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Trademark Appeal Case

複合商標の要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−17091(T2013−17091/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第7類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年8月7日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、同25年4月15日付け手続補正書(受付番号51300789438)により、第7類「電気式ワックス磨き機,カーペット・床又は壁用洗浄装置,業務用吸込式掃除機,家庭用吸込式掃除機,塵埃等排出用送風機,電気掃除機,清掃用塵埃排出装置,香水及び殺菌剤散布用の電気掃除機の附属品,電気式床洗浄装置,電気式床磨き機,カーペット清掃機械,床清掃機械,電気式カーペット清掃機,電気式スチームクリーナー,電気式スチーム洗浄機,電気式スチームモップ,高圧洗浄機,圧縮機,電気掃除機用ノズル及びホース,洗濯機用ノズル及びホース,電気掃除機用集塵袋,紙製の電気式掃除機用使い捨て集塵袋,電気掃除機用フィルター,機械用ベルト,家庭用及び台所用電動器具,洗濯機,空気冷却器,食器洗浄機,混合機,家庭用電気式ミキサー,フードプロセッサー(電気式のもの),切断装置,電気式チョッパー,電気式切さい機,電気式肉切り機,電気式野菜切り機,電気式缶切,家庭用電気式ジューサー,飲料加工用の機械器具,エスプレッソにも使用できる電気式コーヒー豆ひき器,電気式コーヒーミル,コーヒー豆ひき器(手動式のものを除く。),醸造用機械,アイスクリーム製造機,家庭用調理用電動ナイフ,アイアニングマシン,スチーム式アイロン」に補正されたものである。

なお、請求人(出願人)が平成25年4月15日付けで提出した手続補正書(受付番号51300792197)は、当審において、要旨を変更するものとの理由により、補正却下の決定があり、すでに当該処分が確定している。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第5472749号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成20年4月28日に登録出願され、第11類「家庭用電熱用品類」を指定商品として、同24年2月24日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、光沢感を表した黒色の円図形の内側周縁に沿って白抜きの円を描き、その中央に両端を白抜きの円に接するやや右上がりの横線、中央左部に横線に交差してやや右に傾けた2本の縦線(左の縦線は上端を、右の縦線は下端を白抜きの円に接する。)、縦線の右、横線の下に接するようにやや右に傾けて太字で書した「OOVER」の欧文字をそれぞれ白抜きで表してなる図形を配し、その下に、少し間を空けて、該図形よりもやや広い幅の範囲内に、「PLATINUM」の欧文字を横書きした構成よりなるものである。

そして、その構成中の「PLATINUM」の欧文字は、黒色の線で傾斜なく、各文字も「OOVER」の2倍程大きく表されているものであり、これらが相俟って、本願商標は、上段の図形部分と下段の文字部分とが視覚上分離して看取されるものである。

また、構成中の「OOVER」の欧文字は、辞書等に載録の見当たらない造語であるから、特定の観念は生じないものであり、一方、下段の「PLATINUM」の欧文字は、「プラチナ(白金)」の意味を有し、「プラチナム」及び「プラチナ」の読みを有する英語の成語として、広く一般に親しまれている語であるから、本願商標は、上段部分と下段部分において、互いに観念的なつながりはなく、全体及び上段部分としては、特定の観念は生じないが、下段部分については、「プラチナ(白金)」の観念が生じ得る。

そうとすれば、本願商標の上段部分と下段部分は、少し間を空けて配置され、図形と文字という明らかな違いに加えて、上段の図形の構成中の「OOVER」の欧文字と下段の「PLATINUM」の欧文字を比べても、各文字の大きさ、書体、配色等を異にすること、上段の図形部分は大きく表示されており見る者の注意を相当程度引く一方で、下段部分である「PLATINUM」も十分認識できる大きさ、態様で顕著に表示されていること、「OOVER」と「PLATINUM」に観念的なつながりはなく、「PLATINUM」からは「プラチナ(白金)」の観念が生じ、相当程度の識別力を有すると考えられること等に照らすと、本願商標は、上段部分と下段部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているということはできず、分離して観察することが可能というべきである。

よって、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中、顕著に表されている「PLATINUM」の文字部分を分離、抽出し、この文字部分をもって取引に資されることも少なくないというのが相当であり、本願商標からは、構成中の「PLATINUM」の文字に相応して、「プラチナム」及び「プラチナ」の称呼並びに「プラチナ(白金)」の観念を生じ得るものである。

一方、引用商標は、前記2のとおり、「platinum」の欧文字と「プラチナ」の片仮名を上下2段に表してなるところ、該構成文字に相応して、「プラチナム」及び「プラチナ」の称呼並びに「プラチナ(白金)」の観念を生じるものである。

