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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「造語の称呼類似性」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2013−650039(T2013−650039/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2013−650039(T2013−650039/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「F」
争点(論点)
造語の称呼類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2013−650039(T2013−650039/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「F」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の称呼類似性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第21類に属する、日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2011年5月4日にRepublic of Koreaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2011年(平成23年)6月15日に国際商標登録出願されたものである。

その後、指定商品については、2014年6月11日付けで国際登録簿に記録された限定の通報があった結果、第21類「Non−electric pans;pot lids;non−electric pots;non−electric rice cooking pots;non electric pressure cookers;non−electric cooking pots and cauldrons;non−electric hot pots;non−electric frying pans;hot pots,not electrically heated;sauce pans;(non−electric) stew−pans;(non−electric) cooking;pot sets;(non−electric) cooking pots;(non−electric) casserole pans;(non−electric) hot pots;non−electric deep fryers;frying pans;kitchen utensils;non−electric cooking utensils.」とされたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2085656号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和61年7月22日に登録出願、第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年10月26日に設定登録され、その後、2回にわたる商標権の存続期間の更新登録がなされ、平成21年3月25日に、指定商品を第21類「コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),手動式のコーヒー豆ひき器」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第2388256号商標(以下「引用商標2」という。)は、「FISCO」の欧文字と「フィスコ」の片仮名を2段に表してなり、平成元年5月30日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年3月31日に設定登録され、その後、2回にわたる商標権の存続期間の更新登録がなされ、同14年3月20日に、指定商品を第21類「家事用手袋」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「被服」とする指定商品の書換登録がされたものである。

以下、引用商標1と引用商標2をまとめていうときは、「引用商標」という。

3 当審の判断

本願商標は、別掲1のとおり、「FISSCOO」の欧文字と看取されるものであるところ、最後の「O」は、赤で表され、その文字上の右中央に小さな赤い球を配してデザイン化したものであって、かつ、該「O」の文字は、左側に配される「FISSCO」の欧文字と同書、同大、同間隔で書されていることからすれば、特徴的な文字を有する一体的な商標としての印象を与えるものである。

そして、「FISSCOO」の文字は、辞書類に載録された成語ではなく、特定の意味合いを有する語として慣れ親しまれているものといえないことからすれば、特定の観念を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は、我が国において最も親しまれている英語の読みに倣って称呼されるというのが相当であるところ、その構成の後半部である「COO」の文字部分については、「<ハトが>クークー鳴く。」を意味する「coo」を「クー」と、「動物園」を意味する「zoo」を「ズー」と発音し、また、「竹」を意味する「bamboo」を「バンブー」と発音する例に照らせば、「クー」と発音されるといえるものであるから、「フィスクー」の称呼を生ずるものであり、また、特定の観念を生じないものである。

他方、引用商標1は、別掲2のとおり、やや特徴のある「F」の文字を用いて「Fisco」の欧文字を表してなるところ、該文字は、辞書類に載録された成語ではなく、特定の意味合いを有する語として慣れ親しまれているものといえないことからすれば、特定の観念を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが相当である。

そうすると、引用商標1は、我が国において最も親しまれている英語の読みに倣って称呼されるというのが相当であるところ、その構成文字に照らせば「フィスコ」の称呼を生ずるものであり、また、特定の観念を生じないものである。

同じく、引用商標2は、前記2(2)のとおり、「FISCO」の欧文字と「フィスコ」の片仮名を2段に表してなるところ、その構成に照らせば、下段の片仮名は上段の欧文字の読みを特定する役割を果たすものと無理なく認識できるものであり、また、該欧文字は、辞書類に載録された成語ではなく、特定の意味合いを有する語として慣れ親しまれているものといえないことからすれば、特定の観念を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが相当である。

そうすると、引用商標2は、その構成文字に相応して、「フィスコ」の称呼を生ずるものであり、また、特定の観念を生じないものである。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成からなるものであって、外観上、明らかな相違を有するものであるから、互いに相紛れるおそれはない。

また、本願商標から生ずる「フィスクー」の称呼と、引用商標から生ずる「フィスコ」の称呼とを比較すると、両称呼は、語尾音における「クー」と「コ」に差異を有するところ、該差異音である「ク」及び「コ」は、いずれも破裂音であって強く響く音であることに加え、前者の「クー」の音は、長音を伴って比較的明瞭に発音されるものであるから、4音(長音含む)と3音という短い音構成からなる両称呼において、上記差異音が称呼全体に及ぼす影響は決して小さいとはいえず、これらを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が相違したものとなり、互いに聴き誤るおそれはないというべきである。

さらに、本願商標と引用商標とは、上記のとおり、いずれも特定の観念を生ずることのないものであるから、観念において類似するものとはいえず、相紛れるおそれはない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない、非類似の商標というのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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