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Trademark Appeal Case

「抗ロコモ」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−7698(T2014−7698/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「抗ロコモ」の文字を標準文字で表してなり,願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成25年1月17日に登録出願,その後,指定商品については,原審における同年9月13日付け手続補正書により,第5類「各種ビタミンを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,各種ミネラルを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,キノコ類を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,野菜を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,果実を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,魚貝類を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,海藻類を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,スッポンを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,マムシを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,牛乳を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,植物エキスを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,プロポリスを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,ローヤルゼリーを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,穀物を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,茶エキスを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品」,第16類「新聞,雑誌,印刷物」,第29類「加工野菜及び加工果実,梅干し」及び第30類「コーヒー,コーヒー豆,茶」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は,「本願商標は,『抗ロコモ』の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の『ロコモ』は,『ロコモシンドローム』あるいは『ロコモティブシンドローム』の略で,『骨や筋肉の病気が原因で介護が必要になる状態(運動器症候群)』を表す語であって,その予防をすることを『抗ロコモ』という。また,近年,『抗ロコモ』をテーマにした機能性食品等の注目が高まりつつあり,その有用な素材の紹介がなされている実情にある。そうすると,本願商標をその指定商品中『各種ビタミンを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品』等の栄養補助を目的とする各種加工食品に使用するときには,これに接する取引者,需要者をして,該商品が『ロコモシンドロームを予防するための商品』あるいは『ロコモティブシンドロームを予防するための商品』であること,すなわち単に商品の品質,用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であると理解するにとどまる。したがって,本願商標は,商標法3条1項3号に該当し,本願商標を上記意味の商品以外の商品に使用するときには,商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから,同法4条1項16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標が商標法3条1項3号に該当することについて

本願商標は,前記1のとおり,「抗ロコモ」の文字を標準文字で表してなるところ,該構成中「ロコモ」の文字部分は,「現代用語の基礎知識(2013年1月1日発行)」において「ロコモティブシンドローム」が「運動器症候群。身体機能を担う筋,骨格,神経系の障害のために要介護になる危険性が高い状態。略してロコモ。」と掲載されていることからすれば,「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)」を省略したものと理解させるといえる。

そして,「抗ロコモ」の語は,「ロコモティブシンドローム(運動器症候群)を予防すること」といった意味合いで,原審で提示した事実以外にも,別掲のとおり使用され,抗ロコモに有用な栄養素材が紹介されるなどの事実が見受けられる。

そうすると,本願商標をその指定商品中,栄養補助を目的とする各種加工食品,すなわち,第5類「各種ビタミンを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,各種ミネラルを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,キノコ類を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,野菜を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,果実を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,魚貝類を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,海藻類を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,スッポンを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,マムシを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,牛乳を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,植物エキスを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,プロポリスを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,ローヤルゼリーを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,穀物を主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品,茶エキスを主原料としてなる粉末状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状の加工食品」に使用しても,これに接する取引者,需要者は,ロコモティブシンドローム(運動器症候群)を予防するためのものであることを認識するにとどまるというのが相当である。

そして,本願商標は,標準文字で表してなるものであって,何らの特殊なデザイン化等もされているものではないから,普通に用いられる方法で表示するものである。

してみれば,本願商標は,その指定商品中,上記指定商品との関係において,商品の品質,用途を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから,商標法3条1項3号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は,他の登録例を挙げ,これらが登録されている以上,本願商標も登録されるべきである旨主張する。

しかしながら,登録出願に係る商標が商標登録の要件を具備しているか否かについては,当該商標の構成態様と,指定商品の取引の実情等に基づいて,個別具体的に,査定時又は審決時において,当該商標がその指定商品に使用された場合,その商標に接した取引者,需要者がどのような認識をするかによって,判断されるものである。

そして,本願商標については,すでに述べたとおり,「抗ロコモ」の文字全体としても使用され,抗ロコモに有用な栄養素材が紹介されるなどの事実が見受けられることから,上記(1)のとおり判断するべきであって,請求人の上記主張は採用することができない。

イ 請求人は,「ロコモティブシンドローム」の認知度は17.3%又は26.6%に過ぎないから,本願商標は「普通に用いられる方法で表示する標章」には該当しない旨,主張する。

しかしながら,商標法3条1項3号にいう「普通に用いられる方法」とは,登録出願に係る商標の「表示の方法」が普通であることであって,商標が「普通に用いられる」ことを要求しているものではない。また,商標法3条1項3号は,取引者,需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき,それ故に登録を受けることができないとしたものであって,該表示態様が,商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか,現実に使用されている等の事実は,同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべき(東京高裁 平成12年(行ケ)第76号)である上,「抗ロコモ」の語については,既に述べたとおり,現実に使用されている事実も発見できるものである。

したがって,請求人の上記主張は採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり,本願商標は,商標法3条1項3号に該当するものであって,登録することができない。

したがって,本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取り消すことができない。

よって,結論のとおり審決する。

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