そこで、本願商標と引用商標の類否について検討するに、両商標は、共に「プラチナム」及び「プラチナ」の称呼並びに「プラチナ(白金)」の観念を生じるものであるから、両者は、称呼及び観念を共通するものである。

そうとすると、本願商標と引用商標は、外観上、本願商標の構成中の「PLATINUM」と引用商標の構成中の「platinum」とが、大文字と小文字の相違があるとしても、文字綴りを同一にすることから近似した印象を有し、また、称呼及び観念を共通にすることから、互いに相紛らわしい類似の商標といわざるを得ないものである。

そして、本願商標の指定商品中「電気式ワックス磨き機,カーペット・床又は壁用洗浄装置,家庭用吸込式掃除機,電気掃除機,香水及び殺菌剤散布用の電気掃除機の附属品,電気式床洗浄装置,電気式床磨き機,カーペット清掃機械,床清掃機械,電気式カーペット清掃機,電気式スチームクリーナー,電気式スチーム洗浄機,電気式スチームモップ,高圧洗浄機,電気掃除機用ノズル及びホース,洗濯機用ノズル及びホース,電気掃除機用集塵袋,紙製の電気式掃除機用使い捨て集塵袋,電気掃除機用フィルター,家庭用及び台所用電動器具,洗濯機,食器洗浄機,家庭用電気式ミキサー,フードプロセッサー(電気式のもの),電気式チョッパー,電気式切さい機,電気式肉切り機,電気式野菜切り機,電気式缶切,家庭用電気式ジューサー,エスプレッソにも使用できる電気式コーヒー豆ひき器,電気式コーヒーミル,コーヒー豆ひき器(手動式のものを除く。),家庭用調理用電動ナイフ」は、引用商標の指定商品「家庭用電熱用品類」と同一又は類似するものである。

してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものと判断するのが相当である。

なお、請求人は、本願商標について、仮に、「HOOVER」の欧文字を含む図形部分と、「PLATINUM」の文字部分とが視覚上分離して看取し得るとしても、該図形部分に比して「PLATINUM」の文字部分が、取引者及び需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるとはいえないから、該文字部分のみが分離、抽出され、それのみをもって取引に資されるというのは極めて不自然であり、両商標が「プラチナ」の称呼及び観念を共通にする場合があるとしても、外観及び他の称呼において明確に区別できるものであるから、両商標の外観、称呼及び観念を総合的に判断すれば、商品の出所を混同させるおそれはない旨主張している。

また、請求人は、近年、「プラチナ」の語が物のグレードや価値が優れていることを誇称的に表すものとして使用されていることは周知の事実であるから、本願商標のように「PLATINUM」の文字が、それ以外の支配的な部分に付加するように配置されている構成であれば、これに接する需要者は、それが使用されている商品の分野を問わず、グレードや価値が優れていることを示す語であると類推する旨、または、プラチナが抗菌作用や抗酸化作用を有し、昨今、プラチナを発生させる家電製品が販売されていることからすれば、現時点において、本願商標の構成中の「PLATINUM」の文字部分は、指定商品の機能等を表示する文字にすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないというべきであって、該文字部分のみを引用商標と比較して、類否を判断すべきではない旨主張している。

しかしながら、本願商標は、上段の図形部分と下段の文字部分が分離して看取され、かつ、「PLATINUM」の文字が顕著に表されているものであり、加えて、上段の図形部分が「HOOVER」の文字を表すものとして採択されたものであるとしても、「H」と思しき文字部分は相当程度図案化され、直ちに特定の文字を表したものとして看取し難いものであること、仮に「HOOVER」の文字を表したものと認識された場合であっても、「HOOVER」と「PLATINUM」の語に観念的なつながりは見当たらず、これらをも踏まえれば、本願商標から「PLATINUM」の文字部分を分離、抽出し、該文字部分をもって取引に資されることも少なくないというべきである。

そして、指定商品に係る分野において、「PLATINUM」の文字が、商品のグレードや価値が優れていることを誇称的に表すものとして、又は、プラチナを発生させることを表すものとして普通に使用されているという実情は見いだせないから、本願商標のかかる構成においては、構成中の「PLATINUM」の文字部分が指定商品の品質(機能)を表したものと認識されるとはいい難い。

よって、請求人の主張は採用することはできない。

さらに、請求人は、引用商標と併存している商標登録で、その構成中に「Platinum(PLATINUM)」の文字を有する登録例(審決例)を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張している。

しかしながら、請求人の挙げる登録例は、本願商標とは、商標の構成態様等において相違し、事案を異にするものであって、そのような例が存することをもって、本願商標と引用商標の類否についての上記認定、判断が左右されないものであるから、請求人のかかる主張も採用することはできない。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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