Trademark Appeal Case
複合商標の識別力と要部認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2014−4425(T2014−4425/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、「豆乳マヨperori」の文字を上段に(このうち、「perori」の欧文字は、「豆乳マヨ」の文字よりも小さく表されている。)、「トウニュウマヨペロリ」の片仮名を下段に、それぞれ横書きしてなり、第29類及び第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年3月13日に登録出願されたものである。
その後、指定商品については、原審における同年8月27日付け手続補正書及び当審における同26年3月6日付け手続補正書により、第30類「豆乳を使用してなるマヨネーズ風の調味料,豆乳を含有するマヨネーズ風の調味料を使用してなるパスタソース,豆乳を含有するマヨネーズ風の調味料を使用してなる穀物の加工品,豆乳を含有するマヨネーズ風の調味料を使用してなる菓子及びパン」に補正されたものである。
2 原査定における引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第4288512号商標
登録第4288512号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ペロリ」の片仮名を標準文字により表してなり、平成10年5月14日に登録出願、第31類「飼料,飼料用たんぱく」を指定商品として同11年7月2日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4669811号商標
登録第4669811号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ペロリ」の片仮名を標準文字により表してなり、平成14年9月11日に登録出願、第30類「茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,みそ,ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類」を指定商品として同15年5月9日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)引用商標1に係る拒絶理由について
本願商標の指定商品は、本件審判請求時である平成26年3月6日付け提出の手続補正書により、上記1のとおりに補正された結果、引用商標1の指定商品と類似しないものになったと認められる。
したがって、引用商標1との関係では、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとの原査定の拒絶の理由は解消した。
(2)引用商標2に係る拒絶理由について
ア 本願商標について
(ア)本願商標は、前記1のとおり、「豆乳マヨperori」の文字を上段に、「トウニュウマヨペロリ」の片仮名を下段に、それぞれ横書きしてなるものである。
そして、その構成中の上段部において「perori」の欧文字は、「豆乳マヨ」の文字よりも、小さく表されており、かつ、該文字は日本語の中にまじって欧文字で表されていることから、視覚的に他の文字とは分離して認識されるものといえる。
加えて、該「豆乳マヨ」の文字部分は、その指定商品との関係において、原審における拒絶理由通知及び拒絶査定において示した使用の事例があり、そのほかにも、別掲に示すとおりの事例があり、「豆乳を使用したマヨネーズ風の調味料」を表す語として使用されている実情があるといえることから、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、該「豆乳マヨ」の文字部分について、「豆乳を使用したマヨネーズ風の調味料」であることを表すものとして容易に認識し、理解するというのが相当である。
そうすると、本願商標の構成中の「豆乳マヨ」の文字部分は、その指定商品との関係を勘案するならば、自他商品の識別機能を果たし得ないか、少なくとも識別機能が弱い部分といわざるを得ないものである。
さらに、本願商標の構成中の下段部の「トウニュウマヨペロリ」の片仮名は、上段部の文字の表音と認められるものである。
(イ)してみれば、本願商標は、その構成中の「perori」の欧文字部分は、独立して、自他商品の識別機能を果たし得る要部とみることができるものであって、該文字部分に相応して「ペロリ」の称呼を生じるものといえる。そして、該文字部分が欧文字であることから、観念については、明確な熟語的意味合いを看取し得るとはいえないとしても、その表音である片仮名を勘案するならば、「舌を長く出すさま。また、舌を出してなめるさま。」(広辞苑第六版)を連想させる可能性までは否定できないものといえる。
イ 引用商標2について
引用商標2は、上記2(2)のとおり、「ペロリ」の片仮名を標準文字により表してなるものであるところ、その構成文字に相応し「ペロリ」の称呼が生じるものであり、「ペロリ」の語からは、「舌を長く出すさま。また、舌を出してなめるさま。」(広辞苑第六版)の観念が生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標2との類否について
本願商標は、その要部である「perori」の文字部分に相応して「
ペロリ」の称呼を生じるものであり、他方、引用商標2も、その構成文字に相応して「ペロリ」の称呼が生じるものであるから、両商標は、「ペロリ」の称呼を共通にする点において、称呼上相紛れるおそれがあるものといえる。
次に、観念については、本願商標は、その要部から熟語的意味合いの観念を生ずるとはいえないとしても、「舌を長く出すさま。また、舌を出してなめるさま。」の意味合いを連想させることは否定し得ないものであり、その連想する意味合いは引用商標2の観念と共通するものであるから、両商標に観念に大きな差異があるということはできない。
さらに、外観については、本願商標と引用商標2とは、その全体の外観は異なるものであるが、本願商標の要部である「perori」の欧文字の表音である下段部の「ペロリ」の片仮名は、引用商標2の構成文字と同じ文字であるという共通点があるものである。
そうすると、本願商標と引用商標2とは、その称呼、観念及び外観が上記のとおりであるから、これらを総合的に考察すると、相紛れるおそれがある類似の商標とみるのが相当である。
エ 本願商標の指定商品と引用商標2の指定商品の類否について
当審において補正された後の本願商標の指定商品である「豆乳を使用してなるマヨネーズ風の調味料」、「豆乳を含有するマヨネーズ風の調味料を使用してなる穀物の加工品」及び「豆乳を含有するマヨネーズ風の調味料を使用してなる菓子及びパン」は、引用商標2の指定商品と同一又は類似するものである。
(3)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標は、引用商標2とは、類似の商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似のものである。
そうとすれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、登録することができない。
したがって、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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