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Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出と類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2014−18709(T2014−18709/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「緑王青汁」の漢字を標準文字で表してなり,第32類「青汁を含有するビール,ビール,青汁を含有するビール風味の麦芽発泡酒,ビール風味の麦芽発泡酒,飲料用青汁,飲料用青汁のもと,青汁を含有する清涼飲料,清涼飲料,青汁を含有する清涼飲料のもと,清涼飲料のもと,青汁を含有するビール風味の清涼飲料,ビール風味の清涼飲料,青汁を含有する果実飲料,果実飲料,青汁を含有する果実飲料のもと,果実飲料のもと,青汁を含有する飲料用野菜ジュース,飲料用野菜ジュース,青汁を含有する飲料用野菜ジュースのもと,飲料用野菜ジュースのもと,青汁を含有するコーヒーシロップ,コーヒーシロップ,青汁を含有するシャーベット水,シャーベット水,青汁を含有するトマトジュース,トマトジュース,青汁を含有するシロップ,シロップ,青汁を含有するビール製造用ホップエキス,ビール製造用ホップエキス,青汁を含有する麦芽汁,麦芽汁,青汁を含有するビール製造用麦芽汁,ビール製造用麦芽汁,青汁を含有する乳清飲料,乳清飲料,青汁を含有する乳清飲料のもと,乳清飲料のもと,青汁を含有するアルコール分を含まない飲料,アルコール分を含まない飲料,青汁を含有する飲料製造用調整品,飲料製造用調製品」を指定商品として,平成25年11月21日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,次のとおりであり,現に有効に存続しているものである。

(1)登録4183657号商標(以下「引用商標1」という。)は,「りょくおう」の平仮名と「緑王」の漢字とを上下2段に書してなり,平成7年2月1日に登録出願,第30類「コーヒー豆,みそ,しょうゆ,砂糖,食塩,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,べんとう,菓子及びパン,即席菓子のもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,こうじ,酒かす」を指定商品として,同10年9月4日に設定登録され,その後,商標権の一部取消し審判により,その指定商品中「アーモンドペースト及びこれに類似する商品」について登録を取り消す旨の審決がされ,同15年8月13日に,審判の確定登録がされているものであり,さらに,同20年7月15日に,商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第4737400号商標(以下「引用商標2」という。)は,「緑王」の漢字を標準文字で表してなり,平成14年12月6日に登録出願,第32類「飲料用青汁,飲料用野菜ジュース」を指定商品として,同15年12月26日に設定登録され,同25年12月17日に,商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

以下,これらをまとめていうときは,「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

本願商標は,「緑王青汁」の漢字を表してなるところ,その構成中,後半の「青汁」の文字部分は,「緑色の汁。緑色の生野菜をしぼった汁。ゆでたホウレンソウをすって白味噌とまぜてこし,出し汁でといて調味した汁。」の意味を有する語(広辞苑第六版)であって,本願指定商品中,「飲料用青汁,飲料用青汁のもと」及び「青汁を含有する」商品との関係においては,その商品の品質又は原材料を表す文字部分ということができる。

そして,前半の「緑王」の文字部分は,「緑」の語が,「草木の新芽。また,初夏の若葉。広く,植物一般。青と黄との間色。草木の葉のような色。みどりいろ。」等の意味を有し,「王」の語が,「首位にあるもの。第一人者。」等の意味を有するもの(いずれも広辞苑第六版)であることから,「緑色の王(首位),植物の王(首位)」程の意味合いを有する造語として看取されるものである。

そうとすれば,本願商標は,その構成中,前半の「緑王」の文字部分が,識別力のない「青汁」の文字に比べ,これに接する者に強い印象を与え,独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり,該「緑王」の文字によって取引に資されることも少なくないものというべきである。

してみれば,本願商標は,「緑王」の文字部分から,単に「リョクオウ」の称呼をも生じ,「緑色の王(首位),植物の王(首位)」程の観念を生ずるものである。

他方,引用商標1は,「緑王」の漢字及びその読みである「りょくおう」をその上段に書してなるものであるから,これらからは,「リョクオウ」の称呼を生じ,「緑王」の漢字からは,本願商標と同様に「緑色の王(首位),植物の王(首位)」程の観念を生ずるものである。

そして,引用商標2は,「緑王」の漢字を表してなるものであり,「リョクオウ」の称呼及び「緑色の王(首位),植物の王(首位)」程の観念を生ずるものである。

そこで,本願商標と引用商標との類否について検討するに,両商標は,構成全体の外観において相違するとしても,本願商標の要部として看者の注意を惹く「緑王」の文字部分において,引用商標と構成文字を同じくするものである。

そして,両商標は,称呼においては,「リョクオウ」の称呼を共通にするものであり,また,観念においては,「緑色の王(首位),植物の王(首位)」程の観念を共通にするものである。

そうとすれば,本願商標と引用商標とは,「緑王」の文字の外観において近似し,「リョクオウ」の称呼及び「緑色の王(首位),植物の王(首位)」程の観念を共通にするものであるから,両者は,互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきであり,かつ,本願商標の指定商品は,引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。

したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は,本願商標の指定商品は「飲料用青汁」など「青汁」に関連した商品であり,その商品の需要者,取引者は,本願商標から「青汁」部分を捨象せず,むしろ,「青汁」部分に着目して自他商品を識別するとみるため,「青汁」部分も十分に自他商品識別機能を発揮するとみるのが相当である旨主張している。

しかしながら,本願商標は,その構成中の「青汁」の文字部分が,その指定商品中,「飲料用青汁,飲料用青汁のもと」及び「青汁を含有する」商品については,その商品の品質又は原材料を表す語であって,これに接する取引者,需要者に,商品が「青汁」であることを容易に理解,把握させるものであるから,該「青汁」の文字部分からは,出所識別標識としての称呼,観念は生じないというのが相当である。

これに対し,本願商標の構成中,「緑王」の文字部分は,造語であって,看者に強く印象付けられるものというべきであり,独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものであるから,本願商標が一体不可分としてのみ把握されるものということはできない。

その他,請求人は,審決例,判決例を挙げ主張するが,商標の類否の判断は,当該出願に係る商標と他人の登録商標との対比において,個別・具体的に判断すべきものであり,他の審決例等の判断に拘束されることなく検討されるべきものである。

よって,請求人の主張は,いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することができない。

よって,結論のとおり審決する。

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