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Trademark Appeal Case

商標の称呼・観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2013−900411(T2013−900411/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5614673号商標の指定商品及び指定役務中、第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5614673号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成25年1月15日に登録出願、第3類「かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」並びに第30類、第35類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年7月30日に登録査定、同年9月13日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下に示すとおりのものであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第470624号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和29年4月3日に登録出願、第2類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同30年9月15日に設定登録されたものであり、さらに、平成18年2月22日に指定商品を第3類「化粧用染料,化粧用顔料,紅,染歯料,靴クリーム,靴墨」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第511785号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成からなり、昭和31年12月29日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同33年1月6日に設定登録されたものであり、さらに、平成20年6月18日に指定商品を第3類「せっけん(日本薬局方の薬用せっけんを除く。)」及び第5類「日本薬局方の薬用せっけん」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(3)登録第1607388号商標(以下「引用商標3」という。)は、「マダム」の片仮名を横書きしてなり、昭和36年8月29日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同58年7月28日に設定登録されたものであり、さらに、平成15年10月1日に指定商品を第3類「化粧品,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(4)登録第1663750号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲4のとおりの構成からなり、昭和50年5月16日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年2月23日に設定登録されたものであり、さらに、平成26年2月25日に指定商品を第3類「化粧品,香料類」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(5)登録第1829545号商標(以下「引用商標5」という。)は、「MADAM」の欧文字と「マダム」の片仮名とを上下二段に横書きしてなり、昭和57年5月29日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同60年12月25日に設定登録されたものであり、さらに、平成17年9月14日に指定商品を第3類「石けん類」とする指定商品の書換登録がされたものである。

以下、上記引用商標1ないし引用商標5をまとめて「引用商標」という場合がある。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

本件商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、その指定商品及び指定役務中の第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料」が引用商標の指定商品と類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、本件商標の登録は、その指定商品及び指定役務中、第3類に属する指定商品について取り消されるべきである。

4 取消理由通知

当審において、商標権者に対し、平成26年5月28日付けで通知した取消理由は、要旨以下のとおりである。

(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本件商標と引用商標との類否について

(ア)本件商標

本件商標は、別掲1のとおりの構成からなるところ、その構成中、「ADAME」の欧文字の左方に位置するものは、その外形的特徴から、スクリプト体の書体をもって表された「M」の欧文字に小さなリボン様の図形を付加したものとして看取され得るとみるのが相当である。

また、本件商標の指定商品中の「化粧品」等を取り扱う業界においては、その商品名等にフランス語を用いることもしばしばあるところ、我が国において、「婦人、奥様」の意味を有するフランス語「madame」は、一般に広く知られたものといえる。

そうすると、本件商標は、これに接する者をして、上記フランス語の「madame」の構成文字のうちの語頭の「m」について、大文字で表し、かつ、ある程度図案化したものとして把握、理解する場合も決して少なくないというべきである。

してみれば、本件商標は、その構成全体をもって、「MADAME」の欧文字を表してなるものと認識されるものであり、その構成文字に相応して、「マダム」の称呼及び「婦人、奥様」の観念を生ずるものである。

(イ)引用商標

a 引用商標1は、別掲2のとおり、「madame」の欧文字を筆記体で表してなるところ、該欧文字は、上述のとおり、「夫人、奥様」の意味を有するフランス語として、一般に広く知られているものであるから、これより、「マダム」の称呼及び「夫人、奥様」の観念を生ずるものである。

b 引用商標2は、別掲3のとおり、図形と筆記体で表してなる「madam」の欧文字とを組み合わせてなるものであるところ、該図形部分は、特定の称呼及び観念を生ずるものとはいい難いものである一方、該欧文字部分は、「夫人、奥様」の意味を有する英語として一般に広く知られた「madam」を表してなるものと認識されるものであるから、該欧文字部分に相応して、「マダム」の称呼及び「夫人、奥様」の観念を生ずるものである。

c 引用商標3は、「マダム」の片仮名を横書きしてなるところ、該文字は、「夫人、奥様」の意味を有する外来語として、一般に広く知られるものであるから、これより、「マダム」の称呼及び「夫人、奥様」の観念を生ずるものである。

d 引用商標4は、別掲4のとおり、図形と「MADAM」の欧文字及び「マダム」の片仮名とを組み合わせてなるものであるところ、該図形部分は、特定の称呼及び観念を生ずるものとはいい難いものである一方、該欧文字及び片仮名は、上述のとおり、いずれも「夫人、奥様」の意味を有する英語及び外来語として、一般に広く知られているものであるから、該文字部分に相応して、「マダム」の称呼及び「夫人、奥様」の観念を生ずるものである。

e 引用商標5は、「MADAM」の欧文字と「マダム」の片仮名とを上下二段に横書きしてなるものであるところ、該欧文字及び片仮名は、上述のとおり、いずれも「夫人、奥様」の意味を有する英語及び外来語として、一般に広く知られているものであるから、その構成文字に相応して、「マダム」の称呼及び「夫人、奥様」の観念を生ずるものである。

(ウ)本件商標と引用商標との対比

本件商標と引用商標とは、それぞれ上記(ア)及び(イ)のとおりの構成からなるものであるから、外観上、相違する。

また、本件商標と引用商標とは、いずれも「マダム」の称呼及び「夫人、奥様」の観念を生ずるものであるから、称呼及び観念において、同一のものである。

イ 本件商標に係る指定商品と引用商標に係る指定商品との類否

申立人は、本件商標の指定商品及び指定役務中、第3類に属する指定商品について取り消されるべきである旨申し立てているところ、その申立てに係る指定商品のうち、「せっけん類」は引用商標2及び引用商標5に係る指定商品と同じく、「化粧品」は引用商標1、引用商標3及び引用商標4に係る指定商品と同じく、「香料,薫料」は引用商標3に係る指定商品と、それぞれ同一又は類似のものである。

ウ 小括

上記ア及びイによれば、本件商標と引用商標とは、外観において相違するものの、称呼及び観念を同じくするものであるから、これらを総合勘案すれば、相紛れるおそれのある類似の商標というべきであり、また、本件商標の指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料」については、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品及び指定役務中、第3類「せっけん類,化粧品,香料,薫料」について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものと認められる。

5 商標権者の意見

商標権者は、前記4の取消理由に対し、何ら意見を述べるところがない。

6 当審の判断

本件登録異議の申立ては、本件商標の指定商品及び指定役務中の第3類「全指定商品」についてされたものであるところ、本件商標についてした前記4の取消理由は、妥当なものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品及び指定役務中、第3類「化粧品,せっけん類,香料,薫料」について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。

しかしながら、本件登録異議の申立てに係る指定商品中、「化粧品,せっけん類,香料,薫料」以外の第3類に属する指定商品については、取り消すべき理由がないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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