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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2013−15489(T2013−15489/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ホイルペーパー」の文字を標準文字で表してなり、第16類「アルミと紙を張り合わせた2層構造の家庭用食品包装用シート」を指定商品として、平成24年8月3日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『ホイルペーパー』の文字を標準文字で表してなるところ、『ホイル』は『金属を薄く延ばしたもの。箔(はく)。』の意味を、『ペーパー』は『紙』をそれぞれ意味する語として広く知られているから、本願商標は『ホイル』と『ペーパー』の二語から構成されていることが容易に認識でき、食品包装用シートを取扱う業界においては、金属箔(特にアルミニウム箔)と紙を貼り合わせた商品が取扱われている実情が認められることからすると、全体として『金属箔(アルミ箔)と紙』程の意味合いが看取される。そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、『金属箔(アルミ箔)と紙とからなるもの』であると認識するにとどまり、単に商品の原材料(材質)、品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないと判断するのが相当である。また、本願商標は、使用をされた結果需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができるものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号について

本願商標は、前記1のとおり「ホイルペーパー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ホイル」の文字は、「金属を薄く延ばしたもの。箔(はく)。」の意味を有する語であり、「ペーパー」の文字は、「紙」の意味(いずれも広辞苑第六版)を有する語であるから、構成全体として「金属箔(アルミ箔)と紙とからなるもの」ほどの意味合いを認識させるものである。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、「金属箔(アルミ箔)と紙とからなるもの」であるという、商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというべきである。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。

(2)商標法第3条第2項について

請求人は、20年以上もの間、一貫して本願商標を付した商品を継続的に販売し、指定商品を扱う分野においては、本願商標を請求人の商品を表示するものとして、需要者らに認識されているものである旨を主張するとともに、その証拠として、平成25年2月20日付け手続補足書(「以下「補足書1」という。)、平成25年8月9日付け手続補足書(「以下「補足書2」という。)及び平成26年9月18日付け手続補足書(「以下「補足書3」という。)において、甲第1号証ないし第11号証を提出した。

ア そこで、請求人の主張及び提出に係る甲各号証によれば、以下の事実が認められる。

(ア)請求人は、「ホイルペーパー」の文字からなる商標を、商品「アルミと紙を張り合わせた2層構造の家庭用食品包装用シート」について、平成2年(1990年)3月から「リード」ブランド内のペットネームとして使用を開始し、現在まで継続して使用している(補足書1:甲第2号証ないし甲第4号証、補足書3:甲第11号証等)。

(イ)「ホイルペーパー」の文字の使用態様は、「リード」の商標とともに使用されているものの、いずれも該文字部分が中央に大きく目立つ態様で商品に表示されており、また、該文字は、平成12年(2000年)に一度変更されているが、いずれの態様も本願商標と同一視できる範囲のものである。また、広告、新聞記事、雑誌などにおいても、本願商標と同一視できる範囲の「ホイルペーパー」の文字が使用されている(補足書1:甲第2号証ないし甲第4号証及び補足書3:甲第8号証ないし甲第11号証等)。

(ウ)株式会社インテージ出典の「SRI調理関連シート市場各年1月〜12月計」によれば、請求人が、商品「アルミと紙を張り合わせた2層構造の家庭用食品包装用シート」に使用している商標(以下「使用商標」という。)は、平成7年(1995年)の販売金額が、3億4千万円、販売個数が96万5千個、平成14年(2002年)販売金額が、2億3千3百万円、販売個数が68万1千個、平成25年(2013年)の販売金額が、5千百万円、販売個数16万2千個である(補足書3:甲第6号証及び甲第7号証)。

(エ)株式会社富士経済発行の「トイレタリーグッズマーケティング要覧2010 No.3」(発行日 2010年8月3日)によれば、請求人の使用商標について、「10 レンジ・オーブンシート」のカテゴリーにおいて、「1.市場沿革 2000年 ホイルペーパー<リニュアール>」・・・「8.主要商品リスト メーカー名 ライオン 商品名 ホイルペーパー」と記載されている(補足書3:甲第8号証)。

(オ)「ホイルペーパー」の商標を付した本件商品のチラシや製品カタログ(2006年及び2014年)等が作成されたことが認められる(補足書1

:甲第3号証、補足書3:甲第10号証及び甲第11号証)。

(カ)書籍「クッキングペーパー活用レシピ」(1997年10月23日 著者押田洋子 PHP研究所発行)に、本件商品の写真と「ホイルペーパー」の文字の記載があり、本件商品を使用して作られた料理(絵)が掲載されている(補足書2:甲第2号証)。

(キ)雑誌「spoonpress」(2011年4月号)に、本件商品の写真と「ホイルペーパー」の文字の記載がある(補足書2:甲第4号証)。

イ さらに、当審における職権調査によれば、請求人以外の者が「ホイルペーパー」の文字を、本願指定商品に係る業界において使用している事実は発見できなかった。

ウ 小活

以上からすると、請求人は、20年以上にわたり、本件商標と外観において同視できる使用商標を使用して「家庭用食品包装用シート」を販売し、また、継続してその広告宣伝を行い、平成7年には、96万5千個販売、平成25年には、16万2千個販売と、販売数は減少したものの継続して販売されていることが認められる。

してみれば、本願商標は、その指定商品「アルミと紙を張り合わせた2層構造の家庭用食品包装用シート」について、請求人により使用をされた結果、取引者、需要者間において、請求人の業務に係る商品を表示する商標として、広く認識することができるに至ったものと認め得るところである。

したがって、本願商標は、その指定商品について、商標法第3条第2項が規定する要件を満たしているものである。

(3)まとめ

以上(1)及び(2)のとおり、本願商標は、同法第3条第1項第3号に該当するものであるとしても、同法第3条第2項の要件を具備するものである。

したがって、原査定は、取消を免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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