sokuhyo

Trademark Appeal Case

不使用取消と使用の立証

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2014−300302(T2014−300302/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2512348号商標(以下「本件商標」という。)は、「一番風呂」の漢字を横書きしてなり、平成2年11月17日に登録出願、第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同5年3月31日に設定登録され、その後、同16年4月14日にその指定商品を、第5類「薬剤,衛生マスク,オブラート,カプセル,生理用ナプキン,生理用パンティ,ばんそうこう」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の指定商品中『薬剤』について登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由として、本件商標は、その指定商品中『薬剤』について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれもが使用した事実がないから、その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである旨主張している。

なお、請求人は、後記3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。

3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第7号証を提出した(審決注:証拠は、「甲第号証」として提出されているが、「乙第号証」と読み替える。また、単に「乙○」と簡略表記する場合がある。)。

(1)使用者について

被請求人は、本件の代理人である五洲薬品株式会社の代表者であり、被請求人が経営する五洲薬品株式会社に通常使用権を許諾し、五洲薬品株式会社(以下「通常使用権者」という。)において製造販売する薬剤、詳しくは、医薬部外品の薬用入浴剤に使用している。

通常使用権者は、医薬部外品製造品目追加許可申請書(乙1)の「新たに製造する品目」欄に、本件商標名と同名の「一番風呂」を表記して申請し、医薬部外品製造品目追加許可書(乙2)として、厚生大臣より認可を受けている。

(2)本件の第一使用例

ア 第一使用例は、小袋表面に「Bath Fragrance」を表示した内容量25g入りの薬用入浴剤であり、小袋裏面の中央上部に本件の商標「一番風呂」を表示し、通常使用権者のオンラインショップ(インターネット)にて通信販売している(乙3)。

イ 本件の商標は、小袋裏面に表示しているものの、「一番風呂」の後に、商標登録を示すマルR(以下「(R)と表す。」)を表示しているので、本件は使用状態にあるといえる。

ウ 2013年11月から今日に至る第一使用例の通信販売実績を乙第4号証にて示す。

(3)本件の第二使用例

ア 第二使用例は、分包表に「お肌にやさしい八草の湯」を表示した内容量25g入りの薬用入浴剤であり、分包表の右下と分包裏の中段に、本件商標「一番風呂」を表示し、通常使用権者において製造販売している(乙5)。

イ 分包表に表示する「一番風呂」は、その後に商標登録を示す(R)を表示し、しかも全体を長円内に表示しているし、分包裏に表示する「一番風呂」は、販売名欄に記載するものであるから、本件は使用状態にあるといえる。

ウ 上記分包の20包入り包装箱において、箱平面、箱正面、箱左側面、箱右側面の四面に本件商標「一番風呂」を表示している(乙6)。

エ 包装箱に表示する全ての「一番風呂」は、その後に商標登録を示す(R)を表示し、全体を長円内に表示している。

オ 平成26年1月1日から3月31日に至る第二使用例の直販売実績を乙第7号証にて示す。

(4)したがって、本件は上記理由(1)ないし(3)によっても明らかな如く、本件商標を使用しているので、本件は使用状態にあるといえる。

4 当審の判断

(1)被請求人の提出に係る乙各号証によれば、以下の事実が認められる。

ア 乙第3号証の上段の小袋表面には、「Bath Fragrance(R)/skin care type」「BATH SALT」との記載、下段の小袋裏面には、「Bath Fragrance(R)/skin care type」「薬用入浴剤 一番風呂(R)」「製造販売元 五洲薬品株式会社」との記載が認められる。

イ 乙第4号証には、「売上ID 39947278」「配送先ID 40070534」「発注日 2013/11/7」「商品名 バスフレグランス スキンケアタイプ」「顧客ID 29283712」「名前 小竹島」などの記載が認められる。

(2)上記(1)で認定した事実及び被請求人の主張により、商標法第50条第2項で規定する被請求人が証明すべき事項について、以下のとおり判断する。

ア 使用商標について

乙第3号証の小袋裏面には、「一番風呂(R)」との記載があり、本件商標と同一の構成からなる「一番風呂」の漢字が記載されていることから、本件商標と社会通念上同一の商標が使用されているということができる。

イ 使用者について

被請求人は、五洲薬品株式会社の代表者であり、被請求人が経営する五洲薬品株式会社に通常使用権を許諾している旨主張していることからすれば、五洲薬品株式会社は、被請求人(商標権者)から本件商標について黙示の使用許諾がなされているものと推認され、本件商標の通常使用権者とみて差し支えないものである。そして、乙第3号証の小袋裏面には、「薬用入浴剤」「製造販売元 五洲薬品株式会社」との記載がある。

そうすると、「薬用入浴剤」に係る商標の使用者は、通常使用権者である五洲薬品株式会社ということができる。

ウ 使用商品について

前記アの商標が使用されている商品「薬用入浴剤」は、本件取消し請求に係る指定商品「薬剤」に含まれる商品である。

エ 使用時期について

乙第4号証に記載されている「商品名 バスフレグランス スキンケアタイプ」の表示は、乙第3号証の小袋表面及び裏面に記載されている「Bath Fragrance/skin care type」の片仮名表記と認められることから、乙第4号証に記載された「商品名 バスフレグランス スキンケアタイプ」は、乙第3号証に表示された商品であるということができる。

そうすると、通常使用権者である五洲薬品株式会社は、「薬用入浴剤 一番風呂」と表示された「薬用入浴剤」を、「顧客ID 29283712」とする「小竹島」より、2013年11月7日に注文を受けたものということができるから、その後、注文された商品が引き渡されたものと十分推認することができる。

オ 小括

上記アないしエによれば、通常使用権者は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる商標を、本件審判の請求の登録前3年以内(2013年(平成25年)11月7日ないし2014年(平成26年)5月15日)に日本国内において、取消請求に係る指定商品中の「薬剤」に含まれる商品「薬用入浴剤」について使用したということができる。

(3)まとめ

以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標(社会通念上同一と認められる商標含む。)を、その取消請求に係る指定商品「薬剤」に含まれる商品「薬用入浴剤」について、通常使用権者が使用していたことを証明したものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。