「剤」の文字が「各種の薬を調合すること。また、その薬。」の意味(広辞苑第6版)を有するものであるところ、いずれの語も、それぞれ本願の指定商品「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」との関係において、商品の特徴を表すものとして使用されている実情があるものの、他方、「密着」と「剤」の文字とを結合してなる「密着剤」の文字が、本願の指定商品の分野において、商品の一般名称又は商品の品質を具体的に表すものとして、取引上普通に使用されている実情を見いだすことはできない。

そうとすると、下塗り塗料であるプライマーにおいて、塗料の密着性を高めるために「密着剤」の語が使用される場合があるとしても、塗料の一種であるプライマーと本願の指定商品である「事務用又は家庭用ののり及び接着剤」とは商品分野が異なるものであり、両分野の関連性が強いとまでいえるものではない。

以上からすれば、本願商標は、標準文字で一連に表された構成において、「弾性」と「密着(剤)」の語とに特段の軽重の差はなく、全体が一体不可分の商標と認識されるものというのが相当であり、構成中の「密着剤」の文字部分のみに着目して、該文字部分がプライマーの品質を表示するものとして直ちに認識されるとはいい難いものである。

してみれば、本願商標をその指定商品に使用しても、商品の品質の誤認を生じるおそれはないというのが相当であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当するものではない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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