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Trademark Appeal Case

「健康エステ」の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−745(T2014−745/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「健康エステ」の文字を標準文字で表してなり、第44類「美容,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,整体」を指定役務として、平成25年5月10日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『健康エステ』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中の『エステ』の文字部分が『総合美容』を意味し、美容業界においては『健康維持を目的とするエステ』が一般に認識されていることよりすると、これを本願指定役務中『美容』等に使用しても、『健康維持を目的とする総合美容』を理解させるに止まるものであるから、単に役務の質(内容)を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における審尋の要旨

当審において、平成26年7月29日付けで通知した審尋の要旨は、別掲のとおりである。

4 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、「健康エステ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「健康」の文字は、「身体に悪いところがなく、心身が健やかなこと」の意味を有し、また、「エステ」の文字は、「美顔、痩身、無駄毛の脱毛などを行う全身美容。」を意味する「エステティック」の略称、若しくは、「全身美容を行う美容院。」を意味する「エステティックサロン」の略称を表すものである。

そして、本願の指定役務を取り扱う業界において、健康をサービスの目的や効果にうたうエステティックサロンや、美容と共に健康の効果を求める需要者が存在している実状、さらに、複数の事業者が「健康エステ」の文字を店名と共に使用している実状が、前記3の審尋で示した新聞記事情報及びインターネット情報によって認めることができる。

そうとすれば、「健康エステ」の文字からなる本願商標は、その指定役務中「美容」に使用される場合、これに接する需要者、取引者に「健康をサービスの効果や目的とする美容の提供」または、「健康をサービスの効果や目的とするエステティックサロン」程の意味合いを理解させるにすぎず、単に役務の質を表示するものというのが相当である。

したがって、本願商標は、役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるから商標法第3条第1項第3号に該当し、「美容」以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。

なお、請求人は、同第3条第2項に該当する旨は主張しておらず、また、職権をもって調査するも、本願商標が同項に該当するとすべき事情は見いだすことができなかった。

(2)請求人の主張について

請求人は、審尋で提示した新聞記事情報やインターネット情報に「健康エステ」についての具体的意味合いが記載されていないなどと指摘した上で、本願商標は、特定の観念を生じさせない一種の造語であって、一般に使用されていないものであるから、自他役務識別力を有する旨主張している。

しかしながら、「健康エステ」の文字は、上記(1)のとおり、「健康」及び「エステ」の語義、本願の指定役務を取り扱う業界における実状を踏まえれば、「健康をサービスの効果や目的とする美容の提供」または、「健康をサービスの効果や目的とするエステティックサロン」程の意味合いを表すものと、理解、認識させるものといえる。

また、商標登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号の役務の質の表示に該当するというためには、取引者、需要者が役務の質を表示するものとして認識するものであれば足りるといえるのであって、実際に役務の質を表示するものとして使用されていることまでは必ずしも必要としないと解されるものである(平成13年(行ケ)第207号 東京高裁平成13年12月26日判決言渡参照)から、一般に使用されていないことをもって、同号に該当しないということはできない。

したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

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