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Trademark Appeal Case

結合商標の称呼類似判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−13429(T2014−13429/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第19類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、2013年2月21日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成25年6月19日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同26年1月17日付け手続補正書により、第19類「金属板を埋め込んだアスファルト製又はコンクリート製の伸縮継手材」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『マトリックス』の片仮名及び『MATRIX』の欧文字を二段にゴシック体で表してなる登録第1131794号商標(以下「引用商標」という。)と類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、それぞれ同じ書体、同じ大きさで表された「MATRIX」の欧文字と「502」の数字とを半角程度のスペースを介して一連に表してなるものであり、全体として、外観上まとまりよく一体に構成されており、これより生ずる「マトリックスファイブオーツー」、「マトリックスゴーゼロニ」又は「マトリックスゴヒャクニ」の称呼も、無理なく一連に称呼できるものである。

また、本願商標の構成中の「MATRIX」の欧文字は、例えば、「ランダムハウス英和大辞典第2版」(株式会社小学館発行)において、「(他のものの発生・形成・発展のもととなる)母体,基盤」の意味を有するほか、本願の指定商品との関係では、「固着料:砂,砂利などの大きな骨材を固着させるセメントなどの細かい材料」の意味を有するものとして載録されており、同じく「502」の数字は、一般に商品の品番、型番等を表すための記号、符号として類型的に使用されていることから、これらの文字及び数字はいずれも自他商品の識別力がないか、又は、極めて弱いものと判断するのが相当である。

そして、このように識別力がないか極めて弱い文字同士がまとまりよく一体に構成され、かつ、無理なく一連に称呼できる本願商標においては、その構成中のいずれかの文字のみに着目され、記憶されることなく、全体が不可分一体のものとして、取引者、需要者に認識される場合も少なくないといえる。

さらに、出願人(請求人)の提出に係る平成25年8月9日付け優先権証明書提出書及び当審における職権による調査によれば、出願人は、アメリカ合衆国において「重合体改質アスファルトからなるバインダー(接合剤)」を開発し、1989年以降、当該商品を使用した商品「アスファルト製埋設型伸縮継手装置」及び「道路舗装材料」に本願商標を継続的に使用しており、日本においては、平成19年に当該商品が「金属板を埋め込んだアスファルト製伸縮継手材」に使用され、従来の商品に比べて耐久性、防水性及び容易な施工性等の優れた特徴を有することを生かし、近年は、当該商品を使用した施工件数が増加している事実が認められることから、本願商標は、その指定商品の分野の取引者及び需要者に一定程度知られているとみるのが相当である。

そうしてみると、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中の「502」の数字部分を捨象して、「MATRIX」の文字部分のみを分離抽出して取引に資するというよりも、むしろ一体不可分の造語として認識するというのが相当であり、その構成全体に相応して、「マトリックスファイブオーツー」、「マトリックスゴーゼロニ」又は「マトリックスゴヒャクニ」の称呼が生ずるものであって、単に「マトリックス」の称呼及び「母体、基盤」の観念は生じないというべきである。

したがって、本願商標の構成中の「MATRIX」の文字部分から生ずる称呼及び観念をもって引用商標と対比し、本願商標と引用商標とが称呼及び観念において類似するとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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